第2話 神々の骰子
渋い顔で
処でTsathogguaの子孫の神々に話を戻すと、この連中は以前は皆、Tsathogguaに何処かしら似た姿をしていた。だが、彼等を崇拝する
Bbtsgogdogの後ろから一見して灰色で毛むくじゃらの大きな
翌日、表で誰かが呼ぶ声にEibonが出て見ると、そこに又してもBbtsgogdogが居た。Eibonの
漸くEibonが地上に這い上がると、そこにはThabollopopettelqnemとJyardgerelbdlka、Sisubizzzmbondhaf、それに何やら姿見の如き物を背中から伸びた二本の触手で器用に抱えたBbtsgogdogの姿が有った。EibonがKkalmextemとCelmonothelyusはどうしたと問うと、彼等は外れが確定していたので既に帰ったのだと云う返事だった。何の事だ?と不審に想いながらEibonが立ち上がると、途端にSisubizzzmbondhafが有難うと感謝の言葉と共に全身で巻き付いて来た。Bbtsgogdogが云う。Eibonが地上に立ち上がる時間の予測が一番近いのがSisubizzzmbondhafだったのだと。そう云うBbtsgogdogも既に外れが確定していたのだが、云い出しっぺなので見届けなければならず残っていたのだと云う。
出て来るのが早過ぎると残念そうなのはJyardgerelbdlka。後少しEibonが出て来るのが遅ければJyardgerelbdlkaに成っていた処らしい。うんざりしながらThabollopopettelqnemに眼を留めたEibonがあんたは余が何時頃出て来ると予測していたのだと訊くと、桃色の大馬陸は左右に垂れた二つの大きな複眼を彼に向けて、「わたし、貴男が出て来られない、にしていたの」と答えた。押し黙ってしまったEibonにBbtsgogdogは骰子の礼だと云って抱えていた姿見の如き物を渡した。同じ物を所有している相手と会話する事が出来るばかりか、この大陸の上なら、会話中に相手の所と行き来も可能だと云う事だった。憮然とした表情でEibonはそれを受け取った。
翌日、早速Eibonが受け取った姿見を使い、PluumnoruunpiponとIquyqopocakoの息子である四本の鋏持つ黄金の蝲蛄の姿をした|Dettldottlbuttlghakkel《デットルドットルブットルガッケル》と話をしていると、外で何者かが呼ぶ声がした。折角行き来を試そうとしておったのにと想いながらEibonが黄金の蝲蛄との会話を中断して外に出ると、又もTsathogguaの子孫の神々がそこに集まっていた。先頭に居るのは真っ赤な
一同のスポークスマン役はFogglothの様だった。彼はこの界隈に建てる塔の事で来たのだと語った。それなら昨日、決定した筈だとEibonが口にすると、設計は決まったが場所が決まらぬのだと語った。この通り沿いの何処かに作ろうと云う事で意見が纏まらず神々の所に相談が持ち込まれたのだと云う。そこ迄聞いてEibonは断ると云った。骰子には成らぬと。それから誰を骰子にするにせよ埋めるのはやり過ぎだとも苦言を呈した。下手な者を生き埋めにしたら死んでしまうではないかとも付け加え、六柱の神々が何かを云う前に庵の中に引き込んでしまった。
翌日、Eibonが姿見を使って大陸の各地を旅行出来ぬかと計画を立てていると、表から聞き慣れた声が彼を呼ばわるのが聞こえた。出て見るとずぶ濡れでYhoundehの司祭Morghiが立っており、何が起きた、と云い掛けてMorghiの後ろに見える光景にEibonは唖然とした。そこには河が流れていた。あの広々とした通りが河に変じていたのだ。聞けば道を歩いていると行き成り河が出現して避ける間も無く流れに呑み込まれてしまったのだと云う。そしてやっとの事で這い上がると丁度眼の前にEibonの庵が有ったのだそうだ。あの厄介な神々の仕業ではないかとMorghiは口にした。厄介な神々とはTsathogguaの子孫達の事で、悪口を云われてもその事を知らず、又、知っても報復を考えぬ事を良い事に、Morghiは彼等を厄介物呼ばわりしており、Eibonも自ら口にはせぬもののその事を否定する気は無かった。そこで今回の出来事について何か神々に関する手掛かりの様なものは見聞きしなかったかとEibonが問うと、Morghiは流れに呑み込まれた際、
そこ迄聞くとEibonは脱兎の如く庵に飛び込み、姿見でPluumnoruunpiponに連絡を入れた。矢張りゲームに参加させて貰うと。そして彼は神々が呼び掛ける声を尻目に姿見の中に飛び込んだ。
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