■『シルバーボトム』と『魔法』
【復興と魔法】
復興が始まってからまず問題となったのが
火や綺麗な水、食料や木材などの資源の確保などの基本的な部分でした。
復興を軌道にのせる土台を作るまで、急場をしのぎきるには
災害が人々にもたらしたダメージは大きく、
『火を起こすための道具が使えなくなる』
『崩れた大地によって井戸などの湧き水は濁り、
最悪地下水脈のズレによって水が出すらしなくなる』
など生きていく為に必要な色んなことが問題になりました。
そこで人々に求められ、動いたのが数多の"魔法使い達"です。
マナと発動体、触媒さえあれば
様々な事象をその身一つで起こすことが出来る彼らは、
時に火を灯し、水を浄化し、傷を癒し、魔法生物を操り力仕事を担う。
過去そうして多大に貢献した魔法使いたちの存在もあり
現在のシルバーボトムではあらゆる魔法は民衆に受け入れられ、
また憧れの対象へとなっていきました。
【現在の魔法たち】
妖精魔法は生活などの役に立つ魔法が多く、そういった面で
『我々にもっとも身近で華のある魔法』という認識が民衆には存在します。
操霊魔法には長年にわたる研究により、低コスト化し特定の分野に特化させた
"ピッケル"、"キャリー"などの名を冠する作業用ゴーレムの製法が確立されました。
真語魔法には『高位の真語魔法の使い手に、
人に近い姿をしたファミリアを使役する者がいるらしい』などが噂されています。
魔動機師は大破局により廃墟と化した魔動機文明時代の遺跡が
見つかる為、その時代の物品の扱いに長けた彼らは重宝されます。
これにはこの地での生活に役立つ物品が多く発見されることも関係しています。
神聖魔法は今も昔も変わらず人々の傷と心の癒やし手、
拠り所として求められています。
誰もが魔法の才があるわけでは無く魔法使い、神官の絶対数はシルバーボトムの
全体人口に対しては少ないですが、数自体は増えています。
才能があるものならば平民から上流成り上がることも夢ではないでしょう。
(別項のこの国の気風へ続く)
【いまだ疎まれる魔法】
時の流れによって人々に受け入れられた魔法ですが、それでも良俗的に
認められないものもあります。
"第二の神に類する邪教の信仰"、
"邪法"として禁止されているアンデッドの召喚と使役、死人の蘇生。
"魔神使い"の存在などがその最たる例でしょう。
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