第25話 イヤラシイ顔

 テレビで家族とずっと観たかった「オズ はじまりの戦い」というディズニーの映画を観ました。


 主役のオズに私はべた惚れ。(俳優ジェームズ・フランコさん)


「この人、めっちゃかっこ良くない? ええなあ」


 はしゃいで絶賛する私。

 ところが、一緒に観てた姉は


「えー、この人、笑った顔がイヤラシイ。いらん」


 などと言うではありませんか。


 いやいや、だからそのイヤラシイ顔が良いんじゃないですか!





 私はイヤラシイ笑顔の男性が大好きであります。

 古いところだとウィリアム・ボールドウィンさんとか。最近? ですとメンタリストのジェーン(サイモン・ベイカーさん)とか。

 東洋人でいうとトニー・ レオン兄さん、大沢たかおさん、ハンドボールの宮﨑大輔さん、などでありましょうか。全員、タレ目気味の方ですかね。


 その私が選んだ中でも、このジェームズ・フランコさんの笑顔は今までの中でキング・オブ・イヤラシイ顔!

 素晴らしい!




 * * * * *



 さて、イヤラシイ顔について、私はちょっと思うところがあります。


 世の中はイヤラシイ顔が出来る人と出来ない人の二種類に分かれると思います。

 これはもう、生まれつきなんじゃないでしょうか。


 前者のイヤラシイ顔が出来ない人。

 大部分の人はこのカテゴリーに入るでしょう。

 例をあげると私の主人です。

 イヤラシイことを考えてるだろうときにも顔は決してイヤラしくはありません。

 過去を思い返してみても、せいぜい顔を赤らめてはにかんでいる程度。


 このタイプは得なのではないかと思います。どんなに最高にイヤラシイことを考えていても、他人からはそう見えませんからね!



 そして、イヤラシイ顔が出来る人。

 これはもう先天的なものが強いのであって、本質的にイヤラシイわけではない人も中にはいると私は思っております。

 イヤラシイ顔だからと言ってイヤラシイ人とは限らないということですね。


 このタイプは更に二つのタイプに分かれると思います。


 一つは、ジェームズ・フランコさんのように素敵なイヤラシイ顔が出来るタイプです。これは、生来の美形要素が占める割合が大きいとも思いますが。好き嫌いもあるかと思われますが、まあ魅力的に見られるタイプ。


 そしてもう一つのタイプは、マリモッ◯リ系(抜け作先生とも言う)のイヤラシイ顔タイプ。

 なんだかもうイヤラシイの一言しか言えない感じ。

 こちらはたまたま笑った目の形がああなってしまうだけであるという不憫なタイプでもあります。


 悲しいかな、その代表格が私です。

 私は笑った顔がマリモッ◯リに似てると言われたことが過去に何回も。

 写真を見ると、自分でもそう思います。

 主人にも笑った顔がなんだかイヤラシイと言われたことがあり、マリモッ◯リのことを話すと、ああ、そういえばそうかも、という返事が返ってきました。



 このタイプで辛いのは、イヤラシイことなど全然考えていないのにも関わらず、イヤラシイと思われてしまうことです。テレビのお笑い番組で笑顔になっただけにも関わらず、周囲からはイヤラシイ認定されてしまうことですね。


 再び悲しい話ですが、私の子供たちは全てマリモッ◯リ系タイプ。

 主人の遺伝子より私の遺伝子の方が強いのか、外見は私の特徴を引き継いでおるのです。



 ーーテレビを見て爆笑するマリモッ◯リ顔の長男。


 ーー夕食、食卓にハンバーグが出て、マリモッ◯リ笑顔のジャイ子。


 ーー私のおっぱいを吸いながらマリモッ◯リ笑顔の次男。




 なんとかして成長段階で、マリモッ◯リからトニー・レオン兄さんへと羽化することはないのかしら、などと子供の将来に希望する私でありました。







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