終末トレインどこへいく?

 この作品は、生き別れになった友達を探すために電車で池袋に向かう女子高生達の冒険を描いた2024年春のオリジナルアニメです。 水島努監督らしいカオスな作品になっていますね。

 物語の発端は通信規格の最新バージョン『セブンジー』が発動したところから始まります。7Gは『脳に浮かんだ思考を直接読み取り、全てのデバイスにアプローチ。思う・即伝わる・考える・即動くほど情報伝達に優れたもの』なのだとか。それで結局世界がグッチャグチャになってしまったのですけどね。


 この作品は吾野から池袋に向かう物語ですが、各地域でそれぞれ別の異常事態が発生しています。スタート地点の吾野では21歳3ヶ月を越えた人間が動物化する異変。東吾野では人間に寄生するキノコが出現。稲荷山公園では人間や地形が異常に小さくなる現象が発生。武蔵藤沢では住民がゾンビ化する減少が発生……などなど。

 一話完結で毎回全く別の話になるので、次はどんな話になるのかなと言う楽しみもありますね。


 旅のメンバーも個性豊かで、全員が何かしらの役に立っています。主人公の静留は考えるより先に行動するタイプで、吾野柔術二段の武闘派タイプ。撫子は優しくおだやかなまとめ役で、弓道を習っていて飛び道具が得意。玲実はギャルで野生児のような直感型。激昂すると手がつけられないほどの凶悪な強さを発揮します。晶はちょっとひねくれてはいるものの、雑学に詳しい博識タイプ。

 勿論些細な事で喧嘩になる時もありますけど、最後には仲直りしています。


 後、忘れてはならないのがポチさん。池袋で行方不明になった静留の友達の葉香の家で飼われていた秋田犬で、一行のマスコットであるばかりか、異変の感知が出来て静留達に教えてくれる役目を担っています。


 物語は1クールで終わるようで、最新話(※執筆時)ではついに葉香の状況も明らかになってきていました。7Gによる異変は葉香の心の影響が大きいと言う考察もされていまして、その考察が正しかったと思われるような展開になってきていますね。

 この混沌の物語の果てに何があるのか、とても楽しみになってきております。


 アニメのクオリティは悪くないですね。すごく凝っていると言う訳でもないのですけど、作中で何が起こっているのかはしっかり伝わってきます。キャラ崩れもないですし、いい仕事をしていますね。

 声もキャラに合っていますし、クオリティでの不満はありません。


 この作品は監督の作品のファンの人や、シュールな作風が好きな人にオススメです。電車移動する話なので鉄の人のも刺さる……のかも。よく分かりませんけど。

 展開が訳分からんので、そう言う作風が苦手な人には向きません。恋愛とかラブな要素もないので、そう言うのが物語に必要な人にも向かないかもです。


 私はシュールな作品は大好物ですので、毎週楽しく見ておりますよっ。面白いでっす!

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