終節:日常

 向坂まりは中学生の頃からイジメを受けていた。

 それは成長を追いかけるかのように、高校になっても、その状況に変化などなかった。

 同じような毎日を過ごす向坂に、唯一ひとりだけ気に掛けてくれていたのは小学校から共にいた内間美弥子うちまみやこだった。

 内間は一緒に居れる時は常に傍につき、向坂を見守っていた。

 そんなある日、事故が起きた。

 階段を踏み外した向坂は入院する事になった。内間はその見舞いの為に何日も病院を訪れる。

 しばらくし、向坂は退院した。しかし、その後遺症として能力に目覚めることになる。

 力を持った向坂がまず最初に試した相手、それが――内間美弥子だった。

 理由は簡単、もっとも近くにいて、もっともよく話をして、そして何より――自分より弱いと思ったからだ。

 弱い立場である自分と仲良くしてくれる人、それはつまり自分よりも弱い人だという認識だ。

 同位などない。向坂の順位には、強いか弱いかの二つしかなかった。それで力を試す為に弱い相手を狙うことにした。

 内間の死後、向坂はその目撃者でもあり、もっとも親しかった友人の死を間近で見ていたため、精神での不安定さを懸念した学校側が転校をすすめた。

 そして第一へと移り、そこで吉岡達と出会うことになる。

 吉岡は、家庭で不芳ふほうな環境にあっている生徒の手助けとして、バイトなどの紹介をしている為、先生や他の生徒からの情報で向坂と出会い、話すようになった。

 そこで次に目をつけたのは江藤だった。

 江藤は向坂を仲間にいれ、また別のバイトをさせていた。

 それから数ヶ月も経たないうちに一つ目の事件だ。

 最初に殺されたのは、高橋朱莉たかはしあかり

 吉岡の話では、高橋はそのバイト自体に直接な関わりはなかった。だが、彼氏が出来たことにより生活が一転、金銭が枯渇こかつして来たため、時々臨時収入を得るとして江藤の代わりにお金を受け取っていたらしい。

 事件当日、彼氏と別れた後、バイトをしていた向坂からいつものようにお金を受け取ろうとした時に殺害された。

 殺された理由は内間と同じ、自分に対し態度を低く接してくる人を下の人間だと認識したからだ。

 で、次に狙ったのは、紹介された相手。

 相手は男であり、手が出しにくそうにも思えるが、その行為自体がヤマシイものだから、人としてはどうしても下手で接するようになる。それが引き金となった。

 殺害は失敗。

 その後、金を受け取りにきた東美佳あずまみかを代わりに殺して、そして最後は――。

――――――――――――――――

 麻祁が話を終える。

 テレビの音だけが響く室内。龍麻は顔を机へと向けたまま、少しの間、動く事はなかった。

「以上がこの事件の全容だ。なあ、考えてもムダって意味が分かっただろ?」

「…………」

 龍麻は何も答えない。

「まさかそんな事で人を? なんて思っているんだろうけど、理由なんてそんなものだよ。今回はそれが一番当てはまる」

「ですので、向坂の犯行を裏付けするために、貴方にお願いしたんです。いい適役だと思いませんか? 性格上ぴったりですしね」

「…………」

 無言のままの龍麻に、麻祁はふと息を吐いた。

「龍麻、これだけは覚えていた方がいい」

 うつろな表情をした顔が上がる。

「人が人を殺すのに、それがどういった理由なんてのは、第三者である私達には到底理解できるようなものじゃない。それが分かるのは、殺した本人だけだ。だから深く理解する必要なんてどこにもない」

「そうですよ、何も気にしなくていいんですよ。私達はただ事件に関与している犯人を捕まえただけ。当事者ではありませんから、それ以上のことを気にしても仕方ありません。それに知ってますか? 同じ種族の生き物で殺し合いをする中、人だけが一段と変わっているんです」

「他の生き物は生存の為に同じ仲間を殺す。それは例え子供だろうとだ。腹が減れば生き残るために食し、自分の血を残そうとする為なら相手の子を殺す。だが、人だけは、環境が例え満足な状況であろうとも、感情一つで損得抜きで殺し合うんだ。奇妙なものだろ?」

「…………」

「だからそんな不可思議なこと、絶対に理解できるはずがない。どれだけ深く考えた所で、結局、出せる答えの範囲なんて、自分が納得できるものに限られてくる」

「今回の事件の犯人も、世間には理解し難い……でもそれは、私達がただその環境を体験していないだけなのです」

「向坂にとってのあの環境は、私達が普段過ごしている日常と変わりのないものだ。それ故に、一番接していた同級生の事は『私を助けてくれる素敵な友達』などとは思ってなかったのだろう」

「彼女の日常に入ってきた同級生は、の同級生であり、自分と同じ話す位置――いえ、その優しさから下にいる、の人になります」

「能力に目覚めた向坂は真っ先に近くにいる人間を殺した。それは、その力を試すため、そして優劣をハッキリと確認するためだ」

「それはある意味動物として本能的なものですね。強さを認識し、自身の存在を高めていく。そう考えると理解は出来るはずです」

「向坂はこの先、裁判へと進む。そこで今後の処分が決まるだろう」

「刑務所……に入れられるのか?」

「どうだろうな。殺人は確かに自らの手で起こしたが、動機が不十分だ。それにさっき説明した通り、人によってその動機の見え方が変わってくる。過去の出来事を考慮したとしても、見えるのはそこに記載された文字だけで、実際の現場ではない。どう判断を出すかは裁判官に任せるしかない。児童施設か少年院、もしくは保護観察付きか……」

「証拠もある程度は揃っているので、重たいものにはなるはずです。その為に集めたのですから、罪は償ってもらいませんとね」

「殺した方法はどう説明するんだ? その……能力なんて信じてもらえるのか?」

「――信じてくれるわけがないだろ? そういう専門の法律なんてあるわけがないからな。あくまでも現実的で、可能な事だけしか通せない」

「それじゃ、もし軽くなったら……」

「その辺りは適当に言いくるめばいいんですよ。現に直接その現場で手を下しているわけですし、わざわざ『ゴミ箱を異様な能力を使ってぶつけた』なんて言わなくても、階段から突き飛ばした――可能性がある、と言えばいいんです。他の殺人でも、何々の可能性があるとね。そこに凶器は残っているんですし、被害者の傷もそれを証明していますから、全くのウソ、というわけではありませんよ」

「私達の役割はあくまでもこの事件の犯人を見つけること。そして、その事実を確証させる為の証拠を集めること、それが今回の仕事だ。罪を裁くことではない。だから、その点は気にしなくても、それはそれで別の人がやってくれる」

「……気にするなって、んなこと言われても……」

「それじゃあれか? そこまで気にするなら、裁判が終わり、刑が執行されて罪を償ったそいつが出てきた――その明日をも気にするのか?」

「い、いやそこまでは……」

「私はその後の事にまで興味はない。刑が執行されるまで一体何日掛かると思うんだ? 明日の朝食にはそんな事を忘れているかもしれないのに、わざわざ気に留める必要はない。それに、目覚めた能力に関しても、刑が執行されている間にあらゆる方法で、それを記憶の奥へと押し込める作業をする。もし私達がまた関わるとなるならば、それはまた奇妙な事件が起きた――その時だ」

「…………」

 龍麻が再び口を閉じ、どこか煮え切らないような雰囲気を出す。

「まあ、こういうのは始めての事だから、色々悩むのは仕方ない。何回か経験すると、その考え方も変わってくるさ」

「何回かって……こういう事、結構あるのかよ?」

「人の数ほど――」

 麻祁が呆れるように両手を広げた。

「また今度なにかあればお手伝いを願いますね。今回は助かりました」

 葉月の言葉に、龍麻が苦い顔を見せる。

「もうなんかイヤだな……」

「普段からお願いするわけじゃないんだから。また何かあった時だよ、なにかが」

「そのなにか、ってが怖いんだよ! ぜっぜん理解ことばっかりが立て続けに起こるしよ……」

「あら、いい経験じゃないですか? 普通に過ごしていたら絶対に味わえないことですよ」

「そうそう、いい経験」

「ですよね、姉様」

 龍麻を一人置いて、話しを始める二人。

「いい経験って……麻祁と全く同じ事を言ってる……んん……」

 その瞬間、龍麻の中である疑問が浮かんだ。

「そういえば、なんか雰囲気も考え方も似ているなと思っていたんだけど、やっぱり姉妹じゃないのか?」

 龍麻の問いが、二人の会話を止める。

「急になんですか? 突然そんな事を」

「いや、ほら、葉月って常に麻祁の事を姉様って呼んでるのにさ、初めて会った時、麻祁に妹はいるか、って聞いたらいないって答えたんだよ」

「はい、姉様に血の繋がった実の妹さんなんて人は居ませんよ?」

「でも姉様って……どうしてかなって……」

 二人が顔を見合わせる。答えたのは麻祁だった。

「では聞くが、どうして自分の姉に『兄さん』と呼ばせるんだ?」

「えっ……」

 麻祁の言葉に、龍麻の目が点になる。

「なんですかそれ、どういう事ですか?」

 発言した人物にではなく、葉月はその瞳を龍麻へと向け、じりじりと近づけていった。

 その勢いに押されるように、自然と龍麻の体が後ろへと下がる。

「な、なに言ってんだよ急に!! そんな話、全然関係ないだろ!!」

「関係はありありさ。実の姉妹でもないのに、他人を姉と呼ぶ。その答えぐらい簡単に分かるだろ?」

「世間でも、ねえさん、なんて言い方も聞きますしね。あとほら、芸能人の方でも先輩の方を兄さんって言うじゃないですか」

「そ、それはそうだけど」

「じゃなんで、姉と弟としての関係で、姉が弟の事を兄と呼ぶんだよ。そんな例えを何処かで聞いたことあるか? それをまず疑問に思うべきではないのか?」 

「ぐっ……」

 問い攻めに押される龍麻。

「それはぜひとも理由を聞いてみたいですね。こんど私が直接聞いてみましょうか?」

「やめろって! たぶん、昔からのほら、名残……ってやつが残ってるからだよ。だから兄さんって……」

「でも、姉って事は、もう高校の一年より上って事ですよね? 二年以上にもなって今だに兄なんて……家の中だけじゃなく、人前でも言うんですか?」

「……このまえ部室に寄ったときはそう呼んでたかな……」

「そんな……」

「私はこう思うんだ。きっとそれは龍麻が言わせているんだって」

「な、バカなこと言うなよ! なんで俺がそんな事を!」

「その可能性はありますね。今度調べてみましょうか」

「調べなくていいって! 言わせるわけないだろ!?」

「分かりません。人ってのは不思議なものなのですから……」

 二人の視線がじりじりと寄ってくる。

「……っ、くっ……」

 龍麻は額から汗を垂らし、そのまま逃げ出すように二人に背を向けた。

「お、俺、風呂入れてくる!!」

 引き戸を開け、風呂場へと消える龍麻。

 二人は消える後ろ姿を見届けた後、顔を戻した。

「まったく、あれでよく耐えれますね。心重苦しくて、いつかは倒れるんじゃないんですか?」

「そうなれば少しは考えも変わってくるようになるさ。まだまだ嫌な事なんて沢山あるんだしな」

「そうですね……さあ、今回の件はこれで無事終了ですね」

「ああ、色々助かったよ、ありがとう」

 麻祁の言葉に、葉月が首を横に振る。

「お構いなく。姉様の頼みは誰の事よりも最優先です。また何かあれば言ってください」

「ああ、またお願いするよ」

 その後、二人の間に会話はなかった。

 唯一聞こえたのは、奥からドタドタと帰ってくる龍麻の足音だけだった。

――――――――――――――――

 公園にある時計の針が八時をさす。

 ぽつりと立つ街頭の下に、江藤優美の姿があった。その横には背もたれのない木製のベンチもあり、一緒に並ぶ。

 江藤はポケットから携帯を取り出すと、まずは画面中央の時計、そして上部へと視線を向けた。――新しい通知はない。

 出るため息。携帯をポケットへとしまい、再び顔を正面へと向ける。

 誰も居ない静かな公園でただ一人、街頭の下で江藤は立ち続ける。

「……?」

 ふと、左の方から土を蹴る音が耳に入った。

 江藤が音の方へと顔を向ける。そこには吉岡愛理よしおかあいりの姿があった。

 吉岡が江藤に気付き、街頭の下まで歩いてくる。

 向かい合う二人。しばらくの無言の後、先に話を始めたのは江藤だった。

「遅い。携帯見てないの?」

「バイト中に見れないでしょ? 遅くなってごめんね」

 吉岡の言葉に江藤が少しだけ顔を伏せた。

「……別に大丈夫」

「――で、何の用事? 待ち合わせの場所しか書いてなかったんだけど」

「……ニュース見た?」

 その言葉に、吉岡は表情を変えずに答えた。

「……捕まったんでしょ。学校の誰かが」

「誰か知ってる? みんなの話だとまだ名前とかは、わかってないみたいなんだけど……」

「私のところに来たのも同じようなものよ。明日になればわかるんじゃないかな」

「…………」

 江藤が顔を伏せ、ベンチへと腰を下ろす。

 ぐったりと腰を曲げるその姿勢は、どこか力を失くした様な感じだった。

「……ねぇ、それって私達の中の誰かだよね、きっと……」

 問い掛けに、横に立つ吉岡は何も答えない。

「アイリ……」

 江藤が吉岡の名前を呼ぶ。吉岡は、ただじっと見下ろすだけで動かない。

「……その、ごめんね。疑ったりして……」

 その言葉に、吉岡の口元がふと緩んだ。

「気にしなくていいよ」

 吉岡が江藤の横へと座る。

「あーあ、なんでこんな事になっちゃったんだろ……」

「…………」

「みんな楽しくやってたのにさ、いつも集まって、毎日話もしてさ。今度の連休の時に、か、買い物行く、約束してたのに……アカリも……ミ、ミカも……なんで、なんで……」

 江藤の言葉が徐々に間欠的なものへと変わっていき、そして嗚咽へと変わった。

 吉岡がそっと丸くなる背に手を差し伸べる。

「私が誘ったから……私がさそったから……」

「ずっと辛かったのよね……でも、ゆみだけのせいじゃないよ。私が最初だから……」

 一人の泣き声が、公園にただ響く。吉岡はそれをなだめる様に、江藤の震える背中をさすっていた。

「今度、謝りに行こう一緒に……」

 吉岡の言葉の後、江藤から溢れ出る涙が吉岡の服を濡らした。

 しばらくその声は、公園から止むことはなかった。

 辺りがひっそりと静まり返ったとき、二人の姿はすでになかった。

――――――――――――――――

 夕陽が傾くとある体育館に、三人の男子生徒がいた。

 一人は手にしてあるバスケットボールを器用にはずませて、もう一人の男子生徒がそれを奪おうとする。

 二人が遊んでいる中、別の男子生徒は携帯を手にし、頻りに指を動かしていた。

 室内に響く、硬質で弾力のあるボールの音。突然、ドアの開く音がそこに混じる。

 現れたのは一人の男子生徒。他の三人と比べると、少しだけ背が低く、どこか伏し目がちだ。

 頭頂部の辺りには何週にも重ねられた包帯が巻かれ、痛々しそうなその様子を表している。

 ドアから動かない包帯の生徒に、携帯を弄っていた一人が、声を掛けながら近づいて行く。

「よっ、おそかったじゃん」

 その言葉に、遊んでいた二人もそれに気付き、急ぎ駆け寄ってきた。

「おい、はやく来ねーとバスケのやつがくんだろー!」

 ボールを手にしていた生徒が、空いた片方の手で包帯の生徒を指す。

「おいおい、やめろって。まだ大丈夫だって」

 横に居た男は笑いながら、その指を上から弾いた。

「まだ病院から出たばっかりだからな。……頭大丈夫なのかよ?」

 二人の前に立つ生徒が問い掛ける。だが、包帯の生徒は目を合わさず、そして答えない。

「落ちたときはさすがに焦ったよな」

「ははっ、お前が足掛けるからだろ。サイテーだな」

「ばっ、違うって! 俺じゃないって!」

 楽しそうにじゃれあう二人。それを余所に、前にいた生徒は話を続けた。

「まあ、無理するなよ、なあ。病院に行った時、元気そうで良かったよ。……で」

 突然、声が落ちる。後ろでじゃれあっていた二人もそれに合わせるように、包帯の生徒へと顔を向けた。

「…………」

 包帯の生徒は言葉を発することなく、ズボンから二つ折りにされた一万円札を取り出し、差し出した。

 前にいた生徒はそれを受け取り、開ける。――表情を曇らせた。

 開かれた札をずらす。一枚だったそれが二枚になる。

「……なにこれ?」

 切り替わる不穏な空気の中、三人の視線が包帯の生徒へと集まる。

 しかし、顔を伏せたまま、その生徒は何も答えない。

 札を手にしていた生徒が人差し指でそれを折り曲げ、ズボンへとしまった後、黙る右肩に手を置いた。

「まあ、出てきたばかりだから仕方ないよな。……でも、俺達は三人いるからな? な、それはわかるよな?」

 その言葉に包帯の生徒は顔を上げ、その目を見返した。

 笑うわけでもなく、睨むわけでもない、ただ何もない表情でじっと見る。

 その視線に――、

「――ッ!?」

拳が飛んだ。

 するどく尖ったそれは横腹へと当たり、膝元を振るわせた包帯の生徒は、足を崩し、両手をついた。

「ハァ! ハァ!」

 断続的に繰り返す呼吸に、吹き出た汗が顔をつたう。

 四つん這いになった生徒を、三人は何も言わず、ただ見下ろしていた。

 呼吸が徐々に落ち着きを取り戻す。しかし、包帯の生徒は顔を伏せたまま上げない。

「……っんまあ、しかたねぇよな。病院から出たばっかりだしよ。そんなにすぐ無理はできないんだしな。しばらくはこれでいいよ、――しばらくはな。いこうぜ」

 札を持った生徒が、後ろの二人に声を掛けた後、包帯の生徒の横を抜けた。

 それに釣られるように、二人の生徒も横を通り抜ける、その際、

「あっ、これ戻しておいて」

ボールを持っていた生徒がうずくまるその背の上に、手にしていた物を離した。

「――ッ!!」

 鈍い音の後、声を掻き消すようにボールは床を弾み、そして動きを止めた。

「おいおい、今度はそれで背中やったらどうするんだよ?」

「だから、俺のせいじゃないって。だいたいあれぐらいで折れるかよ」

 笑い声を上げながら徐々に小さくなっていく声。

 うずくまる生徒は顔を伏せたまま――奥歯を噛み締めた。

 ゆっくりと上げていく顔、そこに現れた目尻と額には深いシワが刻まれていた。

 残された生徒は右手を振るわせながら、それをゆっくりと上げていく。

――ダンッ!!

 強く叩きつけた時、ボールがひとり弾んでいた。

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