焦ったシンデレラ(舞踏会デビュー?)

後輩Kに独身社員の名前をあげられ、「○○さんは?」「△△さんは?」と彼氏候補をあげられるので困りました。

なんせ、今まで自分は誰からも恋愛対象には見られないと思っていたので自分自身も誰かに恋するという気持ちがまったくなかったのです。

正直に言ってしまえばその時の独身ドライバーさんたちはみんなスタイルが良くて、営業モードの時は感じがよかったので誰でもよかったのですが(あくまで誰かに恋をするという感情がなかったので)「誰さんがいい」なんて厚かましいことは言えませんでした。

どうせ相手にしてもらえないと思い込んでいましたから。


Kは「作戦会議をしましょう」といって飲み会をセッティングしてくれました。

そこにはKのほかにはちょっと年上のパートの女性(既婚)とイケメン大学生Tが来ました。

営業所全体の飲み会には参加したことがありましたがそんな少人数の中に男の人がいるなんて初めてで、ちょっと緊張しましたがTは思いのほかおとなしい人で、とにかく黙々飲んでいるのでわたしはKやパートの女性と盛り上がり、Tにも段々普通に話しかけられるようになりました。

こずるい性格なのかもしれませんが相手が年下であり、バイトだったためにお姉さんぶれたのだと思います。


それからわたし、K、そしてTは3人で何回か遊びに行きました。

ドライブとかゲームセンターとか、たいしたことはしてないのにわたしは遅く来た青春のようでとにかく楽しかったんです。

でも、だからといってわたしはTに恋をしていたわけではなかった。

Tはかっこよくて、わたしなんかを相手にするなんてはなから思っていなかったから。







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