空まで届け!東京音頭!!

作者 ボンゴレ☆ビガンゴ

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★★★ Excellent!!!

本当に圧巻の一言でした。和太鼓の物語なのに、恋愛と友情とのシーンがとても上手く散らばめられていて読んでて飽きることなく、作品の世界観に飲み込まれていきました。

太鼓の音を届かせるシーンはとても鮮明に描かれていて、太鼓を叩いた時のあの重低音が自分の中で蘇ってくる感覚に襲われるほどでした。

続編は恐らく無いと思われますが、もしあれば読んでみたいなと思いました。

これからも頑張ってください。

★★ Very Good!!

祭りという年に一度の晴れ舞台のために練習を積む少年達。
毎年その日には素晴らしい楽しみが待っている。

印象的だったのが、祭りの風景と少女の描写の美しさ。
主人公の少年の、太鼓を打つ仲間たちに対してのライバル心や友情も素敵に描かれています。

クライマックス直前には、先に進むのが怖くて何度も何度も同じ行を繰り返し読んでしまいました・・・・・。
そんな物語のラスト。
にぎやかな少年の日に終わりはないのか!と言いたくなる、私的にはとても好感度の高い結末でした!

★★★ Excellent!!!


一人称の強みを充分に発揮している作品です。

登場人物の情感によって動くこのような物語は、心情の描写が濃くなるあまり、テンポが遅れ、しちくどくなりがちですが、分かりやすい言葉選びと、物語のスケールの程よい具合が、それを防いでいます。

時折、やや仰々しいかな、と思う描写もありますが、まぁ往々にして思春期の少年が恋い焦がれる相手に抱く感情など、こういうものでしょう。
そこがまたリアリティがあって良かったです。

特に気に入ったのは、名前の文字をばらばらにするとどうということはないのに、全て揃ってあの子の名前になると、情感が湧き上がる。という独白。

自分が思春期に抱いていた恋心とよく似たものが、この物語の中にありました。

エピローグは読み手によって意見が分かれるでしょう。
あるいは蛇足だと思う人もいるかもしれませんが、最後に人物がこの視点でものを語るのをどうしても入れたかったのだとすれば、結末が明瞭で読者に親切な作品であると言えます。

よくある甘酸っぱい物語とは少し違うけれど、仄かにノスタルジー漂う、淡く、優しい物語でした。