4-16.統率者

 ジャスティンは手を抜いていた。

 《軍勢レギオン》の異名で知られている開拓者を手玉に取ることに愉悦を感じていたのだ。

 だからこそ、不意をついた斬撃が、硬い感触に阻まれたことにも動揺はしなかった。


「そんな芸当もできたか」


 シャルロッテの持つ、柄から切っ先までが影の色をした棒は、ほんの一瞬までは存在しなかったものだ。彼女の異能とは使い魔を生み出すだけではなく、形ある道具まで模倣することができた。

 だが、黒い得物に亀裂が入っていることをジャスティンは見逃さない。赤毛の間から覗く青灰色の瞳もまた、驚愕に揺らいでいた。


「非力な手品が、いつまで続くかな!」


 ジャスティンは力任せにシャルを押しやると、斜め前方へと鋭く踏み込む。

 まっすぐに間合いを詰めないことで動揺するのは、周りを囲む影の魔物だ。援護をしようにもシャルの位置が悪いため攻撃に移れない。

 《軍勢》を操る強大な異能者の弱点を、ジャスティンはすぐに見抜いていた。そしてその弱点を最も的確に攻められるのは、空間転移の異能と、一流の剣技を持つ自分だけなのだということも。


 巧みに位置を変えながらの攻勢は黒き怪物達に付け入る隙を与えず、繰り出す剣撃は徐々にシャルを追い詰めていた。シャルの動作は精彩を欠き、乱れた息遣いが聞こえてきそうなほどだ。

 ふと、ジャスティンは軽く背後へ移動してシャルとの距離を取った。

 直後、ここぞとばかりに彼女の使い魔達が殺到する。

 だが無数の爪や牙は空を切り、標的を見失った魔物達は困惑に立ち尽くした。


「脆いものだな、開拓者。生きた災害とさえうたわれる君達が、まさかたった一人に圧倒されるとは思ってもみなかっただろう!」


 安全な間合いまで転移していたジャスティンは、両腕を広げて哄笑した。


「この僕が――君にとって唯一の天敵だ」


 不遜な口上を無言で聞きながら、シャルはひびの入った影を投げ捨てる。放棄されたものは溶けて消え、再び同じ黒い棒が彼女の手に握られていた。接近戦は避けられないと覚悟を決めたのだ。


「あんたの赤い眼を見た感じ、もう人間じゃないわけね。ギルにでも懇願して改造してもらったクチ?」


 自らの劣勢にシャルは触れない。その様を強がりと取ったか、ジャスティンは笑みの形に歪む顔を隠そうともせずに答えた。


「いささか不愉快な言い方だな。確かにギルに心酔していたこともある。認めよう。だが僕は、あのお方から新しく生をたまわったんだ。この際、経緯は関係ない」

「治安維持部隊はギルの下僕だと思ってたけど」


 目をすがめたシャルの言葉に、ジャスティンは言われて初めて気づいたように肩へ手を伸ばす。そこには治安維持部隊の証であり、かつての《斬り裂く刃ツェアライセン》の象徴でもある紋章が縫い付けられていた。

 それを、力づくで引き千切る。

 無造作に放られた、双剣の交差する意匠は、床に零れたワインの上で黒く染まった。


「こんなもの、カレヴァンの体制が崩壊した今では、ただの布切れさ」


 言い捨てると同時に、ジャスティンは得物を鋭く振り抜いた。会話の隙を狙って飛びかかった狼型の影が、鮮やかに両断されて消滅する。


「ギルの命令で、魔族の血を受け入れる実験の被験者となったとき、僕は悟ったんだ。あのお方にとっては、すべてがたわむれ。冒険者ギルドの庇護も、ギルの暗躍も、開拓者を中心とする騒動ですらね。微睡まどろみに見る夢を僕らに演じさせているだけに過ぎないのだ」

「あのお方、ねぇ。そいつの信奉者になって、駒として働いてるってわけ? その夢の中で」

「そうさ」


 皮肉を喜色満面で返されて、シャルはいよいよ辟易へきえきとした。ジャスティンの言動は狂信者のそれだ。


「なにもかも無駄なんだよ。君達は魔領域の殺害を目論んでいるのだろうが、まったくの無意味だ。人類は死に絶え、世界は滅びる。いや、僕のように生まれ変わるんだ。魔族の手によって」

「随分と自信満々だけど、そんなに余裕があんの? 魔族様方も、今頃は土の下で震えてるんじゃない。あるいは、これから死ぬとも知らずに高鼾たかいびきをかいているか、ね」


 すっ、とジャスティンの表情から感情の色が消えた。

 シャルの挑発に乗ったわけではない。あまりに強大な存在に心から屈服した、卑小な獣が抱く畏敬の発露だった。


「目覚めた魔族が《空の森》だけだと思っているのか」


 はっ、とシャルは目を見張った。

 考えなかったわけではない。だが確証はなく、カレヴァンで起こりつつある事態が特異なものである可能性も捨てきれなかった。

 魔族と深く繋がった男の口から、それが語られるまでは。


「魔族のまゆに取り込まれた瞬間、僕は知った。魔素は力と共に、あのお方の深遠なる意思の一部を僕に伝えたのだ。魔族達は目覚め始めている。人類を絶滅させ、すべてを手中に収める夢から醒めつつあるのだ。その夢を、現実にするために」


 遥か昔――人間の世界は、異界から現れた魔族に蹂躙された。人は文明と人口の大半と引き換えに撃退に成功したが、後には魔領域が残された。

 もしまた、惨劇が繰り返されるのならば。

 人々は魔領域の物資に生活を縛られ、過去の大戦では存在しなかった魔物も現在は世界中に蔓延はびこっている。再び彼らを退けられる公算は、限りなく薄い。


「君達には感謝しているよ。あのお方を完全に目覚めさせてくれた。忌々しい夢遊病者のようなエコーを見ることもない!」


 自らの叫びを飛び越え、ジャスティンはシャルの眼前に転移をした。驚愕と絶望に見開かれる目を冷徹に見下ろして、告げる。


「お喋りは終わりだ。お礼の印に、苦しまないよう息の根を止めよう。できるだけね」


 振り下ろされる剣は、嗜虐しぎゃくの喜びを反映して鈍く重い。シャルが防御に掲げた影の棒を殴打し、そのまま力任せに押し切った。軽い小柄な身体は容易に態勢を崩し、ジャスティンは更に踏み込んでいく。

 もはや手加減はなかった。いたぶるようだった剣閃は徐々に速く鋭く、敵を殺すためのものに変わりつつある。強力な異能を差し引いたとしてもカレヴァン随一と言われた戦闘能力で、疫病神の開拓者を追い詰めていった。


 煌々と照らされる食堂に幾度も剣戟の火花が散る。黒い影の魔物達が立ち尽くす中、繰り広げられる剣舞。


 ――なにかがおかしい、と気づくまでに、そう時間はかからない。

 半ば恍惚としていたジャスティンは、ふと疑念を抱いた。

 少し本気になっただけで容易に勝負を決められると考えていたが、相手は中々に粘る。いくら攻勢を強めても、あと一歩で逃れられてしまう。まるで鏡写しの自分と打ち合っているかのような錯覚に囚われた。


 しぶといな、と思わず口をついて出そうになる瞬間、ジャスティンは目撃する。

 赤毛の間から垣間見えた青灰色。

 か弱く怯えていたはずの瞳が、なぜか退屈そうに見えた。強張った顔と相反する、不気味で底知れない空虚のうろだ。

 戸惑いは剣と表情に表れる。まさに相対しているシャルに、伝わらないはずがない。


「お、やっと気づいた?」


 そして《ヴィンゴールヴの影》と呼ばれた開拓者は笑った。

 嘲笑だ。

 困惑していたジャスティンの眼前で、シャルの姿が霞む。途轍もない力で剣が弾き返されて体勢が崩れる。瞬間、背筋を走る強烈な悪寒。


 転移の発動は反射的だった。

 異能で大きく距離を取ったジャスティンは、混乱を隠せないままシャルの背を見る。手にした影の得物を突き出した後姿だ。

 彼女の武器は、一瞬前まで彼がいた空間を貫いていた。


「ちっ……遊びすぎたか」


 思わぬ反撃に苦い呟きを漏らし、ジャスティンは今一度の転移に備えて意識を集中させる。

 それを霧散させたのは、足元を襲う衝撃と激痛だ。


 《空の森》以外の魔領域を攻略したことのないジャスティンには、それが遠い地域で《ビッグマウス》と俗に呼ばれている魔物だということがわからない。普通の鼠より二回りも大きいが、最大の特徴は体の半分ほどもある巨大な口だ。

 鋭い牙の生え揃った顎が今、まさに鈍い音を立てて彼の足首を噛み砕いた。

 いかに転移ができようとも、テーブルの影に隠れた小さな殺し屋の襲撃を回避することはできなかったのだ。


「悪あがきを!」


 突き下ろした剣先が、なおも食らいついていたマウスを貫く。凶暴な魔物だが所詮は小型のものだ。ただのそれだけでマウスは呆気なく絶命する。常人なら重傷の足も、魔族の力を受け入れた肉体はすぐに回復するだろう。

 一息ついたジャスティンは、しかし顔を上げて絶句した。

 気を取られた隙を狙い済まして、周囲の魔物達が一斉に行動を開始している。

 猶予は一瞬にも満たない。ジャスティンは即座に転移し、シャルの背後へと回った。その直後、黒い波がジャスティンのいた場所を呑み込んでいく。


「今度こそ……!」


 叫びの続きを、濁った水の音が取って代わる。口腔から噴き出した血がぼたぼたと地面に染みを付けた。


「今度こそ、なに? 死ね? それとも殺す?」


 血で汚れた頬が、凶悪な笑みに綻んでいた。

 シャルはジャスティンの腹部を貫いていた黒い剣を捻りながら引き抜くと、自分よりも大きな男性の身体を無造作な蹴りで押しやる。

 そして、先程の意趣返しのように、砕けた足を治癒しきれずにいるジャスティンの懐へと一気に飛び込んだ。

 彼女の持っている得物は、いつの間にか曖昧な形の棒から、刺々しく刃の尖った剣へと変化している。掠っただけでも皮膚がずだずだに切り裂かれるだろう。


「貴様、たばかったな!?」


 ようやく、ジャスティンは悟った。

 異能の軍勢に守られただけの非力な少女――それが、彼女の偽りの姿だと。


「そりゃ、接近戦はって感じに見せておけば、あんたみたいなのが釣れるからね」


 飄々ひょうひょうとうそぶきながら、彼女の小さな体は突風のようにジャスティンを襲った。刃をはらんだ、死の風だ。

 決して、ジャスティンは早合点したわけではない。

 伝説にさえ語られる開拓者のうち、比較的情報の集まりやすかったシャルロッテについて、できる限りの調査をした。自らも偵察をして、彼女の些細な立ち回りや動き方が戦闘者のものでないことを確かめていた。

 だが、すべてが偽りだったのだ。

 徹底した演技は一抹の疑念さえ持たせることなくジャスティンを欺いていた。


 突然の豹変。虚を突かれた心理的なダメージ。

 それになにより、シャル自身の強さも常軌を逸していた。

 一流の剣技を誇ったジャスティンが、反撃の糸口すら見出みいだせないほどに。


「間抜け。《統率者リーダー》は《軍勢レギオン》より弱いと思った?」


 血に汚れた顔を獣のように歪めて歯を剥いて笑う姿。それがスバルと重なって見え、ジャスティンは恥辱と戦慄に震えた。

 シャルの剣を辛うじて防ぎながら、急いで転移先を探す。態勢を立て直すことが必要だった。


 しかし異能が発現する直前、その場所に身軽な魔物が飛び込んできた。

 妨害に悪態をつきながら、更に次の逃げ場を見る。


「余所見するなら、もっとうまくやってよね」


 目線を遮るように回り込んできたのはシャルだ。揃えられた赤毛が、からかうようにジャスティンの前で翻った。

 影の剣は、既に振り被られている。


 光すら裂かんばかりに鋭い一閃は、間一髪のところで空を切った。

 ジャスティンは、それを見下ろしている。

 高い天井に吊るされたシャンデリア、その一つだ。まばゆい照明の上には魔物もいなかった。


 不安定に揺れながら、ジャスティンは全体に視線を飛ばす。まともにやりあうにはあまりに得体が知れない。奇襲を得意とする空間転移の異能を十分に発揮するには離脱もやむをえなかった。

 そこで、彼は愕然とする。

 いつの間にか、魔物の数が増えている。食堂を埋め尽くさんばかりだ。窓際には巨大なゴーレムが立ち塞がり、外の景色を完全に遮断している。


「そんなにのんびりしてていいわけ?」


 動揺する暇すら与えられなかった。あるいは、嘲りの色すら薄いシャルの問いかけに血が昇ったせいで気づかなかったのか。

 衝撃がジャスティンの背中を叩く。

 軽く押されたような衝撃だが、同時に致命的だ。揺れるシャンデリア上での不意打ちは、あまりに容易くジャスティンの身体を空中に放り出した。


 浮遊感に包まれながら、ジャスティンは天井に広がるシャンデリアの陰影から、なにかが顔を覗かせていることを知る。《シャドー》、文字通り影に潜む魔物の一種だ。

 上に逃げることすら想定されていたのか。そう仕向けられたのか。

 悔やむ時間はなく、ジャスティンは落下しながら転移の先を必死で探す。

 だが、ない。

 転移を試みようとする直前に、そこを影の魔物が占領する。わざとらしく開けられた空間に目を取られ、希望を持った瞬間に奪われる。視野狭窄に陥り、ますます行き場所を失っていく。


 焦燥の終わりは、全身を襲う痛みだった。

 異能を使うこともできず、成す術もなく地面に落ちたのだ。折れた骨も、痛めた筋肉も、すぐに癒される。しかしそれ以上に、肉体的な損傷ではないダメージがジャスティンを打ちのめした。


「な……なぜ……転移する先がわかる!?」


 偶然では、と考えていた。否、信じたくはなかったのだ。

 空間を自在に転移し、敵を一太刀の元に切り捨てる最強の異能を、まさか看破かんぱする者がいるなどとは。


「あんたの異能、視界で転移先を決めるタイプでしょ。目を追えば丸わかり」


 シャルロッテの言葉を、ジャスティンは最後まで聞かなかった。耳にしたくなかったのだ。悲鳴じみた雄叫びを上げ、異能を行使する。

 直前、見てしまった。

 シャルは剣を既に繰り出していた。ジャスティンが、今まさに移動をしようとしていた場所に向けてだ。

 転移を途中で止めることはできない。景色が一変し、眼前にシャルが現れる。そして防御が間に合うこともなく、影の剣がジャスティンの胸を斜めに切り裂いた。


「弱い異能を補う工夫もないし、魔族の力があるって言っても死ににくいだけ」


 暴力じみた剣撃の嵐がジャスティンを追い詰める。

 スバルと似通った、獣の本能と人間の技量を両立したように獰猛な剣技。

 それが《凶刃のリゲルリゲル・ザ・ブルーティッシュ・エッジ》――――カレヴァンの英雄にして最強の剣士の流れを汲むものだと、ジャスティンは知らない。


「肝心の剣術も、せいぜい一流。それじゃあ化け物にはかなわない」


 一際素早い、旋風のような斬撃が吹き荒んだ。

 刃はジャスティンの腕を深く捉え、腱を完全に切断する。ほとばしる黒い血液と共に、手放された剣が宙を舞った。

 シャルは勢いを殺さぬまま更に旋回し、体躯からは考えつかないほど重い蹴りを繰り出す。腹腔に突き刺さった衝撃は腹筋を貫いて内臓を押し潰し、ジャスティンの身体を後方へと吹き飛ばした。


「くそっ……こんなところで、終わると思うなよ!」


 全身を黒い血に染めながらも立ち上がったジャスティンは、一筋の光明を見て苦渋の捨て台詞を吐いた。

 逃走を防ぐため、窓を塞いでいる影のゴーレム達。立ち並ぶ彼らの中に、ほんのわずか間隙があったのだ。一旦外に出てしまえば、見える範囲のどこにでも飛ぶことができるジャスティンの遁走とんそうを妨げることなどできない。


 だが転移が発動することはなかった。唐突な衝撃が視界をぶれさせたためだ。

 仰向けに倒れ込んだジャスティンが見たのは、牙の生え揃った真っ赤な口腔だった。

 人狼の魔物。人間の狩りを専門とする人類の天敵。彼らは暗殺者のように密やかに敵を噛み殺す。異能発動のために警戒が薄れたその瞬間、死角から襲いかかったのだ。


 ジャスティンは無我夢中で、腰に差したもう一本の剣を手に取った。硬い毛に覆われた剛腕を辛うじて押し返しながら、逆の手で人狼の胸に刃を突き立てる。

 息絶えた魔物を押し退けたジャスティンは、しかし絶望に目を見張った。


「悪いね。八つ当たりなのはわかってるんだけどさ」


 シャルロッテが、眼前にいた。

 彼女が持っているのは影の武器ではない。そこらに転がっていた、銀のナイフとフォークだ。


「私、空間転移の異能者、大嫌いなんだよね」


 言って、彼女は両手を振り下ろした。

 切れ味の鈍い銀食器も人体を破壊することは可能だ。ましてや柔らかい眼球を潰すには十分すぎる。

 それはジャスティンの双眸を易々と貫くと、眼窩がんかの骨も貫通し、ついには脳にまで達した。


 耳をつんざく激しい絶叫が、長く続くことはなかった。

 目を破壊されたジャスティンに、無数の魔物が群がり始める。

 魔族の黒い血が馴染んだ身体は再生するが、無限に続くかはわからない。いずれにせよ、抵抗できるようになるまでシャルの使い魔が待つこともないだろう。

 次世代の《斬り裂く刃》として将来を嘱望された剣士の命運は、《軍勢》に呑まれ、ここでついえたのだ。


「さて、街は、と……」


 肉が食われ、骨の砕ける音には一顧だにせず、シャルは街中に広がる使い魔へ意識を集中した。

 戦況は芳しくない。

 自分自身が戦いの中にいるとき、使い魔の制御がおろそかになる。シャルはそれを課された課題だと認識していた。


 ジャスティンを倒した今、影は息を吹き返したように活発な行動を開始している。人間達には、突然黒い魔物が力を増したようにしか見えないことだろう。

 無尽蔵に魔物を生み出す力。魔族とシャルの異能は拮抗し、すぐに街の住民が絶滅するような危機は乗り越えられるはずだった。


「どうなってんの、これ?」


 しかしシャルは眉根を寄せ、首を傾げている。

 使い魔達を通して見たカレヴァンの光景に、想像だにしないものが混ざっていたからだった。

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