メタリックルージュ

 この作品は、ボンズ25周年記念のオリジナルテレビアニメです。そして、『ラーゼフォン』以来19年ぶりにボンズと出渕裕氏がタッグを組んだ作品になるのだとか。

 話を簡単に説明すると、人間の支配に反抗するネアンと呼ばれるアンドロイドを退治する同じくネアンの少女のバディモノです。SFですね。ストーリーの流れ的にちょっと懐かしさを感じたりして。


 話が進んでくると、主人公のルジュと倒すべき相手のインモータル9は同じ仲間だと言う事が分かってきます。それと、ネアンの誕生には宇宙人が関わっていた事も。この宇宙人にも敵対する2勢力があって、つまりは、この宇宙人勢力の争いに巻き込まれた人類と言う構図なんですよね。

 こう言う流れがあるので、作中の人類描写はちょっと薄い感じがします。宇宙人の方もちょっとしか出てきません。基本的にはネアンを中心に語られていきます。


 この作品の特徴と言えば、インモータル9がメカメカしい戦闘形態に変わると言うところでしょうか。変身すると見た目もガラッと変わって変身ヒーローみたいに超パワーで戦えるようになります。

 その変身の仕方がロボの変形じゃなくて魔法で全くの別の姿になるみたいな感じで。これが受けれられるかどうかも、この作品を楽しめるかどうかにかかってきている気がします。


 インモータル9以外のネアンはアシモフコードと言う制限がかかっていて、自由に行動出来ないばかりか、人間に逆らう事も出来ないんですよね。そのコードを取っ払ってネアンを自由にさせるのがインモータル9の目的です。

 舞台は最初が火星で、やがて地球に移ったかと思ったらすぐに金星に飛びます。金星がラストステージのようですね。


 正直、作中で地球外生命体が出てきたところで私はかなり興ざめしております。かつてそんな存在がいたけど、今はいないよって設定ならまだ良かったんすけどねえ。他にも雰囲気で分かった感じになるような演出も多くて――。

 そう、私から見たらこの作品、雰囲気アニメなんですよ。理解力が足りないだけかも知れませんけどね。もう少し地に足をつけて欲しかったかなとも思います。


 アニメのクオリティはバラツキがありますね。いい時はいいのですよ。ただ、そうでない時はちょっと微妙でした。ボンズ25周年作品なのに……。アクションは悪くはないのですけど、ルジュが苦戦する事が多くて爽快感とかカタルシスには欠けますね。きっとそう言う演出なのでしょう。


 この作品はSFが好きな人や、キャラデザが気に入った人などのオススメです。ガチのSF好きな人には向いていないかも……(汗)。

 私は流れに任せて楽しんでおりますね。こう言う作品は楽しんだもの勝ちなのです。

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