第1323話 岬の機転

上空に飛翔した兵器は一同に接近し、下部分に装備した機関銃を乱射しようとしてくる。


「つっ、本当に爆撃しようとしてるっていうの!?だとしたらやらせる訳には!!」


岬はそう言うとジャンプで兵器に接近し、下部分の機関銃に接近して蹴りを入れ、機関銃を破壊する。

しかし相手が空中を飛翔しているという事もあり、直ぐに他の兵器が機関銃で狙い撃ってくる。

岬は直様兵器にしがみつき、ジャンプで他の兵器の方向に移動して機関銃を躱しつつ別の兵器の機関銃も破壊しようと足に妖力を込めて蹴りを入れる。

だが其の兵器は赤制御だった様で岬の足が触れた瞬間に其の妖力を吸い込まれてしまう。


「岬っ!!つっ、空中じゃ岬の移動力も……」


機関銃の破壊に失敗した事により、岬が窮地に陥ると思ったのか涙名が劣勢な表情を浮かべる。

だが岬は其の場で何処か笑みを浮かべる。

そんな岬を他の兵器が機関銃で捉え狙ってくる。

だが岬はそのまま兵器にしがみつき、撃ってきたのを確認すると奥に居る他の少し上の方に居る兵器の下に飛び移りながら其の兵器の機関銃を攻撃する。

だが其の兵器も赤制御であり、岬の攻撃では破壊出来ない。


「岬!!一体何を……」


岬の行動の意図が読めず、空狐は動揺した声を上げる。

だが其の直後、兵器が放った帰還中の弾丸が先程破壊出来なかった赤制御の兵器に直撃し、其の兵器を蜂の巣にする。

更に現在しがみついている兵器から手を離し、軌道変更に手間取った為にしがみついていた兵器も機関銃が被弾しそのままバランスを崩して墜落する。


「兵器の機関銃が他の兵器に……まさかこれを狙って態と自分を狙わせたのか!?」


八咫が少し困惑した表情を浮かべるのを尻目に岬は床に着地する。


「ええ、流石に初めから狙っていた訳では無いけどね、兵器は融通が効かないから同士討ちを狙うのには苦労しないと思ったのよ。

同士討ちであれば流石に吸収も出来ないでしょうからね」


先程の八咫の発言を聞いていたのか、岬はこう八咫に対して告げる。


「兵器の同士討ちを狙ったのか……見事では有るけど、余り見ていて安心出来る物でも無いね……」


天之御も気が気でなかったのか、岬の行動を肯定しつつも一方では岬の行動に苦言を呈している様にも聞こえる発言をする。

一同がそうこう話している間に兵器は下部分からレーザーを撃とうとしてくる。


「機関銃が通じないと思ったのか、今度は高火力の武装で攻撃しようとしている様ね、だけどそんな行動でっ!!」


星峰はそう叫ぶと剣を上にかざす。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る