第2話



【完成プロット原稿 2話】



アイラ『ここは私のOS、言い方を変えると、パソコンの基盤の中です』


少年『OS!?どういう事?』


アイラ『私の力では及ばないウイルスに感染した場合はメーカーの人が私の中に


入って駆除するんですけど、私の中に入る方法がそばに寄る事なんです。


それにより、外敵からも身を守っています』


少年『あ・・そうだったんだ・・』


アイラ『今ここにいるあなたは脳波信号を電子信号に変換して存在しています』


少年『え?俺、今、電子になってるの?』


アイラ『いえ、外にある体はそのままで、脳波だけが私のパソコンの基盤とリンク


しています』


少年『じゃあ、俺が起きれば外に出れるの?』


アイラ『いえ、私が私の体を操作できる状態、すなわちログイン状態にいないと


あなたの脳波はずっと私の中に居続けます』


少年『ええ!?ねたまま起きないって事!?』


アイラ『・・そうなります』


少年『・・・』


アイラ『一応確認なんですけど、メーカーの方ではないですよね?』


少年『ううん・・。でも、アイラが体にログインすればいいって事だ!』


アイラ『・・・。あの・・あと、この世界の特徴なんですけど、欲しい物は


正確にイメージすれば物体化します』


少年『えっ?ほんと?』


アイラ『はい。ただし電子での物体化なので、もとの世界に帰ると消えてしまいます』


少年『夢のようなものだ?』


アイラ『そうですね。不具合が多くてまだ開発中ですが電子回路をもう少し先に行くと


夢の世界があります』


少年『夢の世界!?ちょっと入ってみたいな?』


アイラ『わかりました。では私がご案内いたします』


○先に進むとドアがあり、開けると2人は草原に立っている


少年『うわー!高原にいるみたいだ!気持ちいい!』


○少年は気持ちよさそうに寝ころぶ


アイラ『目の前の山道を抜けると街があります。行かれますか?』


少年『ん?うん!行こう!』


○山道からはバンビや像やキリンが見えて動物園のよう


少年『うわー!キリン初めて見た!でかいなー』


アイラ『よかったら乗られますか?』


少年『うそ!?乗れるの!?』


アイラ『はい。全て電子ですので安全です。』


少年『じゃあ、乗りたいな!』


○キリンを見つめるアイラは小声でささやく


アイラ『おいで』


○キリンはアイラのもとに来る


少年『うわー!飼いならされてる』


アイラ『あのお方を乗せてください』


○キリンは少年を乗せて首を上げる


○キリンの首は山の木の上に出て街が見える


少年『うわー!すっげー景色!あれが町か!』


○キリンは首をゆっくり下ろし少年は降りる


少年『ありがとう!貴重な体験をしたよ!』


アイラ『いいえ!では街に参りましょうか?』


少年『うん!』


○進むと街にたどり着く。城の周りにある城下町は人々でにぎわう


少年『あの城でっかいな!それとこの街並みは旧ヨーロッパに来たみたいだね』


アイラ『はい!大航海時代をモチーフに作られています』


少年『あたった!なんかロールプレイングの中にいるみたいだね!』


アイラ『うふふ!では商店街に参りましょう!』


少年『いこいこ!』


○少年を見た人々は『王様だ!』と声に出している


少年『なんか王様がいるみたいだね?』


アイラ『うふふ・・。そうですね!』


○色とりどりの屋台が立ち並ぶ道を通る2人


少年『なんか見た事もない果物や魚がいっぱいならんでる!あ!あの屋台は


イイ匂いするな!シチューかな?』


アイラ『ご賞味なされますか?』


少年『やった!お金あるんだ?』


○2人は屋台の店員にシチューを2人前頼む


○席に座るとシチューと頼んでもいない飲み物やフルーツがテーブルに並べられる


少年『え?あの・・頼んでいない物がならんでますけど?』


店員『失礼いたしました。王様のご食事ですので用意させていただきましたが


不要でしたらおさげいたします』


少年『え?俺、王様なの!?これ無料ですか?』


店員『はい。無料でございます。他に欲しい物がございましたら何でも


他のお店からお持ちいたしますので、私めにお言いつけくださいませ』


少年『まじすか!?やった食べ放題!!』


アイラ『この世界では最初に入った方が王様になり、好きな行動が許されます。

あの大きなお城で暮らす事も、この街で暮らす事も』


少年『最高だね!この世界は!』


○おなかいっぱいになるまで食事をする少年


○シーンは変わり、現世界のアイラはスリープ状態に入っていたはずなのに


部屋にはいない。何故か街を歩いている。そしてほほ笑む


○食事が終わった少年はゲームランドに訪れていた。そこには巨大なゲームショップ


のようにゲームのパッケージが並ぶ


少年『これって遊べるの?』


アイラ『はい!パッケージの裏の角にあるマイクに開始と言うと始まります。


終わる時は終了と言ってください』


少年『あ、このままできるんだ?じゃあ、開始!』


○すると周りの風景はカーレースのゲームの世界に包まれる


アナウンス『おーっと!王様のご来場です!』


観客『ワーーー』


少年『うわっ!びっくりした!武道館を何倍にも大きくしたみたいだ!』


○目の前にカウントダウンの文字が表示されてゲームはスタートする


少年『よーし!いくぞー!』


○車は一気に加速。目の前にはアイテムボックス


少年『うわ!ぶつかる!』


○アイテムボックスをよける少年


アイラ『大丈夫ですよ。ゲーム内では何をやっても傷はおいません』


少年『あれ?アイラの声?うん。分かったよ!』


○少年は得意なゲームで見事逆転優勝


○続いてフライトゲームで空を飛ぶ


○ロールプレイングでは王女様を救う


○シーンは現世界に変わり、キャッシュカードで服を買うアイラ


アイラ『この服くさっ!どこで着替えようかな?』


○シーンは夢の世界に変わり、少年は王女様と手をつないで街に帰る。


街の人々は大歓声


少年『あー疲れた!英雄になった気分だ!』


王女『はい!助けてくださり、ありがとうございます!』


少年『この世界はほんと何でもありだな!』


アイラ『見事ですね!』


少年『え?どこかにいるんだね?』


アイラ『はい。ゲームの外から見守っています』


少年『見れるんだ!』


○建物の壁の隅にはアイラの旧バージョン1.2の体が挟まっている


髪型と髪の毛の色と服はアイラとは違っている


少年『あ、なんだ・・ここにいたの?』


アイラ1.2『助けてください・・』


少年『助ける?どうすればいいの?』


アイラ1.2『私と手をつないで終了と言ってください』


アイラ『だめ!そのアイラは!』


少年『終了!』


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