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蒼「………」


蒼「夢を見た気がする」


蒼「けど、何も覚えてないな」


蒼「今までなら多少は覚えてたのに、どうして」


望「………すぅ」


蒼「今日も今日とて隣が特等席か」


望「…うーん」


望「あ、蒼人くん起きたんだ」


蒼「おはよう、望」


望「うん、おはよう」


………


望「今日もお仕事?」


蒼「あぁ。多分明日は休みだったかな」


望「そっか、忙しいもんね」


蒼「まぁな、なんだか目まぐるしいよ」


望「それって…」


蒼「お前の事もそうだが、それだけじゃないよ。主に俺が忙しい」


蒼「なぜか知らんが大分振り回されてる気がする」


望「私も振り回してる?」


蒼「振り回されてるかもな」


望「う」


蒼「まぁ望に振り回されるなら一向に構わないけどな」


望「いいの?」


蒼「まぁ、付き合ってるわけだし」


望「そっか」


望「………ありがとう、蒼人くん」


蒼「望?」


望「蒼人くんがそう言って私の事を考えてくれてるから、私も色々と頭の中を整理できるよ」


望「冷泉さんが教えてくれたことも、蒼人くんが話してくれたことも」


望「考えることは多いけど、それでも私は楽しい」


蒼「望」


望「なぁに?」


蒼「俺は、望ともっと一緒に過ごしたい。だから、色々思うところはあるけれど、望と過ごすために、そして望がもっとこの町で過ごせるように俺は考えていこうと思ってる」


蒼「神様の事も、もっと調べて何かできないか考えていく」


蒼「そんなぼんやりした考えだけど、よかったら信じて着いて来てくれないか?」


望「…もちろんだよ」


望「蒼人くんが一生懸命考えてくれてるのはよく知ってます」


望「だから、もっと色んなことを知りたい」


望「もっと、蒼人くんやみんなと一緒に居たい」


蒼「…ありがとうな」


望「ついていくから、置いて行っちゃダメだからね?」


蒼「あぁ、今度からはきちんと手を引いてやる」


………


咲「あらおはよう、手なんて握っちゃって」


蒼「まぁその…信頼の証拠だよ」


咲「まったく初々しすぎて眩しいくらいよ。朝ごはん出来てるから食べて行ってらっしゃい」


望「いただきまーす」



………



牧「よっ」


蒼「おう、今日は製作だっけ」


牧「あぁ、幼稚園からテーブル20台」


蒼「毎度毎度部長もよくよこしてくるもんだ」


牧「まったくだよ。ほんとに剛腕なんだよな、あの部長」


部「よ・ん・だ?」


牧「ギャァ!!!」


部「なんだその漫画みたいな叫びは」


牧「だってよ!喋ってたら急に後ろから筋肉だぞ!ホラーだよホラー」


部「牧人くーん、後で事務室でお話ねー」


牧「あ、俺死んだわ」


蒼「部長もおはようございます」


部「おはよう。さて、今日も元気に作業ね…あら、芙由ちゃんは?」


牧「あぁ、芙由は体調悪いからって今日は休ませました」


部「そうなの?休暇の届けは出した?」


牧「とりあえず俺が代筆したんですが…」


部「なるほどね。基本は本人提出だけれど、まぁそれを厳守するほど厳しい会社でもないものね」


牧「そういう融通が利くところは頼りにしてるっす」


部「お調子者ね」


蒼「そういえば、部長は俺の母さんの後釜で来たんですよね」


部「えぇ。私はあなたのお母様はそんなに存じていないけど、社長からはそう聞いているわ」


蒼「部長はもともとどんな会社にいたんですか?」


部「あら、漢女の秘密を聞いちゃうの?」


蒼「そんな意味深にされても」


部「冗談よ。確かにここには蒼人君のお母様の後釜で入ったけれど、そもそもアタシを木工や金属加工の場に勧めたのは、他でもない社長なのよ」


牧「そういえば社長と屋台製作してましたね」


部「いわゆる師匠と弟子みたいな関係でね。アタシが中学から高校の間、長期の休みになるたびに製作所に呼んでくれて、木で作るテーブルや金属の加工用機材を当たらせてくれたり、後は加工や製作の知識に、デザインの事も少々…今の仕事に直結する色んなことを、趣味でも話すように私に教え込んでくれたのよ」


蒼「社長が手に職を持たせてくれたんですか?」


部「そうね、実際そんな感じで私は金属工場…まぁ車の加工よね。そこに入社することになって、いつの間にか工場の責任者にギリギリ近い立場まで上がっていったの」


牧「ってことは、こっちに来なかったら、もしかしたら今もその工場で?」


部「そうじゃないわ。遅かれ早かれ私はそこを辞めていたもの。何せそこは機械生産の世界。私ができるのは生産の管理や手作業の一部。あとはもっぱらパソコンや帳簿とのにらみ合い。自分のやろうとしたことや、手を動かす機会が減ってきて、気持ちもだんだん削がれていく…」


部「それで、アタシは思い切って辞表を提出したの」


蒼「思い切りましたね」


部「えぇ、思い切ったわよ。辞表を握りしめて、私よりすこーし小柄な責任者に、今度辞めますって伝えるのは勇気が要ったわね」


蒼「部長、握力100kgを越えんばかりの握りこぶしを作った所で実際は?」


部「アタシが人事課長の机に辞表を叩きつけたら、頑丈だと思っていたデスクがひび割れたわ」


牧「なにそれ怖い。いや冗談じゃなく」


蒼「重役の机って、そんなにヤワな素材で出来て…る訳ないですよね」


部「何はともあれそんなアタシの気迫に押されて、退職は受理、工場のあった向こうで住むことを考えてたけれど、何だかんだでこっちに帰って来て、仕事を探しながら退職直後を過ごしていたら、社長のお声がかかったわけ」


社「おや、厳司くん珍しい、昔話なんてして」


部「あら社長、おはようございます」


蒼「おはようございます」


牧「おはようございます」


社「川上さんの休暇、確認したよ。で、厳司くんのことね。この子、中学の時にこの製作所にお仕事の見学だったかな?それでやって来てて、その時に鉄工をやってみて興味をひかれたみたいでね。それから今日までずっとこの製作所の事を大切にしてくれてるんだよね」


蒼「工作がもともと好きだったんですか?」


部「言われてみると、手を動かして何かを作るのは好きかもしれないわね」


牧「なるほど、それで手を鍛えているうちにそんなマッチョに…」




牧「いえ、何も言ってないっす」


部「そんなこんなで、蒼人くんのお母様が仕事を変わるというタイミングでアタシがここに入ってきたわけ。本当にタイミングが良すぎたというか」


蒼「母さん、端から見たら笑い話になりそうなことでも本気でやってのけるので」


社「うん、よく知ってる。奇しくもそのおかげで今も続けられてるだけに、咲希さんには複雑な気持ちしか湧いてこないね」


蒼「母さんがどうもすみませんでした」


部「さて、久しぶりに自分の身の上話もやったことだし、今日の作業も進めていきましょ」


「「はい」」



………



牧「よう、また屋上で昼飯か?」


蒼「もうここ以外で食べなくなったな」


牧「一時期は結構にぎやかだったしな。主にお前の交友関係のおかげで」


蒼「婚約相手がいるお前がそれを言うかね?」


牧「あれから望ちゃんとはうまくいってるのか?」


蒼「まぁ………色々考えることは多いけど、それなりに続いてるよ」


牧「それなりだなんて控えめな事言って、顔が笑ってるじゃないか」


蒼「楽しい事は否めないな」


牧「そういえばお前、女子高生の子はどうなったんだよ?」


蒼「もしかして明乃の事か?」


牧「あの子も結構お前の事つついて気にかけていただろ?何かアプローチあったんじゃないのか?」


蒼「あー………」


牧「…あったのか?アプローチ」


蒼「まぁ、そこは箱の中というか」


牧「すごいな、明乃ちゃん。だって…10才は離れてるだろう?」


蒼「あぁ、俺も驚かされた」


牧「まぁ、世間体もあるし、何せ望ちゃんがいたからな。けど蒼人よ、望ちゃんがいなかったらどうするつもりだったんだ?」


蒼「さぁね。それは想像の出来ない話だよ。望がいないのなら、明乃との話が膨らんでいなかったかもしれない。明乃のいる冷泉神社と、望っていう存在があったからこそ話していたって所もあるしな」


蒼「…でも、それでも何かの拍子でアプローチがあったら、気持ちは汲んでいただろうな」


牧「そうなれば、大年の差カップルだったな」


蒼「明乃もそんなことを言っていた気がするよ」


牧「お前もつくづく罪な男だな」


蒼「質問してきたお前が言うな」



………



社「さて、今日はここまでかな、まずは10台だね」


部「いいものが出来上がっているみたいでアタシも鼻が高いわね」


牧「ありがとうございます」


蒼「恐れ入ります」


社「もう6時か、じゃあ今日はここまでかな。また明日続きをやっていこう」


蒼「お疲れさまでした」


部「はいお疲れ様」


牧「おつかれさまでしたー」


蒼「さて、また少々買い出しを」


明(蒼人さん!)


蒼「うおっ!」


明(はぁっ………はぁっ………!)


蒼「ど、どうした明乃?そんなに息を切らして」


明(わかり………ました。あの日の…っはぁ…違和感の…正体が)


蒼「わかったって…それはいいけど息を整え」


明(いえ…これでもおち…落ち着いて、冷静になって…つもりなんです)


蒼「冷静って…肩で息をしてるじゃないか、そんなに重要なのか?」


明(っ………)


蒼「…その真剣な目、相当重要なんだな」


明(…はい、出来れば、蒼人さんには…はぁ…誰より最初に伝えたくて)


蒼「わかった、なら近くの公園に行こう。それでいいか?」


明(ほろ苦い思い出は残りますが、それで大丈夫です)



………



蒼「それで、お前が息を切らしてまで伝えようとした違和感の正体って?」


明(………)


蒼「どうしたんだ?」


明(順を…追って話しますね)


蒼「あぁ、明乃の思うように話してくれ」


明(そもそもの発端は、蒼人さんが伝えてくれた望ちゃんの神様説よりずっと前です)


明(私は、お二人が手伝いに来てくれたあの日以降も、幾度となく冷泉町の事について調べ続けていました)


明(当初は、冷泉神社の神事…催事とか奉納舞踊とか、舞いとか…色んな呼ばれ方をしていたものがメインで出てきていました、それは、冷泉町の気候と関りがあって、その催しが成立すれば、その年は気候に恵まれ、何らかの理由でそれが行われなかった場合は、冷泉町から神様の気候は失われる)


明(これは、私や蒼人さんが当初から調べていた目的でした)


蒼「そうだな。そしてその調べ物が、結果的に望を神様であると裏付けた。冷泉さんの存在による所は多いけどな」


明(冷泉町の気候に関する伝説は、町史やおばあちゃんの資料、後は冷泉さんのお話や望ちゃんの存在で無事にレポートとして提出できました。けれど…)


蒼「けれど?」


明(私は気になったんです。そもそも冷泉町の神様って一体何者なのかって)


蒼「それは…冷泉さんが色々と知っているかもしれないけれど」


明(冷泉さんも、今の望ちゃんはその前の望さんも、そして、それらより前の神様も…私は、この冷泉町の神様についての興味を持ち始めたので、再び冷泉町史やおばあちゃんの手記について色んな情報を集めたんです。そうしたら)


ぺらっ


蒼「この紙は、俺たちと一緒に、望が解読した手紙?」


明(はい。これは望ちゃんが最初に解読した手紙です。内容は)


―中の暮らしは、不自由はないけど自由もない。


―夏が過ぎれば私は眠り、また次の夏まで目を覚まさない。


―あなたが次の夏に居るかもわからないのに


―私は夏を待たなければならない。


明(こういった内容です)


蒼「そんな感じだったな」


明(普通の恋文であれば詩的な言葉で住むのですが、私は気づいたんです)


明(これが、冷泉さんより前の、先代の冷泉の神様の手紙だったとしたら?)


蒼「先代の神様?」


明(つまり、少なくともこの一通…そして、町史に掲載されていたいくつかの手紙、それらがもしも、冷泉町の神様と人とのやり取りの手紙だったら…そう考えたんです)


蒼「なるほど、昔の人はこういう手紙で神様と交流をしていたかもしれないと」


明(そこで、その仮説に立って私は手紙の内容をもう一度読み返しました)


明(そしたら………)


蒼「…なんだ?」


明(いえ、これを伝えていいものかと)


蒼「大方、望について何かわかることが書いていたんだろう?だったら、俺はどんなことでも知っておきたい。そこは変わらないさ」


明(すがすがしいほどあっさりと言ってくれましたね。話しやすくて助かります、そ…)



―はい、そこまで。



明(えっ)


蒼「その声…」


冷「そろそろ晩夏で日も沈みやすいのに、あまり長い話をしていては、お母さんも心配するわよ、明乃ちゃん」


明(冷泉・フリージィさん…)


蒼「どうしてあなたが、今ここに居るんですか?」


冷「そりゃあ赤穂さんの…という言い訳は今の蒼人くんには通じなさそうね」


冷「何よりその怪訝な表情がそう物語っているわけだし」


明(あの…)


冷「いっぱい調べてくれて、私もうれしいわよ。これだけ熱心な人は、赤穂さん以来じゃないかしら」


冷「…だけど、明乃ちゃん。そこから先は、この間言った通り、知らなくてもよかったお話よ」


明(冷泉さん…だけどっ)


冷「その推測は完全に蛇足。神様を知るって言うのはそんなに簡単な事じゃなかったはずよ。それにその事実は…あなたの好きになった人を追い詰める結果に」


明(でもっ…それを知らない方がもっと傷つきます)


冷「話してくれなければそれを知ることはなかったのよ。そのままでいてくれた方が、幸せな事だって…」




望ちゃんが記憶ごと消えて、居なくなるかもしれないのにっ…!それを伝えない事の何が幸せなんですかっっ!!




蒼「………えっ」


冷「………」


明(………調べました。どうして先代の神様たちが力を失ったのか)


明(祭りと女性の奉納は、あくまで今までの慣例と、神様が見えるかどうかにかかっている。けれど、それまでも男性が踊り手になることだってありました)


明(その都度で恋に落ちることもあれど、それを退けた例があったことも確認できました。つまり、神様に男性をあてがうという行為は昔からあった。そういう手紙がいくつもありました)


明(じゃあどうして今の様に男性が禁じられたのか。その答えは、望ちゃんと一緒に調べた恋文らしき手紙にありました)


明(手紙は常に夏にしか会えないことを嘆くもので、その流れには必ず夏を過ぎれば眠るという一文がありました。そして、それらの手紙のいずれにも、夏以外の季節が出てこない)


明(さらに気になったのは、神様へ返事を送った人物の手紙です。望ちゃんとのやり取りで解読している内に、その他の手紙についても知ることが出来ましたが、その内容に私は言葉が出ませんでした)




―夏に神様を愛する人はいくつもいたが、すべからく神様の記憶からは消え去る。冷泉町の神様は夏の神様。夏が終わり、夏が始まれば、姿は同じでも全くの別人のように生きる―




明(これは、町史の一巻に乗せられていた手紙の一つです。非常に時間はかかりましたが、望ちゃんが読めなかった文章を解読しました)


蒼「それって………」


明(これが本当だとしたら、冷泉町を司る神様は、夏が終われば姿と記憶を消して、次の夏までいなくなる…という事じゃないんですか?)


冷「…本当に、あなたはよく調べてくれた。それに忍が色々教えてくれたほどにすごく賢い子ね」


冷「できれば、もう少し知識欲を抑えてくれていれば、私もこんなに急ぐことはなかったのに」


蒼「冷泉さん…どういうことですか」


蒼「望が…記憶ごと消える…?」


蒼「冷泉さん、教えてください」


冷「蒼人くん」


蒼「冷泉さんっ!!!」


明(私も知りたいです)


明(この手紙の内容と、冷泉の神様の本当の姿を)


明(こうなった以上、冷泉さんからお話してくれないと、私も蒼人さんも納得は出来ません)


冷「…はぁ」


冷「小さな公園で話すのには、あまりに切ない話よね」


冷「まずは明乃ちゃん。あなたの言ってくれた推測は、正解でも不正解でもないわ」


明(それは)


冷「冷泉の神様は夏の神様。確かに夏の気候を制御してきた神様だから、そう言われても仕方がない。だけど、今も神様である私は冬の雪の冷たさも、春の新緑の芽吹きも知っている。神様の私は、夏ではない季節もずっと知っている、忍と過ごした一年一年はいい思い出だったわよ」


蒼「なら…」


冷「でも…今の望ちゃんにとっては、それは事実。望ちゃんは夏の間にこの町に現れて、夏が終わるとこの町から姿を消す。私は、望ちゃんがこの町に神様として生まれた時からそれを観測している」


冷「私と望ちゃんの違いは、おそらく町を守る神様かそうではないかの違い。私は確かに100年は超えて生きている神様だけど、今は冷泉町に責任を負ってはいない。けれど望ちゃんは違う。今のこの町を、もしかしたら元の気候に戻してくれるかもしれない子。そんな子だから、今の望ちゃんは夏の間だけを生きる神様としてこの町にいる」


明(それを…どうして伝えてくれなかったんですか)


冷「さっきの通りよ。伝えることで辛くなる…と言っても、今の二人を見ていると、どちらにしても辛い話だったかもしれないわね。ごめんなさい」


冷「伝えることで辛くなる…それは、先代の望…つまり、祭ヶ原たくまくん達の事よ」


蒼「俺の、じいさん」


冷「たくまくんと娘の望、二人にはあらかじめその話を告げようと思ったの。それは、たくまくんが町と望の両方を、とても純粋な心で望んでいたから。だから私は、覚悟を見極めるようにして、それを伝えた」


冷「二人は、それを知って言葉も出なかった。それは、二人がお互いを支え合って、神様の歴史を留めようとしていた矢先の話だったから」


冷「そのあとのたくまくんに…私は言葉をかけられなかった」


冷「夏が来るたびに、次の神様が生まれるまで、暫定的に神様として残り続ける望と、記憶がリセットされた望と出会い続けるたくまくん。望は、毎年毎年、何度もたくまくんに問い続けたわ」


冷「あなたは誰?って」


冷「全てを知って見ていると、本当に目を背けたくなる光景だった」


蒼「冷泉さん」


冷「何度聞かれても、たくまくんはその旅に笑顔で」


蒼「冷泉さん!」


冷「………」


蒼「もういいです。事情は分かりました」


蒼「明乃も…よく調べてくれたな。ありがとう」


明(蒼人…さん)


蒼「この話はこれで終わりにしよう。もう夜だ。俺は今日は帰ります」


冷「………」


明(………)



………



望「おかえりっ!遅かったね」


蒼「すまんな…ちょっと仕事が長引いたんだ」


望「ごはんも出来てるよ!今日は私も一緒に作らせてもらったんだ!」


蒼「ほう、それは楽しみだ。母さんは?」


望「咲希さんは少し買い出しに歩いてくるって言ってたよ。お酒?を買ってくるって」


蒼「ぶれないなぁ。じゃとりあえず、母さんが帰ってくるまで待っていようじゃないか」


望「うん、おかえりなさい、蒼人くん」


蒼「………ただいま、望」


Date-8/19

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