思い切り
自分の根性なしっぷりに落ち込む。
妄想の中では、幸せです。と微笑む彼女を思い浮かべられるのに。力強く「絶対に落としてみせる」と拳を握る友人の横で「ガンバレ」と応援してる自分が現実だ。
「あー、おまえいっつもテキトーに応援しやがって。今回こそ本気の運命なんだよ! わっかんねーかな」
おまえには何人運命がいるんだよと無駄な発言をしたくなる。
「え。イイと思えた相手に出会えたらそれは運命だろ?」
そう言って「それなら仲良くなりてーじゃん」と笑う友人の気質が羨ましくも妬ましい。
「俺も彼女、気になってる……なんて言ったらどうする気なんだよ」
ああ、なんで俺は誤魔化しているんだろう?
ぱちりと動きをとめて目を瞬かせた友人がにんまり笑う。
不安にさせないでくれと言いたくなる不穏な笑顔だ。
「じゃあ。じゃあさ、一緒に告ろーぜ!」
力強く肩を叩かれて友人が携帯端末を操作する。
は?
携帯端末を?
お題【絶対に落としてみせる/不安にさせないで/妄想の中では、幸せです。】
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