第3話 

「とりあえず事務所に行こうか。そこでゆっくりお話しましょう。」


「はい!是非!」


なんて反射的に返事をしてしまった。

これで次の面接は行けなくなる。


まあいい

この人に絶対雇ってもらおう。


今日で就職活動は終了だ。



ところで

「犬はどうするんですか?」


「ああ、この首輪つけてあげて。さっきこの段階で逃げられたんだよね〜。気をつけてね〜。」



「すごく大人しいですよ?」



なんなら着けやすいように動いてくれる。



「あれ?僕の時だけ?ひどいなあ」


そう言いながらふにゃりと笑う。



「じゃあ行くよ。

リードは君が持っててね」




これが私と真野さんの出会いで


私の探偵(の秘書)への第一歩である。



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