庭つきの家は芝刈り機を用意せよ
日本の住宅は一般的には一軒家か集合住宅に大別できる。と、思う。断定ではない理由は、私は日本の住宅の専門家ではないから。ごく普通の一般人としての感覚で語らせてほしい。
イギリスに移り住むことになった時、インターネットの住宅検索サイトで物件を探していたら、よく分からない用語だらけでちんぷんかんぷんだった。そもそも、ろくに英語も喋れない私がよくもまぁ英語のページを閲覧できたものだと今更ながら思う。ちなみに、今も大して英語は使えない。我ながらよく生きてるなと思う。日本語だけはネイティブだからペラペラだけど。
分からないなりに調べたり人に聞いたりした結果、最低限の住宅知識を得ることができた。ということで、今回は住宅の種類について書いていく。
イギリスの住宅も日本のように一戸建てと集合住宅の大きく二つに分けられる。
よく見る種類はこんなかんじ。
1.Detached house
ディタッチト・ハウス
一戸建て
日本と違って広い印象。玄関と家の裏には庭付きで、さらに駐車場つきという日本人にとっては豪華仕様の家が多い。家を見ればそのお宅の金回りがなんとなく分かる。豪華な家は庭も広いし駐車場スペースも広い。子供がいる家庭は庭にトランポリンがあるのもよく見かける。
一戸建ては町の中心部や都会には少ない。どちらかというと街の外側や中心部から離れたところでよく見る。
2.Semi-detached house
セミ・ディタッチト・ハウス
一戸建を二世帯で住む家。
見た目はひとつの大きな家だが、真ん中が壁で仕切られているから入り口が別々についている。見た目は左右対称の家が多い。イメージするなら、とんがり屋根の家が二つくっついているかんじ。とんがり屋根ではない家ももちろんある。
それぞれの住人が自分たちの好きなように壁を塗るため、右半分は白、左半分はピンク、といったツートーンカラーの家も珍しくない。
庭と駐車場つきが多いような気がする。そして、大体が二階建て。
ディタッチト・ハウスと同じように庭付きが多い。
セミ、セミハウス、と略すこともある。
3.Terraced house
テラスド・ハウス
日本で言うところの長屋
非常に良く見かけるタイプの住宅。先ほどのセミディタッチトハウスが延々と続いているイメージ。つまり、左右の壁をお隣さんと共有するタイプの家。見た目が統一されているテラスドハウスもあるが、住居ごとに外装がまったく違う色でカラフルな見た目になっている物件もよく見かける。
そういえば大学時代に友人がテラスドハウスのようなアパートを借りていた。恐らく日本では少数派の物件で、二階建ての建物を縦割りにして貸し出している物件だった。イギリスのテラスド・ハウスがまさにそれ。ただし、広さは日本のそれとは比べ物にならない。
4.Flat
フラット
アパート
日本で住むアパートと変わらない。いわゆる集合住宅。
狭いかと思えばそうでもない。一部屋が意外と広い。
5.Bungalow
バンガロー
一戸建て平屋
一戸建てだけど一階しかない平屋。たいてい庭もついてくる。
以上5種類が主なところだろうか。
地域にもよるけれど、フラットとセミディタッチトハウス、そしてテラスドハウスは物件が多い。住宅を検索するときもこの3つはとてもよくヒットするから、このどれかを狙う人は比較的容易に見つけられるだろう。
全体に共通するのが、日本よりも広い、ということ。そして、庭付き物件が多いこと。イギリス人は外でのんびり過ごすことが好きだからか、自宅に庭を持っている人は休日に庭でのんびりしたり、BBQをしたり、ガーデニングを楽しんだりと、楽しそうに過ごしている。
そんなイギリスで庭付きの家を借りるとどうなるかというと、慣れない芝刈り機でガガガガガッと芝を定期的に手入れをし、足りなければ水をやったりとメンテナンスに追われることになる。慣れればきっと楽なのだろう・・・。
芝のメンテナンスが面倒な人は、芝刈りを代行してくれる業者に頼めばお金で解決もできる。きっと広大な庭を持つ豪邸は専属のガーデナーがいるのだろう、と豪邸を通るたびに妄想する私は、現在フラット住まいなので庭は無い。とてもラッキーだ。
なお、芝の手入れを怠ると大家に追い出されかねないし、枯らせようものなら退去するときにデポジット(入居時に払うもの)からガッツリと徴収される可能性があることは否定できない。
庭の話に少し脱線したけれど、イギリスの住宅の種類はだいたい4、5種類に分けられるということが伝わっただろうか。ちゃんと伝わってるといいな。
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