8世界を同時表現する実験(★が分岐の扉)002
私(女性)には、アイツ(男性)が必要だった。
私(女性)は、自分の事を「私」と呼ぶ。
アイツ(男性)も、自分の事を「私」と呼ぶ。
私はアイツが好き。
まだ、アイツには、その好意を告げていないけれど。
逆にアイツは、私にには興味が無いように見えるけれど。
そんな時、
突如、もわわわわわ! という煙。
そして、魔法陣が現れた。
――異世界への門が開いたんだ。
アイツは、その「異世界への門」に吸い込まれた。
あまりの出来事に、私の意識は、遠のいていった。
◆
[★分岐01。私は、どっちの私?]
気が付くと、私は横たわっていた。そして、独りだった。
異世界の門が、しゅわわわと閉じて行き、辺りは通常の空間に戻った。
私は、暗がりを先に進む。
体が寒い。大分放置されていたらしい。
私が暗がりを抜けると、大きな円形の空間があった。
そこに、賢者が現れた。
東方の3賢者「MAGI」だ。
MAGIは私に語った。
異世界への門を開く為には、「門の先に居る別の人間」が必要なのだそうだ。
私は、「その存在を知っている」と、MAGIに話した。
MAGIが杖を降る。
突如、もわわわわわ! という煙。
そして、魔法陣が現れた。
私の目の前で行われた、[★分岐02。Maging(成功)なの? MagiNG(失敗)なの?]MAGINGシーン。
◆
私は目を覚ました。
そして、言の葉が発せられた。
「私にはあなたが、必要だったのです」
<了>
作者が想定している4パターン。
パターン[女性-成功]
=分岐01での地の文の私=私(女性)で、Magingは成功した場合。
男性が異世界に行って、また戻ってきてくれて、「帰ってきてくれた!」という状態
パターン[女性-失敗]
=分岐01での地の文の私=私(女性)で、MagiNGで失敗した場合。
男性が異世界に飛ばされたので、呼び戻そうとしたけど失敗。「いなくなってしまった……」と嘆いている状態
パターン[男性-成功]
=分岐01での地の文の私=アイツ(男性)で、Maingは成功した場合。
男性が異世界に飛ばされた。飛ばされた先でMAGIに出くわし、元の世界へと戻してもらえた。 で、女性が「おかえり!」と言っている状態。
パターン[男性-失敗]
=分岐02での地の文の私=アイツ(男性)で、MaigNGで失敗した場合。
男性が異世界に飛ばされた。飛ばされた先でMAGIに出くわしたんだけど、MAGIは失敗しちゃって男性は元の世界に戻れない。 飛ばされた世界に取り残された男性が、「実は、俺も、女性さんの事が必要だったんだ」と嘆いている状態。
現状、解決できていない課題
「私は目を覚ました。
そして、言の葉が発せられた。」
の私は、どっちなの?
というのをはっきり整合性とって明示する方法がまだ見つかっていない点。
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