第1.5話 おまけ(映画編)
キスミス映画編
<きつね>
あきを誘って遊びに行こう、オーソドックスに映画でも観て、帰りに喫茶店にでも寄って紅茶を片手にゆっくりと時間を過す。
交通手段だとか、料金を調べる片手間にあきに送るメールの文面を考えはじめた。
が、文面は決まらない。意識し過ぎるて重たい文書になってしまう。いくらなんでもこれでは他人行儀も過ぎる。できるだけいつもの通りを意識しると、空回りな感じがする文章になってしまう。下手すると軽薄なやつだと思われるんじゃないだろうか?
簡潔に簡潔に、要らない言葉を省いてみる。ダメだ。素っ気な過ぎる……これでは冷たい感じさえしてくる。
余りの空回りっぷりに苦笑いが浮かぶ。
原因はこの前のキス未遂事件だ。いままであきに求めていた安心感より、ドキドキを強く感じるようになったいた。
慎吾か未衣かに相談してみようか?未衣は頼りになるけれども、キス未遂の一件で見せた剣幕を思うと声をかけにくい。一方の慎吾はイマイチ信用できないけど、あきとは従兄弟同士。未衣でさえ知らないあきの一面を知ってるようで、意外な意見をいただけそうではある。
悩みながら洋はあきへのメールを打ち直す。やっぱりこれは二人の問題であって容易く他人に頼るべきじゃない。
“今度の日曜に映画でも観に行かない?返事と詳細は明日会ったときに。おやすみ”
<なつみ>
"やったーひろちゃんと映画だー。もちろんいくよ。何を見るのか楽しみだな。おやすみー"
何も考えずに思った通りにすぐに返信した秋。
最近携帯電話を買ってもらってウキウキの秋。携帯を握りしめて家の中をゴロゴロし続ける。
未衣にメールの文面を見せると「そっけない」だの「絵文字を使え」だの「添削してやる」だの口うるさくレクチャー。
秋の家に泊まることにした未衣。洋の知らないうちにメールの内容は筒抜けになるのだった。
・残念、ながら続きは書いてません
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