借りている家、壊してない?
イギリスのおうち、と題して文章を書いているが、振り返ってみると愚痴になってきた気がする。これはタイトルを『イギリスの残念なおうち体験記』に変えるべきかもしれない。今回も今の物件に住んだ一年半の鬱憤を文章にしようと思う。この鬱憤に付き合ってくれている読者の方、本当にありがとう。
さて、先日、不動産屋のスタッフが来て、無事にProperty Inspectionが終わったので、このイベントについて書こうと思う。
借りている家、壊してない?という意味合いで行われるのがProperty Inspection。直訳はなんと言うか分からないです。ごめんなさい。Propertyは物件のこと。この場合は自分が借りてる物件のことです。そして、Inspectionは検査という意味合い。
この行事は定期的に行われて、私が借りているフラット(アパート)は三ヶ月ごとに不動産屋のスタッフがチェックシートを持ってやってくる。
大家がチェックするところを、不動産屋がカメラとチェックシートで物件を定期的に検査して、大家に報告するらしい。
普通は一年に一回だったり、半年に一回だったりするらしいのだが、なぜか我がフラットは四半期に一度。それは私がアジア人だから信用されていないのか、はたまた大家の方針だからかは分からない。
さて、このInspection(検査)、何をチェックするかというと、家の壁を壊していないか、水漏れしていないか、床に傷が増えていないかなどなど、借りている家全般の状態についてチェックされる。
スタッフが壊れているところを見つけて不動産屋おかかえの修理スタッフが修理することで、物件をメンテナンスするという仕組み。
しかしながら、ここはイギリス。
ありとあらゆるものが壊れるから、いちいち四半期のチェックなぞ待っていられない。しかも、問題点が発見されてから修理が完了するまでに数ヶ月単位の時間がかかることもザラである。
唯一、迅速な対応をしてもらえたのは水漏れだけだ。この時は水漏れしていた箇所のフローリングが黒く変色していたから、すぐに連絡した。緊急性の高い問題が起きた場合は自分から連絡するのが迅速な問題解決への近道である。
この一年半、修理スタッフが何回訪ねてきたか分からない。数えてみよう。
ボイラー水漏れ
水漏れ修理をして別の場所が水漏れして修理
トイレ水漏れ疑惑
ボイラー故障
ドアノブ故障(二ヵ所)
台所水漏れ防止修理
風で穴が開いたウィンドウスクリーンの交換
覚えている限りで7回、しかし、ひとつのものを直すのに何度か来ることもあったから10回は下らないだろう。不思議なことに、ひとつ直してもまた別のところを壊してしまったり、直そうとして別の部品を注文してしまったり、結局見た目だけ直って機能は直っていなかったりする。
唯一の救いは毎回来る修理スタッフが愛想よく鼻歌まじりに修理してくれるのであまり気を使わなくていいところだ。無愛想なスタッフもいたりするので、これはありがたい。
なお、今回のInspection(検査)で、バスルームのファンの異音、ガラスドアのスライド部品欠損、二重窓の老朽化がチェックされたので、また修理スタッフがくるのだろう。
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