第14夜 加納朋子は貫井徳郎の奥さんだよ!
こんばんは。お久しぶりです。ぺこりでございます。ここんとこ、睡眠薬が効いちゃって、眠れない夜がないんですよ。でもこのままだとコーナーがエタってしまうので、この時間にお送りしますって今何時ですかね? お客さん。
加納さんというと白血病になったという大事件があったよね。かっぱくん。
「幸い、生還されたんですね。『無菌病棟より愛をこめて』という本にそのことが書かれています」
そう。僕はミステリーじゃないから読んでいないんだ。ノンフィクションって嫌いなんだよ。
「そんなこと言わないで、偏愛作家さんなんでしょ?」
そうだよ。ミステリー作家としてね。
「シビアだなあ」
加納さんは『ななつのこ』で第三回鮎川哲也賞を受賞したんだ。でも、僕が初めて読んだ作品は『ガラスの麒麟』という連作短編だった。日本推理作家協会賞の短編および連作短編集部門を受賞したっていうんで、担当者が一押ししていたんだ。読んだ感想は、いまいち。でもなんとなく気になって『ななつのこ』も読んでみた。うーん、イマイチ。続編の『魔法飛行』もまたもイマイチ。いつもの僕だったら次の作家さんに移行して「はい、さよなら」なんだけど、どういうわけか知らないが、「加納朋子」と書いてあると買ってしまう。そしたら当たりが出たんだよ。『月曜日の水玉模様』コメディータッチの連作短編集で、やたら面白い。「加納さん、一皮むけたな」と生意気にも僕は思ったんだ。
「ぺこりさんは目利きですか?」
いや、ただのミステリー愛好者だ。そんなことより『月曜日の水玉模様』以降加納さんの作品は抜群に面白くなってくる。中でも僕がおすすめするのは『ささらさや』だ。文庫の新刊で出て、早速買って、帰りのバスの中で読み出したんだけど「この本は通勤の暇つぶしに読む本じゃない」と思ってページを閉じた。大事に読みたかったんだ。
「これ、シリーズみたいですね」
ああ『てるてるあした』と『はるひのの、はる』がある。でも僕『はるひのの、はる』を買ってないんだ。本当に誰かお金をください。本を買いたいんです。ただそれだけなんです。
「それで締めですか?」
ああ、言い忘れた。Wikipediaさん『月曜日の水玉模様』をノンシリーズにしているけど『レインレイン・ボウ』と『七人の敵がいる』は同じ主人公ですからね。みんな7がキーワードだし。
「言いたいことはそれだけですか?」
ええと、やっぱりお金が欲しい。パトロンを募集しております。
「働きなさい」
でも、先生が許可くれないんだもん!
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