第106話 射撃と格闘
一方、岬が目の前に現れたモイスとコンスタリオも又、止むを得ず交戦を始めていた。
「つっ・・・・ええい!!」
モイスはそういうと銃弾を乱射するが岬はそれを悉く躱しモイスに接近しようとする。それを見たコンスタリオも又銃弾を撃つが岬はそれも又躱していく。
「こいつ・・・戦闘スタイルは明らかに接近戦、でもこの動きじゃ・・・」
岬の動きの速さに翻弄されるモイスとコンスタリオ、その周囲には負傷した兵士たちが蹲っていた。
「交戦開始直後からこのスピードで動き回る・・・それだけの力があるという事か」
口調では苛立ちを表しつつも内心では岬を分析しようとするモイス、だがその余裕もなく岬はモイスに接近し
「半月脚」
と言い、文字通り半月を描く様に足を動かしてモイスの腹部を蹴り飛ばす。
「くうっ!!」
という声と共に気に叩き付けられるモイス、それを見たコンスタリオが
「モイス!!この・・・」
と言って銃弾と氷の魔法弾を共に放ち、岬がモイスに追い打ちをかけるのを阻止しつつ銃弾を当てる事には成功する。だが岬は直ぐ様受けたダメージを回復し、コンスタリオの方を向く。
「当てても直ぐに・・・これが魔神族の上層部の力なの!?」
これまでに戦った事の無い魔神族に動揺を隠せないコンスタリオ。これまでのデータが全く通用せず、かつ単独でこれだけの戦闘能力を有する。味方なら頼もしく、敵だと恐ろしいという言葉がぴったりであった。岬はそのままコンスタリオに向かっていこうとするが、そこに蹲っていた兵士達が震える体で辛うじて銃を構え、岬に向けて放つ。
「風切手刀」
岬はそういうと体を一回転させて衝撃波を放ち、自身に向かってきた銃弾を全て撃ち落としつつ兵士の手に握られていた銃も払い落とす。
「あら・・・この隙を狙う為に態と蹲っていたみたいですね、でも残念ですね。」
何処か挑発的な意味合いが混ざる言葉を述べる岬、その言葉通りなのか、兵士達は衝撃波を受けてふらつきながらも体を立ち上がらせる。そこにモイスが
「これで・・・どうだ!!」
と言って巨大な弾丸を岬に放つ。兵士に気を取られていたのか一瞬反応が遅れる岬
「あっ!!」
その言葉の間にも弾丸は迫る。
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