変人のサラダボウル

 この作品は『僕は友達が少ない』の平坂読先生のラノベが原作のアニメです。コミカライズもされているようですね。私は原作も漫画版も未読なので、アニメが原作通りなのかアレンジされているのかは分かりません。ごめんなさい。

 ただ、アニメ化が決まった時に、異例のスピードアニメ化と界隈で騒がれていた事は記憶に残っています。原作の1巻が出たのが2021年の10月ですからね。『はがない』の実績があったからでしょうか。


 物語は岐阜を舞台にした群像喜劇。異世界の住人がこちらの世界にやって来る逆転移モノです。それと、その異世界が全く関係のない世界ではなく、ifルートで枝分かれしたパラレルワールドの日本と言うのが特徴でしょうか。

 タイトルに『変人』とあるように、かなり設定がぶっ飛んでいます。ですが、物語展開自体は淡々としているので日常系の部類に入りますね。


 岐阜を舞台にしたローカル作品ですので、ちょくちょく岐阜要素も顔を出します。岐阜の人は嬉しいでしょうね。放送局は少なくて、地上波はTBSとBS11とAT-XととちぎテレビとCBCテレビのみ。

 私はネット配信で見てますけど、全国放送でも行けたんじゃないかなぁ……。


 物語の発端こそ異世界の姫が敵勢力に追い詰められて現代日本に転移して逃げてくるのですけど、その敵勢力が追いかけてくる事もなく、ヒロインのサラはそこで出会った主人公の探偵と平和に暮らす事になるんです。

 サラを守っていた女騎士のリヴィアも同じく岐阜にやってくるのですけど、いきなりホームレススタートでかなりアレな展開が続くのですよね。


 敵勢力云々は物語の終盤には出てくるのかもですけど、今のところはそう言う雰囲気を微塵も感じさせません。少なくともアニメの1クール内で出てくる事はきっとないのだろうなあ。

 そして、順調にこの世界に馴染むサラと、アクシデントが続くリヴィアとの対比で物語は進んでいくのですよね。色々あってリヴィアがホームレスでなくなった時は安堵しましたよ。今後の展開はまだ不透明ですけど、ガールズバンドで成り上がる感じになるのかしら?


 この作品のもうひとつの特徴は、作中で『名探偵コナン』が普通に実名で登場する所。サラの愛読書って設定なんですよね。流石は小学館のガガガ文庫だぜ。漫画版もサンデーうぇぶりでの連載ですしね。講談社で本を出していたら、金田一少年の事件簿になっていたのかしら?

 とは言え、コナンに絡んだ話は特になくて、舞台上の小道具でしかないのですけど。


 サラサイドの探偵の話もリアル寄りなので、浮気調査がメイン。そこもいいですよね。後は別れさせ屋とか、そう言う闇の部分の描写も……(汗)。大事件に関わるような事はきっと今後もない事でしょう。そうであって欲しいな。


 アニメのクオリティは良くも悪くもないと言った感じでしょうか。まぁ特に作画力を要求されるような話でもないので、キャラ崩れがなければいいんじゃないかなと思います。

 このアニメ、OPとEDが個性的で個人的に好きなんですよね。特にEDの作詞センスが好きだなぁ。


 この作品は原作ファンや日常系の作品が好きな人、コメディを楽しみたい人にオススメです。岐阜関係の人や逆転移モノが好きな人も楽しめるかと思います。

 物語が現実寄りで派手なイベントは発生しないので、そう言うのを求める人には向かないかな。後、バトル要素や恋愛要素も薄いので、そう言うのを求める人にも物足りないかも知れません。


 私はこう言う話は好きなので、毎週楽しく見ております。オススメですよっ。

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