阿波連さんははかれない

 この作品は少年ジャンプ+で連載中の水あさと先生の同名タイトルの漫画が原作になります。私は原作は未読なのですが、コミックスの表紙とかは見た事がありました。可愛らしい絵柄が印象に残っていて、アニメでその絵がそのまんま動いている事にビックリ。アニメの表現力も高くなりましたよねえ。今後は原作の絵柄に限りなく寄せていく作品も増えていくのかも。

 昔はアニメになると必ずアニメ風の絵柄になったものでしたわ……(遠い目)。それはそれで味があって悪くはなかったのですけどね。


 この作品のもうひとつの特徴と言えば、制作が中国のニコ動と言われる『bilibili』と言う事ですね。つまり、この作品は中国でも人気だと言う事ですよ。すっごーい。最近はネトフリがアニメ界の黒船だと言われていましたけど、アメリカ資本に続いて中華資本のアニメ制作も今後は本格的になってくるのかも知れません。


 ではそろそろアニメ本編の感想でも。あらすじは、人付き合いが苦手な阿波連さんと同じく友達のいなかったライドウくんが仲良くなる物語です。それだけを読むと『古見さんは、コミュ症です。』系の話っぽく感じますよね。私も1話目はそう思っていたんですよ。2話以降は阿波連さんの行動を勝手に勘違いしているライドウくんと言う図式になっていて、悪意のない『からかい上手の高木さん』っぽい感じになってきております。


 このライドウくんと言うのがですね、阿波連さんが何かする度に「~じゃね?」って心の中でつぶやくんですね。それが各話タイトルにもなっているんですけど、苦手な人も出てくるんじゃないかなと思います。私もちょっと苦手。1話に1回くらいの頻度ならそこまで気にもならないんですけど、かなりの頻度で「~じゃね?」って言うんですよ。

 多分漫画で読むならそこまで気にならない気もするんですけど、アニメで声優さんがこれを口にすると少し耳障りに感じてしまいます。原作に忠実ゆえの弊害なのかな。私、原作は未読なのですけど。


 この作品、たまにギャグ漫画時空に突入します。爆発こそしませんけど異様に長い箸が突然出てきたり、祠みたいなのが出てきたり、本格的な理容師セットが出てきて教室で散髪していたり……この状態での突っ込みはありません。通常の学園モノで進んでいて、たまにこう言う飛び道具が出てくるのにツッコミ不在なのが作風なんですね。


 ツッコミ不在と言えば、この作品、メインで活躍するキャラが少なめです。そう言う意味で言えば高木さん系ですかね。個性的なキャラが山ほど出てくる古見さんとは対極に位置しています。3話でようやくメインキャラ以外に話に絡むキャラが出てきたのですが、数回会話しただけで空気でしたし。

 つまり、この話は阿波連さんとライドウくんの絡みがメインの話です。スパイスで阿波連さんを見守る大城さんが出てくるくらいで。今後は増えるのかな?


 基本的に話は淡々と進みます。大爆笑するシーンも特にありません(※個人の感想です)。地味に面白いスルメのような作品と言えばいいでしょうか。淡々と進む話が好きな人におススメですね。後は、この絵柄が気に入った人も楽しめるかと。

 私は絵柄が気に入って見ている感じです。抱腹絶倒とかそう言うのではないですけど、地味に面白いですよ。

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