第5話 高校生編~表現という病の始まり

 私がほぼ初めて小説を書いたのは、高校の選択授業の表現の時間だった。

 その授業は、文学についての深夜番組のVTRを見たり、朗読を聞いたり、という至極柔らかい内容だった。

 その中で簡単な小説を書き、

 ほほう、一応文らしきものは書けるのだなと認識した。


  今回の話は、オススメの詩を上げて、紹介するというクラスの話だ。

 みんな、金子みすゞとか、谷川俊太郎とか、だいたいまともな詩を上げていた。


  私の場合はどうだったか。


  当時放送していたある深夜アニメで、主人公が詩のようなものを呟いていた。

 そのアニメが大好きでよく夜更かししていたものだ。


 それを耳コピして書き写し、紹介していたのだ。


 今でもその時の詩を集めたコピーが残っているが、浮いていること甚だしい。


 もうちょっと空気読めたら生きやすかったんじゃないだろうかと、今でも思う。



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