映画と連続ドラマ

 皆さん、創作を楽しんでいらっしゃいますか? カクヨムを利用している人の場合、2種類の人がいると思います。それは、創作がとにかく好きで創作自体を純粋に楽しんでいる人と、夢の書籍化を目指し、コンテストに目標をおいて日々向上しようと腕を磨く人の2種類です。


 コンテスト突破を目指す人は、普段の創作をする場合もコンテストを見据えた戦略を持って創作しているのではないかと思います。流行りの要素を取り入れたり、実験的な試みをしてみたり……きっと今でもどうすれば読まれるか、評価されるか、そればかりを考えているのではないでしょうか?


 コンテスト用の作品と普段書く作品は、それが例え同じ文章量だったとしても、その中身と言うか、質は違ってくるものだと思います。逆に言えば、同じように書いていてはダメだとも思うんですよね。どう違うかと言うと、いわば映画と普通の連続ドラマの違いです。


 コンテストは規定の文字数でひとつの壮大なドラマを見せないといけません。そこに無駄なものは何ひとつ入れられないでしょう。一気に怒涛の勢いで作者の持てるもの、語りたいものを豪速球で読者にぶつける訳です。もう最初から最後までクライマックスですよ。


 それは贅沢にお金をかけて息つく暇も与えないハリウッドのジェットコースタームービーです。持てる力をすべてを出し切って、読者にいい読書体験をしたと思わせなければなりません。それが勝負に勝ちに行くと言う事です。全力こそが美しい。


 それに対して普通の長編作品はまぁ、そこまで全てに全力投球する必要もないでしょう。連続ドラマのように色んな情景を見せて楽しんでもらう。無駄とも言える話があってもいい。その変わり、ネタのある限り少しでも長く読者に楽しんでもらう。色んなエピソードが楽しめるのが長編作品だと思います。


 例えば、本筋に関係ないようなグルメな回があったり、料理対決があったり、大食い対決をしたり、病気になったり、看病したり、肝試ししたり、怪我したり、濡れ衣を着せられたり……etc。もう思いつく限りのシーンを入れるだけ入れてキャラクターに思い出をたくさん作ってあげて欲しいです、長編には。


 後、普通の長編には特に壮大なテーマを設定する必要もないと思いますが、コンテスト用の作品には何か一本の太い芯になるようなテーマがあった方がいいかも知れません。

 映画のサウンドトラックが一曲のテーマソングをもとに全てそのアレンジで作曲されるみたいに、語りたいテーマに関する話題だけで構成する事でより一層物語が印象に残る気がします。


 私はまだコンテスト用に全力投球出来る程の技術が身についていないので、日々の創作と言う練習を通じて、せめて地区大会の一回戦を突破する程度の実力が身に付いた時にコンテストという全国大会に臨むかどうか改めて考えたいと思います。


 でも基本エンジョイ勢なので、もし参加したとしても自分の実力確認以上の成果は望みませんけどね。こう言う参加は本気勢の人には迷惑かな? 

 って言うか、参加したとして本気勢の方には実力的に全く足元にも及ばないだろうから、そこは何も問題ないか。

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