もはやトラックも必要ないんじゃ……?
なろう系でお馴染み異界転移モノ。主人公がこの世をおさらばするのは決まってトラック事故でした。すっかりテンプレになっているので、この手の話を書く人は特に何も考えずにその法則に乗っかってお約束のように描写しているのではないかと思います。まるでそうしなくちゃいけない絶対原理のように。
勿論、実際はもっと多彩な方法でこの世とおさらばしているんですけどね。それでもトラックがお約束のように出てくるので、比率としてはやっぱりトラック事故を原因にしている作品が一番多いんじゃないでしょうか。調べた訳じゃないけど。
これね、きっかけがあればいいだけなのだから別にトラックじゃなくていいと思うんですよ。そんな事を考えてこの日記のネタストックに書いていました。
そう、ある日目覚めたら異界にいたって言うのでもいいんじゃないかと。……って、考えていたら、もうそう言うネタの異界転移モノのプロ作家の小説が存在していたんですね。このネタを書くのが遅過ぎたよママン……。
この手のきっかけって召喚されたのでもいいし、自分から飛び込んだのでもいいし、道に迷って気がついたら……でもいいし、謎の光に包まれたのでもいいし、ちょっとテーマは重くなるけど自殺を決行してその果てに……でもいい訳ですよね。
何故またトラック事故ばかり選ばれる様になっちゃったんでしょう?
トラック事故なんてありふれてますもんね。別に主人公だけの特殊能力ってイメージも湧かないなぁ。全国のトラック事故犠牲者だけが集まる異世界モノなんて世界観も面白いかも。こう言うネタも既に誰かが書いていそう。
神隠しと言うか、異界に迷い込む話って実は昔からある定番なんですよね。だから日本人の感性に合った物語展開なのかも。
ただ、その世界で活躍して救世主的存在になるって展開は最近のものだと思います。定番的展開は「千と千尋の神隠し」みたいにその世界から現実世界への帰還を目的にしていたはず。現代社会はもうそんなにこの世界が嫌になってるのか……。
昔の話との違いと言えば、その手のラノベでは転移した先が主人公に都合のいい世界になっているって言うのもありますよね。それまでの神隠しモノはホラーがベースで、恐ろしい世界に迷い込むのが定番でしたから。
読者のニーズに合わせた結果がこうなんでしょうけど、冴えない主人公が異世界で英雄になる。たまにはずっと冴えないまま冴えない人生を終えるって話も……あ、これじゃ誰も読まないか(汗)。
ラノベってだから読者に優しい話で、読者が苦痛に感じる展開は極力排除されて、主人公が無双するのを楽しむ話が多いイメージがあります。今流行の言葉で言えばラノベポルノになっているんだなぁ。全てのラノベがそうって訳じゃないと思うけど。
売れ線だけを安易に取り込んでいくと歪になっていくと思うけど、今の時代じゃ仕方ないのかな。景気が悪いですからねぇ。
WEB小説の方がその傾向が強いんですが、これって自分が読みたい話を書く傾向が強いからそうなってしまうのでしょうね。言わば自慰小説。
え?好きに書けるんだから好きに書かせろ?ええ、その通りです。私の書く話も自慰小説ですし。深いテーマとかそんな事考えた事もありません。
まぁそんな訳でわざとネタでそう書いている人が殆どな気がしますが、転移のきっかけをトラック固定にしなくてもいいんじゃない?と言うお話でした。余計なお世話ですね。
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