第4章:俺の辞書は進化する

第4章−[1]:疚しい下心は命懸け

高校入学からはや1ヶ月、俺の高校生活は紆余曲折、山高谷低を繰り返している。

これは俺の計画とは大違いだ。

ここまで慌しい生活を送ってきたために根本的な対策を考える暇もなかったが、明日からはゴールデンウィークで時間もたっぷりあるので、ここはじっくりと対策を考え直そう。

何事も反省と学習、軌道修正を怠ってはいけないのだ。


朝からそんなことを考えていた所為で午前中の授業は真面に耳に入っていないが、まぁこれも仕方ないだろう。それだけこの1ヶ月の出来事は無視できないぐらいに俺に影を与えているってことだし、それに俺には成績は関係ないからな。


それにしても今日ぐらいは何事も起こらずにゴールデンウィークを迎えたいところだ。

って、これもひょっとしてフラグか?

ヤバいヤバい。これから生徒会室で弁当交換会が控えているというのに縁起が悪いことこの上ないぞ。


「おはようございます」

「ニート君、はっふぉー」

「ニート、はっふぉーだ」

「ニート、はっふぉーです」

「新見君、おはようございます」


最近は突っ込むことも忘れていたが、『ニート』と『はっふぉー』の二大ディスは完全に定着してしまっている。

しかし、これだけ毎日毎日聞かされると、それが普通だと思えるようになるのだから人間とは恐ろしいものだ。これもパブロフの犬と同じ効果だったりするのか?って、俺は犬並みの扱いだったのか!?ワンッ!


と、俺が生徒会室に入った直後、廊下を勢い良く走ってくる足音が聞こえてくる。

うん?双葉先輩と琴美は此処にいるよな?

俺は思わず条件反射的に双葉先輩と琴美の方を見てしまった………が、これもパブロフの犬効果なの……か?生徒会って恐ろしい!


「伊織ーーーーー!いるーーーーーー?」


先程の足音は躊躇うことなく生徒会室の扉を開けると開口一番、伊織先輩を名指ししてきた。


「うん?香織(かおり)じゃないか?風紀委員のお前が来たってことはいつものやつか?!」

「そうなんだよ!伊織助けてよ!!あーーー、それにしても此処に居てくれて良かったよ。教室行ったら此処だって聞いて飛んできたんだからね」

「ああ、最近は昼休みも生徒会室に居るからな。で、何処に行けば良いんだ?」


俺からすればまるで暗号文のような会話で何を言っているのかサッパリだが、二人の間では意味が通じ合っているようだ。


「武道場室だよ」

「よし分かった。みんなすまんが、こらから武道場室に行ってくる」

「またですか。懲りない奴等ですね。それでは私も直ぐに追い掛けます」

「そうだね。救護班がいるかもだしね」

「伊藤先輩、呉々も怪我はさせないでください」

「ああ、分かった。それじゃあ香織行こうか!」

「オッケー!」


武道場室?武道場室って言えば確か畳が敷かれた剣道部とか柔道部が使う道場のような部屋のところだよな?そこで何が起こっているんだ?

しかも俺を除く全員があの暗号文の意味を理解しているみたいで、分かっていないのは俺だけのようだ。ええ、どうせ犬の知力では理解不能ですよ(泣)


「ニート、何をしているのですか?さっさと行きますよ。本当にグズですね!」


とうとうグズ犬になってしまった。


「俺も行くのかよ?」

「当たり前ではないですか!?これは生徒会の一件なのですから。アホですか?」

「うんうん。ニート君も参加だよ」


えっ?生徒会の一件?参加?益々もって意味が分からなくなってきたぞ。


「えーっと、その前に何がどうなっているのか教えてもらえませんか?」

「あっ、そう言えば新見君は初めてですね」

「ああ、そうだね。あのね。剣道部と柔道部が武道場室を取り合いしてるんだよ」

「取り合いですか?でも使用時間とか決まっているんじゃないんですか?」

「そうなのですが、どちらも武道場室の使用時間が少ないからとお互いの使用時間を寄越せと言って啀み合っているんです」

「なるほど。でもそれは分かったけど、どうして伊藤先輩が呼び出されるんだ?」

「あなたは本当にアホですね。剣道部と柔道部の啀み合いが喧嘩沙汰になりそうだから伊藤先輩が制圧に向かったのではないですか」


えっ?制圧?そう言えば前に伊織先輩が運動部の喧嘩を制圧しているって言っていたのはこのことだったのか?!しかし剣道部と柔道部の制圧って、伊織先輩は一体何者なんだ?

これも早とちり狂暴痴女の性質と関係があるのか?


「ほら、何をしているのですか?さっさと行きますよ!」

「あっ、ああ、分かったけど俺とみんなは生徒会室以外では会話厳禁だからその辺は押さえといてくれよ」

「この男はこの非常事態に何を小さいことを言ってるんですか!?」

「琴美ちゃん!!少し離れてても良いので新見君もお願いします」


おぉーーーー!愛澤ナイスフォロー!愛澤の冷気が初めて俺の役に立った。相変わらず怖いけど!


◇◇◇


俺が生徒会メンバーと少しの距離を取りながら武道場室に到着すると、伊織先輩は既に剣道部と柔道部の面々と対峙しているところだった。

それにしても凄い人集りができているな。何かのイベントでも始まるかのようだ。

俺を除く生徒会メンバーは既にその人混みを掻き分け伊織先輩の側まで近寄っているが、俺はあまり近付けない事情があるので人混みに紛れながらも丁度生徒会メンバーの真後ろぐらいに陣取った。


こうやって近付いて分かったのだが、見る限り剣道部と柔道部のメンバーは男ばかりだ。

女子はいないのか?それとも男子部と女子部は分かれているのだろうか?

こうも男子部員ばかりだと伊織先輩だけでは心配になってくるな。


「お前達はこうも度々取り合いをして恥ずかしくないのか?」

「おぉ、伊藤、またお前が来たのか!?」

「いつもいつもよくもまあ俺達の邪魔をしてくれるな」

「何を言っている。お前達が啀み合って揉めるからだろう」

「そんなことは知ったことじゃない。まずはお前から先に片付けてやる」

「ああ、そうだな。まずはこいつからだ!」


今、伊織先輩と対峙して話しているのは柔道部と剣道部のキャプテンと思しき人のようだが……、本当に啀み合っていたのか?妙に意見というか息が合ってるように思える。


「「全員、こいつを片付けろ!」」


うん。息ピッタリだ!


柔道部と剣道部のキャプテンと思しき人が声を掛けるとそこに居た柔道部と剣道部の部員達がその合図を待っていたかのように一斉に伊織先輩に襲い掛かりだす。


………

………

………


???

どうも柔道部と剣道部の部員達の挙動が変な気が………

腰を屈めて、伊織先輩の腰より下ばかりを狙っているように見えるし、その所為か、伊織先輩は足蹴りばかりを使って………


あっ!こいつ等あれだ!伊織先輩の下着目当てだ!

伊織先輩の腰下を狙って突っ込んで伊織先輩が脚を蹴り上げたところをすかさずスカートの中を覗き込んでやがる。

なんとも勇ましい覚悟を持った特攻だ。ここまで欲望に忠実だと男として応援したくなるよな。って、伊織先輩と同じ生徒会メンバーとしてはダメか!?

それにしても、伊織先輩を含め双葉先輩も愛澤も琴美もこのことには気付いていないようだし、なんとかして知らせてやらないといけなさそうだな。


俺が彼女達に知らせる方法を模索し始めた時、丁度都合良く隣に新聞部の部員らしき生徒がペンと紙を持ってこの光景を書き留めている。

少し出来過ぎの展開だがここは定番ということで軽く流して、俺は早速この生徒から紙を2枚とペンを借りると1枚目に文字を書き綴り、それを丸めて琴美目掛けて投げ付けた。


コツン!


狙いは外れず見事琴美に命中!

琴美が何やら訝しげに此方を見たので、俺は先程投げ付けた紙を指差してやる。

琴美は俺のその行動に更に訝しさを増しながらもその紙を拾って中の文字を見た。

すると琴美は不思議さと驚きが綯い交ぜになった表情で暫く伊織先輩の方を眺めてから再度俺の方を向いてきたので、ここで俺は2枚目の紙を琴美に投げ付ける。

琴美はすかさずその紙をキャッチし中を見ると、なんとも言えないニヒルな笑みで俺の方に親指を立てた拳を突き出し、そのまま伊織先輩と柔道部と剣道部の喧騒の中に飛び込んでいった。


俺が紙に何を書いたかというと、

1枚目:「伊藤先輩のスカートの中の純白が狙われている」

2枚目:「琴平、イケ!」

の2枚だ。

あっ、1枚目の純白ってのはあれだ……、さっきチラッと見えただけだからな。不可抗力だからな!


しかし何故俺が双葉先輩や愛澤ではなく琴美を選んだかと言うと、それは琴美の身長に起因する。柔道部と剣道部員達の狙いは確実に下着を見ることなので、身長の低い琴美だと体制をかなり低くしないといけないために見られ難いという利点があるからだ。

それと………、

おぉ、琴美の奴、張り切ってるぞ。これで少し発散してくれたら俺の胸倉も安泰だ。


それにしても………、琴美の攻撃は見ていて痛々しい。


『うっ!』


思わず俺まで声が出てしまいそうだ。

これは男にしか分からない痛みだとは思うが、見ている方も股間から背筋に掛けて『ゾワッ』とした血の気が引いた冷たい悪寒と共に体が浮き上がりそうな感覚が襲ってくる。

そういった攻撃を琴美は躊躇いもなく繰り出しているのだ。


『うっ!』『うっ!』『うっ!』


ダメだ!これ以上は見ていられない。

俺が喧騒から目線を逸らすと、周りの群衆に紛れている全ての男達も脂汗を垂らしながら同じように視線を逸らしていた。

うんうん。同志達よ!その気持ち痛い程良く分かるよ!


それから暫くの間、畳の上から『うっ!』『うっ!』『うっ!』という呻き声が続いていたが、程なくしてその声も収まりを告げる。

俺がその収まりに誘われて先程まで喧騒が続いていた方を見ると、股間を押さえながら青白い顔で身悶えている男達の姿とやり切った感を出しまくっている琴美の姿が目に飛び込んできた。

御愁傷様です!

そして身悶えている男達の中に恍惚とした目をした奴が数人程度紛れているが、これはこの際見なかったことにしておこう。


結局この日の昼休みはこの事件に時間が取られ、生徒会室に戻った後も弁当を味わう間もなく掻き込んで終わってしまった。

って、ひょっとして俺は交換会が始まって以来一度もおかずいっぱい弁当を味わえてないんじゃないか?何これ?悲しいぞ!(泣)


◇◇◇


昼休みは柔道部と剣道部の揉め事に巻き込まれてしまったが、今日の放課後は静かに過ごしたい気分で一杯だ。何しろ、今日の放課後の生徒会を無難に乗り切れば、明日からゴールデンウィークだからな。

ただ、こればかりは他力本願なのが玉に瑕なのだ。しかもどちらかと言うと災い事を自ら引き寄せているとさえ思えるメンバーばかりときている。

本当に本当に頼みますよ!


「おはようございます」

「ニート君、はっふぉー」

「ニート、はっふぉーです」

「新見君、おはようございます」

「………」

「あれ?伊藤先輩はどうされたんですか?」

「あっ、いおりんなら職員室だよ」

「職員室?」

「うん。昼休みの事件の報告だよ」

「先生からの呼び出しとかお説教ですか?」

「あっ、違うよ。あれは生徒会の列記としたお仕事だからね」


えっ?あれが公務?スカートの中を見られるのが?だったら世の男性諸氏は大喜びだぞ?


「そうですね。本来は風紀委員の仕事ですが、相手が運動部ともなれば伊藤先輩に頼るしかないですからね」

「………、昼休みも思ったんだが、どうして伊藤先輩なんだ?」

「あなたはバカですか!?伊藤先輩だからではないですか!」

「だ・か・ら!答えになってないだろうが!」


最近、双葉先輩の会話連結強制接続斬(ワードチェインブレイカー)が感染ったんじゃか?

これは結構恐ろしい病原菌だと思うから気を付けた方が良いぞ。


「伊藤先輩は中学生の時に空手の選手権で全国3位になった実力者ですからね」

「そうです。そうです。あの怪我さえなかったら確実に全国優勝でした!」


えっ?全国3位?全国優勝?なんだそれは?伊織先輩ってそんなに強かったのか?


ここで話題の本人たる伊織先輩が生徒会室の扉を開いて入ってきた。


「うん?みんなしてどうしたんだ?」

「いえ。今丁度、伊藤先輩のお話をしていたところだったんです」

「そうそう。いおりんの中学生の時の全国3位の武勇伝だよ」

「はい。あれは最早武勇伝を超えて英雄伝説ですからね」


それにしても琴美は我が事のように喜んでいるが、伊織教の熱狂的な信者だったりするのか?もしそうなら昼休みのあのやり切った感をした顔も納得できるというものだが。


「おいおい。止めてくれ。あれはたまたま組み合わせが良かっただけだ」


伊織先輩は気恥ずかしそうに頬を朱に染めはにかんではいるが満更でもなさそうだ。

なるほど。この伊織先輩は自他共に認める武闘派少女という訳か。

ここまでくればさすがの俺でも状況の理解ぐらいはできる。それで今日みたいなことが起きるんだな。

あぁ、また面倒臭い奴が増えた気分だ。


「そう言えば、伊藤先輩は5月5日がお誕生日なんですよね?」

「あっ、そうだったね!いおりんの誕生日だね。何かお祝いしないとだよ」

「ああ、それは良いですね。是非とも誕生日パーティーをしましょう!」

「いやいや。気にしないでくれ。それにその日はゴールデンウィークの真っ只中だし、わざわざ申し訳ないからな」

「そんなことは気にしないでください。それより誕生日プレゼントは何が良いですか?伊藤先輩なら道着とかですかね……?それとも私でしょうか……?」


琴美さん?さり気なくプレゼントに自分を含めましたが大丈夫ですか?

百合百合しくなってますよ?青少女育成法に触れますよ?


「あっ、いや……。気持ちだけで……充分だよ。ははは………」


ほら見ろ!伊織先輩が困っているじゃないか!?


っと、こんなところで傍観していてはいけないな。これは俺としてもスルーできない重要な事案だ。


「あのぉ………、盛り上がっているところ悪いですが、そのぉ………、俺は不参加でお願いします………」

「「「「………」」」」

「えーっとですね。誕生日パーティーってビンボーには敷居が高いんですよ………。プレゼントもできませんしね」

「………、あなたはバカですか?!あなたにプレゼントなんて誰も期待していませんよ」

「どうして琴平が答えたんだよ?そもそも誘ってないとか言いたいのか?」

「何を言っているのですか!?プレゼントを期待していないと言ったではないですか!」

「それだとタダ飯を食いに行くことになるだろうが。それだけは遠慮しとくからな」

「ヘッ!あなたは変なプライドを持った奴ですね!」

「煩い。黙ってろ。鼻で笑うな!これは俺の譲れない矜持なんだよ」

「しかしそれではメンバーが全員揃わなくなりますね……」

「そうだよ。双葉のお米はどうするの?」

「あなたのお米は知りません!そもそも双葉先輩の誕生日じゃないでしょ!」

「プゥーーーーー!」

「膨らんでもダメです!」


こいつの頭は炭水化物でできてるんじゃないか?おじやとか似てるよな?あっ、食事中、食事前の皆さんすみません。


「………、そうだニート、もし良かったらプレゼントの代わりに私の練習相手になってくれないか?」

「えっ?何の練習相手ですか?」

「いや、実はな。最近誰も私の空手の練習相手をしてくれなくて困っていたんだ」

「???」

「あっ、そうか!ニートには言ってなかったが私の家は空手道場をやっていてな。私は子供の頃からそこで空手の練習をしているんだよ」


ああ、それなら武闘派少女も全国3位も頷ける。

って、待てよ!それだと………、


「すみません。それはつまり俺にサンドバッグになれということですか?」

「??? 新見君なら大丈夫なんじゃないですか?」

「えっ?」

「??? 私何か変なこと言いましたか?」

「………」


………、しまったーーー!こいつの日頃の監視の目ばかり気にして忘れていたが、こいつは俺が中学時代に喧嘩が強かったのを知っているんだった!これはマズいぞ!


「うん?どうしたんだ?」

「あっ、いや、そのぉ…ですね……。愛澤は…多分、俺が中学の時もボッチで良く喧嘩に巻き込まれていたのを言ってるんだと思うんですよ……。打たれ強いというか………」

「はい。新見君は喧嘩なら負け知ら………」

「愛澤ーーーー!いくら俺が喧嘩に巻き込まれていたからと言って大丈夫だった訳じゃないからな!大体、喧嘩と空手は違うんだ!」


はぁ、はぁ、危ねー!今回は強引に割り込んだが、これはゴールデンウィークに考えねばならないネタが増えたようだ。ホントにこいつらはなんなんだよ?!俺の精神を平気で削りにきやがるし、段々厄病神にしか見えなくなってきたわ。


「??? 良く分からんが………、確かに空手と喧嘩は違うな」

「そうですよね。ほら見ろ」

「しかしまぁ、そんなに気負わなくても大丈夫だ。型の練習に付き合ってくれれば充分だからな」

「うむうむ。それは良い案ですね。それならニートのプレゼントも決まりですね」

「そうだね。これで全員揃ってお祝いできるね」

「そうですね。では新見君が練習相手をするということであれば、場所は伊藤先輩のご自宅ということで良いですか?」

「ああ、そうなるな。休みの日にわざわざすまないが宜しく頼む。それと食事は期待できる程ではないが家で用意しておくので気楽に来てくれればいいからな」


えーっと、皆さん?俺が参加することになってますが、何故ですか?

俺の最終的な意見は聞かれてないですよね?ボッチの俺には拒否権はないんでしょうか?

しかしここでそんなことを言おうものなら『空気を壊しやがって』等々言われてお終いなんだろうな。ボッチ経験の長い俺には分かってますよ。ボッチは黙って後ろを歩けってやつでしょ!?いよいよもって俺は忠実な犬になってしまっているぞ。渋谷に連れて行かれる日も近そうだ(泣)

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