第1414話 罷り通る小隊

「ちっ、やっぱりそう簡単には先に進ませてくれねえってか!!」

「或いはキャベルの市街地に進行しようとしている兵器なのかもね。

只、どっちにしても此処で始末するわよ!!後腐れの内容にするためにも」


モイスとコンスタリオが兵器を見てそう呟くと三人は迎撃体制をとって兵器と交戦し始める。

その先陣を切ったのはコンスタリオであり、兵器に接近して格闘術を叩き込もうとする。

だが兵器は直ちに回避と防御の態勢を取り、コンスタリオの格闘術を回避する。

更に其の直後に放たれたシレットの雷撃、モイスの銃撃も回避してくる。


「くっ、此方の連携を正確に躱してきた!?」

「これまでの兵器との戦いで既に記録されたデータを搭載しているのかもね……だけどそれに怯んでは居られない!!

例えこれまで戦ってきた兵器より強いのだとしてもそんなのは想定の内よ」


攻撃を正確に回避してきた兵器に一瞬動揺したコンスタリオ小隊だが直様体制を立て直し兵器に対して反撃される前に格闘術の蹴りを当てる。


「此方の動き全てを完全に分析しているという訳ではないみたいね、此方の攻撃が完全に躱されるわけでないというのであればやりようは有る!!」


コンスタリオはそう気合を入れるとモイス、しれっとにも呼びかけて鼓舞し、それを受けたシレットとモイスも首を縦に振って頷く。


「躱し続けられるんなら躱してみろよ!!」


モイスはそう告げると銃弾を兵器に打ち込み続け、幾つか躱されもするものの兵器に被弾させていく。

一方のシレットも


「ええ、此処まで来たらもう私達を止める事等出来ないと知りなさい!!」


と叫んだ後に雷撃の魔法を次々と放ち、兵器に対して次々と直撃させていく。


「この勢いのまま押し切るわよ!!」


二人の勢いが戻った事を確認するとコンスタリオも更に勢いを付け、兵器の集団に対し攻撃を仕掛けていく。

そしてコンスタリオ小隊の攻撃が終わった時、兵器は全て破壊されていた。


「何とか兵器は破壊出来たか……だが今まで戦ってきた兵器よりも強化されているとなるとやはりブントも相当に追い詰められているようだな」

「ええ、だからこそ此処で負けるわけには行かないわよ。

二人共、次の兵器が何時来るか分からない以上、時間にゆとりは無いわよ。

直ぐに先に向かいましょう!!」


モイスとコンスタリオが兵器が途切れた事を確認すると一同は足を急がせて先へと向かっていく。

そのままかなり先まで進むことが出来たものの、其の途中で再び兵器と遭遇してしまう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る