第15話 ブルーのワイシャツ

ミナミは、キョウコ先生との話の後に、良心的な医師に諭された


言葉もメモする事にした。


てんびん


磁石


半導体


砂鉄


プラスとマイナス


比例と反比例


焦点


原点


黒点


オームの法則


ピタゴラスイッチ


モンテッソリー


整数


二次方程式


紫外線


ノアの箱船


アイアンロボット


IPS


影の妻


浦島太郎


などを書いておいた。


ミナミは、言葉を1つ1つ拾って短大時代の本を何冊か


読んだが医師の諭が難しく分からなかった。


するとそこに医師が話しかけてきた。


「どうして、ミナミはSさんというの?」


ミナミ


「相手が決まってるとお聞きしたからです」


「どうして?」


「白いうっすらとしたお手紙を見たんです。


 それにSさんの名が書いてありました。


 でも、男性は見ないとお聞きしました。


 医師にも確認したんです」


「え?本当?」


「女性先生方にもお聞きました」


「脳神経外科医になら分かります」


 会話は、あまり続かなかった。男性医師は、


そう言って部屋を出て行ってしまった。


残されたミナミに友里先生が話しかけてきた。


「事実婚ってあると思いますか?」


ミナミ


「お聞きした時あります。そういう話になった時も


 あります」


 と友里に言った。


 その質問でミナミは事実婚の話を思い出した。



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