サンダーバード55/GOGO

 サンダーバード、この言葉に懐かしさを覚える世代はもういい歳になっている事でしょうね。私は再放送の再放送か更に再放送かの再放送世代ですけど、内容はほぼ覚えていません。あの有名なテーマ曲と映像を覚えているくらいです。

 で、そのサンダーバードが当時の技術を駆使して復活したと言うじゃないですか。地元上映が始まっていたのでホイホイと観に行ったですよ。と言う訳で、今回はその感想になります。


 さて、この映画、そもそも最初から劇場公開するために作られたものではありません。オーディオドラマを実際に作ってみたものであり、スケールも小さなものです。元々は50周年記念して何か作ってみよう的なアレから始まったようですね。

 なので、壮大な話や派手な演出を期待していると肩透かしを喰らいます。日本では劇場公開という形をとったと言うだけなのですね。


 何もかも当時を再現しているため、何と今時4:3の昔のTVサイズで撮影されているんですよ。そこは16:9の劇場版サイズで撮影して欲しかった……。昔ながらのファンは画面が狭い方がいいのかもですが……。


 話のスケールが小さい事は最初に書きましたけど、この作品は何もかも当時を再現しています。CGも使っていませんし、人形達は見えにくい糸で操られています。そう、見えにくいだけで糸が分かっちゃうんですよ。画面に見えているんです。鮮明すぎて。

 今の技術だったらこの糸を完全に見えないようにする処理も可能でしょう。でもそれはやっていません。この辺りもリスペクトなのでしょうけど、私は糸が見えた時点で少し萎えてしまいました(汗)。


 映画の感想に戻りますけど、オーディアドラマが元ネタになっているのもあって、一番活躍するのはペネロープなんですよ。彼女が国際救助隊を訪ねる話と雪男の調査にペネロープが向かう話とペネロープの邸宅が盗賊に襲われる話の3本です。最初の話はチュートリアルみたいなもので、メインの話はその後の2話になりますかね。

 この2話も詰めが甘くて、突っ込みどころがたくさんあります。そこをつまらないと思うか面白がれるかで、映画の評価は変わってくるでしょうね。


 この映画でサンダーバード本隊はそんなに活躍しません。とは言え、それぞれの機体やメンバー活躍するシーン自体はあるので、そこで満足出来るかどうかでしょうか。私はもっと活躍シーンが見たかったなぁ。

 後、イギリスジョークがちょっとしつこかったかなと言う気もします。ここは好みの問題でしょうね。特に1話のパーカーいじりがね……。


 この映画にはおまけで『ネビュラ75』と言う宇宙を旅するロケットの宇宙飛行士を描いた作品の1話も流れるのですけど、一話完結ではありません。これ見せられてどうしろと? と思ったのは私だけでしょうか?(汗)


 と言う訳で、この映画はサンダーバードに思い入れのある方にオススメです。それ以外の方には強くオススメはしませんねえ。ただ、逆に全く興味のない人には新鮮に映るかも。私はそこそこ楽しめました。

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