アンドロイド

@hasegawaplan

第1話


完成プロット原稿(1~5話)


【1話】


○学校帰りに、ごみ処理場に立ち寄る制服姿の少年


少年『あの、使えそうな電化製品入ってます?』


受付『うん、テレビが入ってたよ』


少年『ほんとに?ありがとっ!』


○少年は急いでゴミ捨て場に行き、テレビを見つける


少年『ああ!いい感じ!修理して使えるぞ!』


○ゴミの中から顔が出ている制服姿の少女


アイラ『た・・す・・け・・て・・』


少年『え!?人がこんなとこに!?』


アイラ『あの・・お願いがあります・・』


少年『はい!水とかならコンビニで買ってきます!』


アイラ『で・・でんちを・・』


少年『電池?』


○両手の人差し指で電池を挟むアイラ。あんどの表情


少年『?』


○少年を抱き締めるアイラ。照れる少年


アイラ『ありがとう!少し回復しました!』


少年『ええ!?何が何だかわからないよ!』


アイラ『あ、そうか!私、アンドロイドなんです』


少年『アンドロイド!?テレビで見たけど、戦車とか破壊する??』


アイラ『え・・あの・・その能力はあるんですけど、私は家庭用に納品されたので


法律に従いロックがかかってその機能がうごかないんです。』


少年『じゃあ、なにか投げたりしないの?』


アイラ『はい。OS、すなわち、体を動かしいるパソコン基盤がアイラ用プログラム


なので力は普通の女子くらいです。』


少年『ふ~ん。そっかぁ。』


少年『とりあえずゴミから出ようよ』


○起き上がり、ゴミから出るアイラ


少年『うわ・・ほんと、普通の女子高生みたいだね・・』


アイラ『もし、よければなんですけど・・私のご主人さまになっていただけませんか?』


少年『ご主人さまって・・持ち主はいないの?』


アイラ『私、不具合の連続で捨てられたんです・・』


少年『不具合・・?前の持ち主はどんな人だったの?』


アイラ『この町のお金持ちの方で誕生日のプレゼントだったみたいです』


少年『そっか・・』


少年の心『どうしよう・・。俺の部屋は1階だから無理ではないけど・・


電池くらいならこずかいで足りそうだし』


○アイラと手をつなぎ受付の前を通り過ぎる少年


受付『あれ?そのこは?』


少年『えーっと・・持っていきますね・・』


受付『え?何を?』


○機械だらけの少年の部屋であたりを見渡すアイラ


○少年がお茶を持ってくる


アイラ『画像検索しても出てこない物がありますね』


少年『画像検索?あ、そうか、体内で検索してるんだ!


修理の趣味が高じて発明もするようになったんだ!自動鍵開け機とか』


アイラ『すごーい!カギを無くしても安心ですね』


少年『俺、どじで、よく物とか無くすんで(笑)』


○お茶を飲むアイラ


少年『なんか不思議だね!飲食もするなんて・・』


アイラ『IPS細胞の技術で皮膚とかの表面的な物は全て人と同じ細胞でできているので


維持するのに食事も必要なんです』


少年『ふーん。。』


少年『あと、帰りに買った電池。好きに使っていいから』


アイラ『あ~!パナソニーの電池!私これ好きなんです!』


少年『え?そうなんだ!メジャーの電池だからどこにでもあるよ』


○さっそく指で頂くアイラ


アイラ『美味しかった!電池が満タンになったところでやりたい事があるんですけど』


少年『ん?何を?』


アイラ『私、体の中にパソコンが内蔵されていて


毎日夜にウイルス駆除しないといけないんです』


少年『ウイルス?どうやって感染するの?』


アイラ『常に分からない言葉とか映像をその場で検索して会話をしているので


電波から感染しちゃうんです。』


少年『ふ~ん。電波ウイルスってやつだね。いいよ。初めて』


アイラ『それでは少しの間スリープモードに入りますね・・。危険ですので私のそばには来ないで


くださいね』


少年『うん、、?』


○アイラは壁にもたれかかり、眠りについた


○静まりかえる部屋。少年はアイラの顔を覗きこむ


少年の心『うわ、、まるで本当の人みたいだ、、』


○するとアイラの目が少し開き、少年は目に吸い込まれる


○気づくとトンネルのような中に裸で立っている少年


少年『ここどこだ!?はっ!俺、服を着ていない!』


少年『だれかーーー!だれかいませんかー!?』


○少年の叫び声に気付くアイラ。ランドセルのような機械を背負っていて


髪型と髪の毛の色が違う


少年『あ・・アイラ?』


○照れながら少年に服を渡すアイラ


アイラ『え!?あ・・あのこれ・・』


少年『あ・・ありがと・・』


○服を着る少年


少年『ここはどこ?』


○アイラの顔のアップ




【完成プロット原稿 2話】



アイラ『ここは私のOS、言い方を変えると、パソコンの基盤の中です』


少年『OS!?どういう事?』


アイラ『私の力では及ばないウイルスに感染した場合はメーカーの人が私の中に


入って駆除するんですけど、私の中に入る方法がそばに寄る事なんです。


それにより、外敵からも身を守っています』


少年『あ・・そうだったんだ・・』


アイラ『今ここにいるあなたは脳波信号を電子信号に変換して存在しています』


少年『え?俺、今、電子になってるの?』


アイラ『いえ、外にある体はそのままで、脳波だけが私のパソコンの基盤とリンク


しています』


少年『じゃあ、俺が起きれば外に出れるの?』


アイラ『いえ、私が私の体を操作できる状態、すなわちログイン状態にいないと


あなたの脳波はずっと私の中に居続けます』


少年『ええ!?ねたまま起きないって事!?』


アイラ『・・そうなります』


少年『・・・』


アイラ『一応確認なんですけど、メーカーの方ではないですよね?』


少年『ううん・・。でも、アイラが体にログインすればいいって事だ!』


アイラ『・・・。あの・・あと、この世界の特徴なんですけど、欲しい物は


正確にイメージすれば物体化します』


少年『えっ?ほんと?』


アイラ『はい。ただし電子での物体化なので、もとの世界に帰ると消えてしまいます』


少年『夢のようなものだ?』


アイラ『そうですね。不具合が多くてまだ開発中ですが電子回路をもう少し先に行くと


夢の世界があります』


少年『夢の世界!?ちょっと入ってみたいな?』


アイラ『わかりました。では私がご案内いたします』


○先に進むとドアがあり、開けると2人は草原に立っている


少年『うわー!高原にいるみたいだ!気持ちいい!』


○少年は気持ちよさそうに寝ころぶ


アイラ『目の前の山道を抜けると街があります。行かれますか?』


少年『ん?うん!行こう!』


○山道からはバンビや像やキリンが見えて動物園のよう


少年『うわー!キリン初めて見た!でかいなー』


アイラ『よかったら乗られますか?』


少年『うそ!?乗れるの!?』


アイラ『はい。全て電子ですので安全です。』


少年『じゃあ、乗りたいな!』


○キリンを見つめるアイラは小声でささやく


アイラ『おいで』


○キリンはアイラのもとに来る


少年『うわー!飼いならされてる』


アイラ『あのお方を乗せてください』


○キリンは少年を乗せて首を上げる


○キリンの首は山の木の上に出て街が見える


少年『うわー!すっげー景色!あれが町か!』


○キリンは首をゆっくり下ろし少年は降りる


少年『ありがとう!貴重な体験をしたよ!』


アイラ『いいえ!では街に参りましょうか?』


少年『うん!』


○進むと街にたどり着く。城の周りにある城下町は人々でにぎわう


少年『あの城でっかいな!それとこの街並みは旧ヨーロッパに来たみたいだね』


アイラ『はい!大航海時代をモチーフに作られています』


少年『あたった!なんかロールプレイングの中にいるみたいだね!』


アイラ『うふふ!では商店街に参りましょう!』


少年『いこいこ!』


○少年を見た人々は『王様だ!』と声に出している


少年『なんか王様がいるみたいだね?』


アイラ『うふふ・・。そうですね!』


○色とりどりの屋台が立ち並ぶ道を通る2人


少年『なんか見た事もない果物や魚がいっぱいならんでる!あ!あの屋台は


イイ匂いするな!シチューかな?』


アイラ『ご賞味なされますか?』


少年『やった!お金あるんだ?』


○2人は屋台の店員にシチューを2人前頼む


○席に座るとシチューと頼んでもいない飲み物やフルーツがテーブルに並べられる


少年『え?あの・・頼んでいない物がならんでますけど?』


店員『失礼いたしました。王様のご食事ですので用意させていただきましたが


不要でしたらおさげいたします』


少年『え?俺、王様なの!?これ無料ですか?』


店員『はい。無料でございます。他に欲しい物がございましたら何でも


他のお店からお持ちいたしますので、私めにお言いつけくださいませ』


少年『まじすか!?やった食べ放題!!』


アイラ『この世界では最初に入った方が王様になり、好きな行動が許されます。

あの大きなお城で暮らす事も、この街で暮らす事も』


少年『最高だね!この世界は!』


○おなかいっぱいになるまで食事をする少年


○シーンは変わり、現世界のアイラはスリープ状態に入っていたはずなのに


部屋にはいない。何故か街を歩いている。そしてほほ笑む


○食事が終わった少年はゲームランドに訪れていた。そこには巨大なゲームショップ


のようにゲームのパッケージが並ぶ


少年『これって遊べるの?』


アイラ『はい!パッケージの裏の角にあるマイクに開始と言うと始まります。


終わる時は終了と言ってください』


少年『あ、このままできるんだ?じゃあ、開始!』


○すると周りの風景はカーレースのゲームの世界に包まれる


アナウンス『おーっと!王様のご来場です!』


観客『ワーーー』


少年『うわっ!びっくりした!武道館を何倍にも大きくしたみたいだ!』


○目の前にカウントダウンの文字が表示されてゲームはスタートする


少年『よーし!いくぞー!』


○車は一気に加速。目の前にはアイテムボックス


少年『うわ!ぶつかる!』


○アイテムボックスをよける少年


アイラ『大丈夫ですよ。ゲーム内では何をやっても傷はおいません』


少年『あれ?アイラの声?うん。分かったよ!』


○少年は得意なゲームで見事逆転優勝


○続いてフライトゲームで空を飛ぶ


○ロールプレイングでは王女様を救う


○シーンは現世界に変わり、キャッシュカードで服を買うアイラ


アイラ『この服くさっ!どこで着替えようかな?』


○シーンは夢の世界に変わり、少年は王女様と手をつないで街に帰る。


街の人々は大歓声


少年『あー疲れた!英雄になった気分だ!』


王女『はい!助けてくださり、ありがとうございます!』


少年『この世界はほんと何でもありだな!』


アイラ『見事ですね!』


少年『え?どこかにいるんだね?』


アイラ『はい。ゲームの外から見守っています』


少年『見れるんだ!』


○建物の壁の隅にはアイラの旧バージョン1.2の体が挟まっている


髪型と髪の毛の色と服はアイラとは違っている


少年『あ、なんだ・・ここにいたの?』


アイラ1.2『助けてください・・』


少年『助ける?どうすればいいの?』


アイラ1.2『私と手をつないで終了と言ってください』


アイラ『だめ!そのアイラは!』


少年『終了!』







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