7月25日は何の日ですか?
あちぃ~朝でもこの気温とかねーわ。
そういや今日は【最高気温記念日】とかだったか? 暑いわけだわ。
そんな事を考えながら、本日も真面目に部活へ向かう。
「
生徒会室へ入ると、汗を滴らせながら笑顔で挨拶をしてくる
その汗で濡れた制服が下着を若干透けさせてって、何を見てんだ俺は!
……でも、水色か……夏らしくて大変よろしいと思います。
「てか、お嬢様? 何でエアコン入れてねーんだよ? あちぃ~だろう?」
とりあえず会話をしよう。そうしねーと色々気になる。
「今日はですね
そう言って豊かな胸を張る幼馴染様!
ちょっ、止めろ! こっちは気にしない様にするので必死なんだよ!
クソッ……別の意味で暑くなってくるじゃーか!
「あ~、そ、そうか。暑い方が美味しいもんなかき氷」
「はい! 調理室に色々準備しているので早速行きましょう!」
そう言って廊下へ出ると、独り先に歩き始める了華。
俺はその背を追うわけだが……透けてるなぁ~。
本当、もう少し気にして欲しいぜ、幼馴染様。
調理室に着くと、昨日の様にエプロンを着始める了華。
ふぅ……これでようやくまともに見れるわ。
あ? エプロンでチラリズム度は上がったって? 変な事言うんじゃねーよ!?
気になっちまうだろうが!
「
「い、いや、何でもない。何でもない。それより早く作ろうぜ」
「? そうですね。私も暑いから早く食べたいです!」
俺は冷凍庫から氷を取り出し、それをかき氷機にセットする。
その下に皿を置き、かき氷機を回して氷をガリガリ削る。
削れろ! 削れろ! 俺の煩悩と共に!
数分後、出来上がったかき氷は、そんな思いとは真逆に純白の輝きを放っていた。
……まぁ、当然だよな。氷なんだし。
「さて、お嬢様? シロップは何をかけるよ?」
「イチゴ! イチゴが良いです!」
「練乳はたっぷりだよなぁ~?」
「はい! 憶えててくれたんですね
本当に嬉しそうに笑ねぇ、お嬢様。
ガキの頃から好きだったもんなぁイチゴのかき氷。
「よし、完成! どうぞお召し上がり下さいお嬢様」
真面目ぶった口調で、出来上がったかき氷を了華の前に差し出と、
「良い心がけです、
お嬢様も少し気取った感じで応じてくれる。
それにどちらともなく思わず笑ってしまう俺とお嬢様。
「ふふふっ。何か変です
「それはお嬢様もだろうが。ってか、はよ食べろ、溶けるぞ」
「はい。それでは先に頂きますね、
「おうおう、たんと食べろ。俺は自分の分削ってくるから」
ガリガリガリ。了華の横で氷を削る俺。
たまにお嬢様に目を向ければ、一口、一口大事そうに氷を口に運んでいる。
あそこまで美味しそうに食べてくれると作った甲斐があるってもんだな、うん。
まぁ、氷を削っただけだけどな!
さて、出来た。俺はどのシロップをかけるか。
悩んでいると、食べ終わったらしい了華が近付いて来る。
「
「あ? いや、まぁ、いいけどなんでそんなに嬉しそうんなんだお嬢様?」
「ひ、秘密です! は、
「あぁ、それでお願いします」
まぁ、イチゴは嫌いじゃねーし。
てか、シロップの味って結局どれも変わらんしな。
そんな事を考えながら、その場を了華に任せ窓辺でグラウンドを眺めていると、
「は、
そんな幼馴染様の今にも泣き出しそうな悲鳴が耳に届いた。
……少し目を離すとすぐこれだ!
何事かと思って、振り向くとそこには――
――何故か練乳まみれ了華の姿が。
いや、待て、なんでそんな事になる?
ちょっと不器用過ぎんだろう、幼馴染様。
「うぅ~、ベタベタします。気持ち悪いです」
おう、幼馴染様よ、少し黙ろうか?
練乳まみれの姿でその台詞は色々不味い!
「髪も服も白いのでドロドロですよぉ……」
だ・か・ら! クソッ……面倒なお嬢様だな全く!
「あーもうっ! 水泳部のシャワー室借りに行くぞ」
そう言って了華の手を取り目指すはプール。
着替えは……生徒会室に予備のジャージがあった筈だ。
クソっ、幼馴染様……マジ面倒。
てか俺、かき氷食べてねーし!!
【部活メモ】
7月25日
◎最高気温記念日
1933年のこの日、山形市(山形県)で最高気温40.8℃を記録したことによる。
因みに最高気温は2007年8月16日に熊谷市(埼玉県)と多治見市(岐阜県)で40.9℃を観測し、74年ぶりに記録を更新しているが、7月の最高気温という点では山形市が未だにトップである。
また、2013年8月12日には江川崎(高知県)が41.0度を観測し、再び記録を更新している。
◎かき氷の日
日本かき氷協会が制定。
7(な)2(つ)5(ご)で「なつごおり(夏氷)」=「かき氷」の語呂合わせ。
加えて、最高気温記念日だった為、それにも合わせているらしい。
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