受けるものを書こうVS好きなものを書こう

 受けを狙うか、好きを極めるか、作品を公開している人はこのどちらかの陣営(?)に所属しているのではないでしょうか。勿論第三の道の『受けるものが好きだから楽しんで書くぜ』と言う勢力もあるのでしょうけど。

 私は好きなものを書く派でございます。だから受けようと言う望みはありません。好きなものを書くと言う独りよがりな行動と万人受けは両立しないものですからね。他の人は知りませんけど、少なくとも私の作品はそうなっているようです。


 創作、特にWEB小説のシステムを利用している場合、人気ジャンルの話を書くと言うだけでもPVの入り方が違います。同じ作者なのに作品によって人気のばらつきがある場合、作者の向き不向き以上に人気ジャンルの話かそれ以外かが、その結果に繋がっている場合が多い気がするんですよね。

 受けを狙う、人気を取りに行く人はまず不人気ジャンルに手を出す事はないでしょう。書きたいものと言うより、受けている要素ばかりに関心が行くはずです。受け要素を盛り込めば受けますからね。少なくともそうしない作品よりは。


 創作って本人がやりたいものより、受けを狙ったものがヒットします。それはどのジャンルでも同じです。言われるままに曲を作ってヒット曲を連発していたグループが、自分の本当に歌いたい歌を歌っただけでヒットと無縁になったり、鳴かず飛ばずの作品を作っていた人が、いいプロデューサーに出会ってその意見を取り込んだだけでヒットメーカーになったり。

 プロですら、本人が好きに作るとその作風が好きな人以外に響かないって事が多いんですよね。いわんや素人をやですよ。


 これはどちらがいいか悪いかではありません。どちらを優先するかと言う話です。カクヨムもロイヤルティプログラムに参加していれば人気作を書いた方がお得になるので、趣味を貫く人より受けを狙う人の方の割合が高くなっているのかも知れません。

 それでも私は楽しく書きたいので好きに書く方を選びます。最初にマーケティングから入る書き方って嫌じゃないですか。私は話が降りてくるタイプなので、降りたままを表現したいんですよ。


 書きたいものを書く場合でも、表現方法や展開を磨いていけばきっと結果も変わってくるはずです。私にそれが出来ているかは分かりませんけど、思うように書けていれば満足出来ます。人気なんてどうでもいいのです。

 受けを狙う人は執筆の喜びが外部からの評価次第ですので、自己満足タイプよりしんどくなりますよね。受けないだけで筆を折る人もいます。ただ、その能力はプロになれば必須のものなので、プロを目指すならこのタイプの方がいいのでしょうね。

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