第512話 押し寄せる兵器
現地に到着すると、既にオアシスから駐在部隊は若干後退を余儀なくされ、その手前から出現した兵器の侵攻を食い止める為に応戦していた。だが出現している兵器はかなりの数が確認でき、更にこれまで見た事の無いタイプも見られる。
「あの数……更に未確認のタイプまでいるなんて……」
その光景に唖然とするシレットに対しコンスタリオは
「なら、尚更此処から先に行かせる訳には行かないわ!!直ぐに加勢するわよ」
と宣言すると同時に飛空艇の砲撃をオアシスから出現している兵器に向けて放つ。
その砲弾は直撃し、出現した兵器を吹き飛ばし一掃する。だが直後に新たな兵器が次々と出現する。
「くっ、敵戦力の全体が掴めない以上、砲撃を止める訳には行かないわね!!」
コンスタリオはそういうと飛空艇を自動操縦に切り替え、自身はモイス、シレットと共に地上に降りて陸地で戦う駐在部隊に加勢する。
「コンスタリオさん、本当に来て下さるなんて……」
駐在部隊指揮官はコンスタリオの顔を見るなりこう話す。どうやらコンスタリオが来てくれるとは思っていなかったようだ。
「感激している時間はないわ、戦況はどうなっているの?」
コンスタリオが問いかけると指揮官は
「敵兵器はオアシスから出現し続け、瞬く間に此方は追い出されました。現在ここで食い止めていますが、数で押されては……それにオアシスから出現した兵器が向こう側、つまりこちらと反対側にも侵攻しています。このままでは……」
と告げ、其れを聞いたモイスは
「何だと!?兵器が進行してるのはこっちだけじゃねえのかよ!!」
と驚愕の声を上げる。それを聞いたコンスタリオは
「だったら、尚の事オアシスからこれ以上兵器を出現させる訳には行かないわね!!」
と気合を新たにし、駐在部隊と共に迎撃態勢を整える。自動操縦で砲撃を続ける飛空艇の援護を受けつつ、コンスタリオは出現した兵器に接近していく。その接近に駐在部隊も続くものの、やはり消耗は隠し切れないのかその侵攻スピードは鈍い。
自動操縦のお陰で兵器の増援は食い止めているものの、既に進行してきている部隊だけでも兵器の数は通常の戦闘の数倍はありそうな雰囲気であった。
だが接近してくる兵器を前にコンスタリオは何故か笑みを浮かべる。そして敵兵器ある程度の距離に接近してきた時
「シレット、今よ!!」
と突然大声を上げる。それを合図にしてシレットが
「はい!!クラック・サンダー!!」
と言い、上空から兵器の目の前に雷を落とす。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます