第3話 サイト

「平先輩!相談があるんです」


と綾は平に困って相談した。


「なんだい、綾?」


と平は綾の話に優しく耳を傾けた。


「あの・・・。他の先輩にエッチな画像の出るサイトを見る


ように紹介されたんです。どうしたらいいのかなと思って。


やってみていいですか?」


と綾は少し顔を赤らめて言った。


すると平は


「わかんないなー。俺もやりてーな」


「え?!先輩は医師志望なんですから・・・勉強に研究に


頑張らないと!」


と平に言った。


「誰に言われたんだい?」


「はい、ここだけの話、同じ医師志望の男の先輩です」


私は、最初、拒んだんですがしつこくて・・・どうしたらいいのか


分からなくなって」


と綾は平に本当の胸の内を話した。


そこに由布子先輩が


「私も分からないのよね・・・。どうして、そう言ってくるのか」


平に言った。


「そんなの見せるなんてストーカーじゃないのか?そんな


ワイセツなの見せるなんて!」


平は、少し怒って言った。


すると真理が


「勉強にはいいんじゃない?」


と真理からの口からとは思えない言葉が出た。


平が


「そんなに分かんなくて大丈夫なの?もうやめな・・・」


と女性陣に言った。


綾は、少しそのサイトを見てしまったのが後ろめたく


「先輩、分かりました!」


と二度と見ないような返事をした。


でも、平は、綾がまた見る事はお見通しであった。


そこに黙る由布子と真理がいた。


実は、この二人、最後に綾に進め決断させ,それに


由布子は、自分の名前を貸してもいいとまで言っていた。


綾は、その言葉に調子に乗ってしまったのだ。


でも、心の中では最初に進めた小林先輩に怒っていた。


それは、由布子も真理も一緒だった。


なんでも悪いのは男性側にあると思っていたからだった。


「あれ?平先輩は?」


綾は、平がいつのまにか居なくなっているのにフッと


気が付いた。


そこに


「最近、姿を消すの早くて困っちゃうの!」


と由布子が白衣を脱ぎながら言った。


真理も白衣を脱ぎながら捨て台詞のように


「小林先輩、綾の事がすきなんじゃないの!まったく!!


じゃーね!!」


と部室を出てしまった。


綾は、


「私は、平先輩なんです」


「分かる!俺が変えてやるからな」


と平は、いつの間にか部室の何処から静かに出てきて小さい


声で綾に言った。

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