第4話 捜査

「いいか、事件ってのは足で捜査するんだ」というと父は暑いのにジャンパーを着ていた。実は義春「刑事」になりたかった。それももう昔の話だが。。。

「とりあえず、その猫をつけるんだ。猫の首にかけてたんだ。次も必ずやる。」

そういうと親子そろって、帽子をかぶりマスクとサングラスを付けた。

暑い夏の日に完全なる「不審者」である。

しばらくして店から「店長」のモフがデートに出かける。

「来た」義春はそういうと身を隠した。

真琴はサングラスと、帽子、マスクを外すと、「お父さん。馬鹿じゃない?たかが猫よ。馬鹿馬鹿しい」

「う」

痛いところををつかれた。

そうすると、サングラスなどを外すと、「いくぞ」といってごまかした。

店長は「デート」に向かうようである。

猫という生き物はコンクリートの道だけを歩くわけではない。

塀の上や、屋根の上にも上ったりする。

それを必死に追いかける。

店長夫婦は人気者だ。子供やお年寄りも声をかける。

二匹は魚屋の前でいつものように待ち合わせる?と路地に入る。

それを親子が追う。

そして真琴の大事な「休日」がつぶれた。

「ほんっと、お父さんって才能無いのね」

面目なさそうに義春は頭を掻く。

「かえるぞ」といって父は部屋を出た。

しばらくして夏の熱風にのって紙飛行機が届く。

紙飛行機が真琴の開けっ放しにしていた窓から入ってくる。

それが真琴の目の前で力なく落ちる。

「だれのいたずらだろう?」といって紙飛行機を取り上げた。

黒いものが見える。

広げてみると

「指輪を返してほしければ 山田町交番のの青島警官に 「図書館」までの道を聞け」

パソコンでこう打たれていた。いそいで窓から外を見る。

誰もいなかった。

二階建てのアパートで一階に真琴は住んでいる。

窓の前には外から中が見えないように目隠しの柵が作られていた。

山田町は隣町にある。

こうして第二の「脅迫状?」が届いた。


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