整合性と面白さのバランス

 物語において整合性は大事ですよね。あれ、この設定どこいったの? ってなったら白けてしまうかも知れませんし。後、実際の出来事が物語の重要な要素だと、この展開はおかしい! と、〇〇警察が心温かい指摘をしてくれる展開となります。

 気にする人はタイムスケジュールを作成して、厳密に時系列を揃えて創作しているようですよね。物語に矛盾が発生しないのは素晴らしいなぁ。


 整合性と言えば、自分で作った設定に忠実と言うのもありますね。単位関係や言葉の文法、気候、作物、産業、風俗、文化、建築様式、流行、通貨、治安、流行、気質、郷土料理、風土、風土病、他地域との力関係、法律、歴史、民話、神話、宗教、ありとあらゆる設定は凝れば凝る程リアルになる半面、そこに縛られる事にもなりかねません。


 物語の主人公は、時としてそう言う縛りから開放された存在であったりもします。そうして整合性だけにとらわれると、物語のスケールは小さくまとまってしまいがち。名もない無学の少年がやがて世界を救うようなスケールの大きな話は展開させ辛くもなります。


 作者の性分とかもあるのでしょうけど、破天荒な動きをさせようと思ったら、かなり恵まれた環境にしないと動かし辛い事でしょう。主人公自身は頼りない生い立ちでも、権力者がバックについてくれたりとか。もしくは俺TUEEEな化け物じみた才能の塊にするとか。無難なのは最初から権力者の一族とかにする事ですかねー。

 飽くまでもスケールの大きな展開にするならの話ですけど。


 話がメインの主張とズレてきた気がしますけど、要するにあんまり整合性だけを考えたら面白い話は難しいんじゃないかなって言いたかったんです。多少矛盾が生じたって面白ければ良しです。ってね。そう言う作品も多いじゃないですか。外してはならないところだけはしっかり守られていればね。


 最近色んな創作系のエッセイを読んでいたら、えっ、そこまで調べて描写するの? って言う流れを見てしまったので。いや、調べるのはいいのですけど――本当に頭が賢くないと、そう言う制作方法で面白い作品は書けないなぁと。ぼくにはとてもできない。と、感心したと言うお話なのでした、はい。

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