AIの遺電子

 この作品は『週刊少年チャンピオン』2015年49号から2017年39号まで連載されていた山田胡瓜先生の漫画が原作のアニメです。この連載当時、私もチャンピオンを読んでいたはずなのですけど、全然記憶にありません。多分スルーしていたんだと思います。と言う訳で、アニメが原作通りかアレンジされているかは分かりません。ごめんなさい。

 連載が終了して時間が経ってからのアニメ化なので、アニメ関係者の中に原作の熱烈なファンがいたのかも知れませんね。たまにそう言うパターンがありますから。


 アニメのあらすじは、人間とヒューマノイドとロボットが共存する未来のヒューマノイドのお医者さんの話になります。ジャンルで言えばSFですね。とは言え、この設定、色々と違和感を覚えるんです、私。リアルじゃないと言うか……。SFではあるものの、思考実験で描かれた作品のような気がするんですよね。

 それと、この作品でヒューマノイドとして描かれる存在は何かの暗喩なのではないのかなと。ただの深読みですけどね。


 と言う訳で、私はあまり乗り気でこの作品を見ている訳ではありません。どこかで自分が納得出来る展開なるのかも知れないと言う希望を持ちながら見ているんです。最後までそう言う展開にはならないかもですが(汗)。

 作品の突っ込みと言うか、これは原作へのツッコミになりますけど、ヒューマノイドを子供の頃から育てる意味ってなんスか? 何故子供時代が設定されていて一緒に学校に通ったりしてるんスか。必要なんスか、それ。


 大体、ヒューマノイドの医者と言う設定からもうアレです。工場じゃダメなんでしょうか。現実にもおもちゃのお医者さんと呼ばれるような人がいますけど、アレみたいな感じなのでしょうか。

 この作中のヒューマノイドってあまりにも人間に近すぎるんですよね。そこにすごく違和感が。ロボもいる世界で、何故ロボじゃいけなかったのかと言う……。て言うか、ロボとヒューマノイドの違いって何よって言うか。


 アニメの出来は普通ですね。無難に作られています。作画崩れとか演出的な違和感とかはありません。その代わり、ものすごい演出とか、かっこいいアクションとか、そう言うのもありません。実に淡々と話は進んでいきます。

 作風に沿った作画や演出なのでしょうね。ワクワクするような話じゃないので、作品が投げかけるテーマが響くような作りになっています。


 この作品は原作ファンやちょっと変わったSFが好きな人にオススメです。AIが絡む未来を描いた作品が好きな人にもオススメ出来るかも。

 派手なアクションもないし、淡々と進むのでそう言う作品が苦手な人にはオススメ出来ません。後、私みたいに設定に納得の行かない人にも向いていないかな。


 AIと人間が共存する世界を描く作品は今までにもいくつか出ていて、その何作かは名作と呼ばれています。この作品もそう呼ばれるようになるといいですよね。

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