第1章6 「聖剣鍛冶屋ユウの誕生」

取り敢えず俺はまず渡された地図を元に鍛冶屋となる建物を見に行った。

そこには街の一角にはあるものの立派な建物だった。

「うへぇ~でけぇな」

俺がそう言うとフィリアもおもわず、

「凄いね~」

2人してぼーと眺めていた。

「いやいやこんな事してる暇無かった。早く開店の準備しないとな」

「ですね!さっさと終わらせましょう」

まず鍛冶屋に必要な道具を買っておいたから並べて、それから店内を掃除。

鍛冶ってのは初めてやったがレシピ通りやれば案外いけた。俺って凄い。

「まぁこんなものだろう」

と言いつつフィリアに見てもらうと、

「こんなものってレベルじゃないですよ。十分売れるくらい綺麗です」

「そうか?俺的にはこう「エクスカリバー」みたいなの作ってみたいな」

「エクスカリバーは作るものではありませんよ」

俺は不思議そうな顔で、

「何で?」

と問うと

「エクスカリバーはもう存在しています。ですがそれは国宝なので作る事は無理です」

と言っているフィリアだったが俺は何となくヒントさえあれば作れる気がしていた。

「で?それを何でフィリアが知っているのだ?」

「そ、そ、それは秘密です」

何か怪しい。だがフィリアは俺をここまで導いてくれたから正直感謝しているし、特に気に留めなかった。

俺はある提案をした。

「フィリア店の名前決めようぜ」

「名前ですか?」

「折角店作ったんだから目立つやつにしないと」

「それは侑が決めて下さい」

「いーやフィリアに託す」

「えーそんな悪いよ…」

「ここまで来たのもフィリアのお陰だしさ、お願い!」

「んーでは…」


「デュランダル」


俺はその言葉を聞いて納得した。

「よし鍛冶屋「デュランダル」に決まりだな」

「良いんですかそれで」

「ああ、そら王家お墨付きの名前だからな」

俺がふとそう口にするとフィリアは、

「え?…」


「俺はフィリアにちゃんと話して欲しい」


扉から流れた風が静かに2人を包む。


to be continued…

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