第6話 はじめてのトイレ

※うん○連呼です。お食事中の方はお気をつけ下さい。


就寝。

そのときはまるをわたしの部屋に連れて行く。

部屋には部屋の中だけで飼っているねこがいて、そのねこ用のトイレも部屋に置いてある。部屋とはいっても、10帖と8帖の2つの部屋をつなげてあるので、割と広く、わたしの私物は小さなこたつとベッド、テレビにパソコンだけで、洋服などのものは別においてあるので、あとは猫の道具だけ。

田舎ならではできる、ということだ。


その部屋のトイレの前で、まるはおすわりしてなにかを待っている。

まだまだ子猫なので、寝そべったりすればいいのになぁ、と思いながらもずっと座っている。パソコンをいじったりテレビを見てたりしてた時間だから、3時間は座っていたことになる。

そして、部屋のねこ、リュウくんのおトイレ方法をじーっと中まで覗いて観察しているようだ。

リュウくんがおしっことうん○両方のトイレを済ませたあと、まるが


『じゃあ、いきますっ』


とこちらをちらっと見たあと、自分でトイレに入る。

わたしも、まるの初めてのトイレということで、じーっと観察することにした。


システムトイレなので、足場はまるにとって高かったけど、なんとかよじ登って中に入る。

そしてリュウくんと同じように丁寧に穴を掘り、そこへまずはおしっこ。

おしっこが終わったまるは、なぜかシステムトイレの蓋を一生懸命カリカリする。

なぜだ。リュウくんはをやっていなかったのに。

満足行くまでシステムトイレの蓋をカリカリしたあと、また足元の砂をざすざすと掘る。今度は掘り方がやたらと長い。

そこでまるのおしりを見た。

掘っている最中にちょっとだけうん○がこんにちはしている。

いやー、それってどうなんだ?とか思ったけど、口には出さずにそのまま観察を続ける。

うん○に気づいてから10秒後、リュウくんと同じような格好で、まるもうん○をし出す、がやたらと太く大きな、立派なうん○である。

ひょっとしたらリュウくんよりも太いかもしれない。


「大丈夫かなぁ」


ちょっと声に出してしまった。

案の定そのあと、うん○が切れずにまるはしっぽの下にもうひとつのしっぽうん○をつけたまま飛び出してきた。


「いやああああああ!」


慌ててまるをすくい上げ、おしりいやうん○が出た状態で母親のところへ連れて行く。

このままでは部屋がうん○まみれになってしまう!

そんな状態のわたしとまるを見た母親は大爆笑である。


「割り箸持って来なさい」


と、アレな状態のまるをもったまま、割り箸を取りに行かされる。

台所には入りたくなかったので、以前廊下の棚になぜかあった割り箸(未開封)を持っていくことにした。


その割り箸を使って、飛び出すうん○を切る母親。

もちろんその下ではトイレットペーパーを折りたたんで、手のひらで受け止めようとするわたしがいる。


「うまくキャッチしなさいよ!」


と居間に落とされたら大惨事になってしまうので、母親が念を押す。

今考えれば、場所をトイレとかにすればよかったんだ…、と思ったけど、その当時は必死だったので失念していたと思う。


割り箸でうまく切れてぽたっとトイレットペーパーに落ちるうん○。

まるのおしりには少しだけはみ出しているうん○があったけど、それはちょっと押し込んだ。

ジロッとまるに睨まれたので、多分気持ち悪かったと思う。


それからはいっぱい溜まるまで我慢しなくなったので、まるは自分でうん○ができるようになった。

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