便利屋斎藤さん、異世界に行く

 この作品は『コミックウォーカー』を中心にニコニコ静画などのWEB漫画サイトで連載中の一智和智先生の漫画が原作のアニメです。私はツイッターで流れてきた話を一部知っているくらいでほぼ原作未読ですね。

 なので、アニメが原作通りなのかアレンジされているのかは分かりません。そう言う指摘は出来かねます。お約束でございますナ。


 物語の流れはタイトルの通りで、日本で便利屋をしていた斉藤さんが異世界に転移して、冒険者パーティーに加わり冒険を続けると言うものです。ラノベでもよく見られるアレですね。

 ラノベ系と違う点は主人公の斎藤さんがチートではないと言うところ。便利屋のスキルを生かした活躍はしますけど、それ以上のすごい事は出来ません。縁の下の力持ち的ポジションです。でも、だからこそパーティーには欠かせない一員になっているのですよね。そう言うお話です。


 いわば、世に溢れる俺TUEEE作品のアンチテーゼ的な作品ですね。転位も女神様経由ではありませんし。トラックには轢かれかけてますけど(汗)。そんな地味な斉藤さん、面白いの? って思うじゃないですか。これが結構面白いんです。

 物語の流れは様々なパーティーに視点が移る複数視点方式で、グランドホテル形式と言うらしいです。このお陰で敵側の事情とかも自然に分かるようになっているんですよね。これは中々に斬新でした。


 登場キャラは斎藤達のパーティーの他にも個性豊かな様々なキャラが登場して、そのほとんどのキャラと斎藤さんとか関わってくるのが面白いところ。厳しい状況になる事もありますけど、基本すごく優しい物語です。それが分かっているから安心して楽しめるのかも。

 アンチテーゼ的な展開はあちこちで見られますけど、しっかり異世界を理解してそれをやっているので説得力はありますね。


 アニメのクオリティは高いです。作画崩れはありませんし、バトルシーンも手に汗握ります、話のテンポも申し分ないですし、キャラの声も合っていますしね。展開が少し地味なので、それであんまり話題になってないのかも。主人公の斉藤さんも特にチートではないですからねえ。惜しい。いい作品なのに。


 と言う訳で、原作ファンや普通の異世界ものに飽きた人とかにオススです。地味な主人公の物語が好きな人にもオススメ。後は、優しい話なのでキツい話が苦手な人にもいいかも。

 ラノベ系の異世界モノが好きな人にはちょっと向かないかも知れません。チーレムではないですからね。


 私は毎週楽しく見ておりますよっ。地味に面白いですからねっ。もうちょっと話題になってもいいのにねえ。

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