東京24区

 この作品は今期オリアニのひとつです。制作はクローバーワークス。今期のクローバーワクスアニメは全部最の高なんですが。クローバーワークスの時代来た?

 で、東京24区なんですけど、脚本がニトロプラスの人なんですよね。この人の事は今まで全然知らなかったんですけど、同じニトロプラスの虚淵玄さんと似た作風なのか、結構シビアな展開をしています。まさか、3話で主人公の恩師が退場してしまうだなんて……。


 この作品は架空の東京湾に浮かぶ人工島、東京24区を舞台にした物語です。そこで生まれ育った仲良し3人組が、予測された事故や犯罪を阻止していく物語。基本パターンはトロッコ問題のような予測の2択からどちらを選ぶかと言うもの。どちらを選んでも犠牲が出る選択なので、3人は敢えて第3の答えを導こうと模索するんですね。

 この予測は主人公が助けられなかった少女のメッセージで伝えられ、主人公達はそのメッセージを聞いた途端、超人的な力を発揮します。


 1話でこの問題解決が上手く行ったので今後もそうなるのかなと思ったら、以降はなんか上手く行かない展開が続いて、お約束のワンパターンにはしないぞってスタッフの意思を感じます。

 2回めの予測では3番目の選択をしようとして犠牲者を出してしまうし、3回目の予測では2択の内の犠牲者の少ない方を選んでしまい、3人の友情に亀裂が入ってしまいます。重いねえ。今後、どうやって3人は仲直りするんでしょうか。


 6話でついにその予測のカラクリが明かされたのですが、サイコパスのシビュラシステムみたいな感じだったんですよ。その辺りも虚淵玄リスペクトなのでしょうか? もしかしたら、コンセプト的にもサイコパスっぽい感じの話を作ろうって言うのだったのかも知れません。私の勝手な想像ですけどね。

 実際、この作品は少し先の未来が舞台なので、SFっちゃあSFです。きっと主人公達が超人的な力を得るのも科学的な説明がなされているのでしょう。


 作風が割とシビアなので、1話のスカッとした展開がその後も続くと期待した人は3話以降で脱落していたりもするんじゃないかな。ただ、しばらく暗い話になってもそこから大逆転すると思っているので、私は最後まで見続けようと思います。

 物語のキーはカナエシステムって言う都市総合未来予知システムなのかな。市民の情報を収集して演算する事で未来を予測して犯罪を未然に防ぐ。犯罪係数的なアレっぽい。ただ、そこを追求するとサイコパスになるし、差別化はするのでしょうね。


 アニメの質はクロバーワークスなので何の問題もないです。キャラ崩れもないし、よく動くし、演出も素晴らしい。話の運びで好き嫌いが分かれるくらいかな。


 この作品はシビアな作風が好きな人にオススメです。SFが好きな人も楽しめるかな。割とアクションもあるのでアクションが好きな人も気に入るかも。謎が多い作品なので、考察が好きな人も楽しめそうです。

 当然、私も毎週楽しみながら見ておりますよっ。

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