劇場版 SPY✕FAMILY CODE:White

 この作品はアニメも大ヒットしたスパイファミリーの劇場版です。もうこれ以上の説明はいりませんよね。物語はアーニャの授業での高評価獲得のために北の雪国に向かうところから始まります。その道中でやらかしたアーニャの行動が大事件に発展していくんですね。

 映画の予告で見たシーンが想像と違っていたりと、予想は裏切るけど期待は裏切らないシーンが満載でした。面白かったですよ。


 この映画はオリジナルストーリーで、脚本はあの『大河内一楼』氏なんですよね。氏はスパイファミリー2期の脚本も担当しているので、しっかりキャラの特性も掴んでおります。オリジナルストーリーの原作モノ作品でありがちな、キャラがちょっと原作と違う言動を取ると言う事はありません。『ルパンゼロ』や『プリンセス・プリンシパル』の脚本の人なので、スパイモノの物語作りにも安心感がありますね。


 大河内一楼氏と言えばシリアスでハードな話も書ける実力派の脚本家ですけど、スパイファミリーはファミリー映画なので、安心して楽しめる優しめの展開になっています。ピンチ自体にはなるのですけど、ロイドやヨルなら大丈夫と言う安心感があるのですよね。逆に言うと、この2人がチートすぎてあんまり緊張感がないと言う。

 特に今回は映画第一弾ですからね、それも含めて敵もそこまで強敵に設定されていなかったのでしょう。おっと、ちょっとネタバレしちゃったぜ。


 安心して楽しめると言う事で、ご都合主義的なシーンも割とあったりします。そこは飲み込めるレベルではあるのですけど、気にする人は気にしちゃうかも知れません。細かいところを気にしちゃう人には向かないかも。

 この作品は大まかなジャンル分けで言うとコメディですので、どシリアスな展開を求めている人には最初から向かないのかも知れません。コメディ演出も割と多めですからね。


 劇場版ですので、アニメのクオリティは高いです。コメディシーンの演出もバトルシーンの演出もほっこりシーンの演出も全てが高水準。この冬に家族で観るのにはピッタリな作品になっています。

 エンドロールの後に落ちが流れる劇場版名探偵コナンスタイルになっているので、最後まで席を立っちゃダメですよ。


 この作品は原作ファンやアニメのファン、ファミリー向けの作品が好きな人にオススメです。

 シリアスでハードな作風が好きな人や、お子様の自由奔放な描写の苦手な人には向きません。そう言う人は最初から観ないかな。


 私はしっかり楽しみました。毎年上映される定番映画みたいに、今後も定期的に映画が作られるといいな。それが出来るポテンシャルはあると思いますよっ!

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