第12話 ブルーのワイシャツ

ミナミが、近所のマンションの前に立っていると男性の声に呼ばれた。


「ミナミ!!」


それは、聞き覚えのある声だった。


「カッチャン?」


と、ミナミは久しぶりに聞く声に言葉を返した。


カッチャンは、そこにいたミナミを心配して話した。


「何してるの?」


「ん・・・なんかね、前代未聞の事件があるのかなーと思って


近所を歩いてたの」


ミナミは、カッチャンに返事をしていた。


すると、そこに、近所に住む友達の姿を遠くに目にした。


いわゆる世間でいう「ママ友」だ。


その友達が、手を振って近寄ってくる。


ミナミは、慌ててカッチャンに返した。


「カッチャン、ちょっと後で声をかけてくれる?」


カッチャンは、


「分かった。でも、あの日の事を伝えておく、ブルーのワイシャツを


着て行ったからね」


と、そっと言葉を残した。


ミナミは、その声を聞きながら、友達に手を振り返しながら言った。


「どうしたの?何をしたの?」


その友達は、


「ベランダから姿が見えたから来たの」


と答えた


そして続けて話してきた。


「なんで、ここにいたの?危ないよ。聞いてない?」


ミナミは、


「ん・・・ちょっと心配な事があって来てみたの」


すると友達は、


「ここのマンション、○○くんの家がオーナーなの」


「○○くん?」


ミナミは、聞き覚えるある名前と思いながら歩きながら話した。


友達が話を切り返した


「そうそう、今度、ランチに行こうよ」


「それいいねー!!」


ミナミは、心配をよそに友達とその場を歩きながら去った。  


カッチャンは、立ち去るミナミに聞こえないと思いながら叫んだ。


「ミナミー!初恋がキーワードだからね!!」


ミナミは、その声をよそに友達と楽しそうに話していた。

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