プリマドール

 この作品はゲームメーカーKeyによるメディアミックスプロジェクトです。つまりオリジナルアニメですね。Key作品ですが、いつもの麻枝准氏は関わっておりません。やっぱりまだ『神様になった日』の不評のショックから立ち直れていないのかな……って言うのは余計なお世話ですね、ごめんなさい。


 この作品のコンセプトは『歌と人形』をテーマに、キャラクター達の想いと成長を描くと言うものなのだそうです。 プリマドールと言うのはかつての戦争で活躍した機械人形の事なんですね。何故か全員少女の身体で、少女の人格を備えています。ここは深く考えちゃダメなんだぜ。そう言う設定なんだぜ。


 物語の舞台は大正時代の日本っぽい雰囲気の東邦皇国。かつては帝政ローベリアと戦争をしていました。その戦争が終わって役目を終えた軍事用機械人形が黒猫亭と言う喫茶店に集められて店員として働いていると言う設定ですね。

 ここまで読んで分かる通り、架空の世界のお話です。ある意味異世界モノですな。


 で、この機械人形、オートマタを通じて戦争の愚かさとか、機械と人間の触れ合いとかを描くと言う、テーマとしてはまぁまぁ使い古された感じのアレでございます。


 この作品で面白いのは、オートマタ、ランドセルみたいに機械部品を背負ってるんですが、ただ背負ってるだけみたいなんですよね。本体の身体と物理的に直結していません。見た目のロボらしさがほぼゼロなんです。ご飯も人間の食べるものを普通に食べますし。ランドセルを脱いで平気でお風呂にも入りますしね。

 更には、自分の体型を気にしたりもします。そう言う風に作られただけなのに。


 エロアニメじゃないので、そう言う機能の描写はありません。でも設定上はあるんじゃないかな。だって戦場に女性の形をしたものが同行するんですよ? 何故女性型しか作られなかったのか。答えは出てますよね。


 この作品の主人公の灰桜は、元気で明るくてポンコツで背もちっちゃくておバカでトラブルメーカーでとテンプレに添いすぎたような媚々キャラ。こう言うのを好きな人もいれば苦手な人もいますよね。

 私はちょい苦手です。もうちょっとインテリジェンスが欲しい。あ、もちろんこれ、私個人の感想ですよっ。


 元々軍事用だったオートマタなので、今までもたまに戦闘シーンが描かれたりしておりました。戦争は終わっても、まだ戦争をしたりないって勢力があるんですよね。多分物語のクライマックスはかなり派手なバトルをするんじゃないかな。そこで灰桜の真の力が開放されると。

 そう言うテンプレを想像しているんですけど、その通りになるかなぁ。


 アニメのクオリティは高いですし、コンセプトが気に入ったらきっと楽しめると思います。声も合っていますし、キャラ崩れもありませんしね。たまに歌うシーンがありますので、そう言うのが苦手な人には向かないかな。

 私は苦手な部分を辛抱しながら見ています。最近やっとかなり自分好みな展開になってきたかなと感じていますね。

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