戦国妖狐

 この作品は、『月刊コミックブレイド』2008年2月号から連載を開始して2016年に完結した水上悟志先生の漫画が原作のアニメです。私は原作を未読なので、アニメが原作通りなのかアレンジされているのかは分かりません。ごめんなさい。

 ただ、この作品のアニメ化が発表された時に名作のアニメ化だから今度こそ丁寧に作って欲しいと言う声があった事は印象に残っています。


 なぜこう言う声があったのかと言うと、原作者先生の漫画『惑星ほしのさみだれ』がアニメ化された時にクオリティが低かったから。でも今作はホワイトフォックスがアニメ化していますからね。クオリティ面での不安は払拭されたのではないかと思います。実際、今のところ作画は高クオリティですからね。良かった。


 物語のジャンルは和風ファンタジー。永禄七年(1564年)を舞台にした人と人ならざるものがバトルする話です。この物語の登場する化け物は妖怪でも怪異でも物の怪でもなく、かたわらと呼ばれているのですな。人に仇なす闇は障怪さわりと呼ぶそうな。

 で、主人公は人間嫌いの仙道(仙術使い)の少年・じんと、齢200年を生きる人間好きの妖狐・たま。この2人は縁あって義姉弟になり『世直し姉弟』を名乗って旅をしていた――。と言うところから話は始まります。


 迅火はたまの力を借りて闇の力を操る『精霊転化』を行って敵と戦うんですね。このバトルに『惑星のさみだれ』のバトル要素を感じたりもします。作者が同じですものね。似る事もあるでしょう。

 割と頻繁にバトルするので、そこがこの作品の売りのひとつになるのでしょうね。このあたりは手に汗握る迫力があります。


 物語は異能バトルモノでもありますけど、今では珍しい寺院が強くて裏の世界を牛耳っている作品です。こう言う設定、昔は有り触れていたのですけどねえ。減りましたよね。今はまだ神職や陰陽師の組織の方が活躍している作品が多いイメージがあります。

 この作品の時代背景的には、坊主が強い方がしっくりくる感じかな。現代モノだったらまた変わってきそう。どうかな?


 アニメのクオリティは高いです。キャラ崩れもないし、アクション作画も素晴らしいですしね。キャラの声も合っている気がします。

 昔の日本の雰囲気もしっかり感じますね。原作の独自の雰囲気の再現もしっかり出来ているのではないでしょうか。私、原作未読ですけど(汗)。


 この作品は原作ファンや和風ファンタジーが好きな人にオススメです。人と異形が仲良くする話ですので、そう言う話が好きな人にもオススメかな。

 逆に、そう言う系の話が好きじゃない人にはオススメ出来ません。当然ですね。


 私は毎週楽しみに見ております。終盤の展開が感動的らしいので見続けなくては。

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