1-4 名前にて

そう、この国には人の名前がない。

元々無かったらしいが、

ある学者やオカルト好きからは、

元々あったのに急に無くなったと、

話す者がいる。恐らくこの責任者は、

オカルト好きで、超能力者を

よく知っているから自分に聞いたのだろう。

「すいません、期待に添えず」

「いや大丈夫である。では、仕事先に

向かうのである」

自分は部屋から出て、階段を下り

建物から出る。

建物の前には馬車と秘書が待っていた。

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