制作会社ガチャはない

 今年(※執筆時)の流行語のひとつに『親ガチャ』と言うのがありました。親の立場から言うとちょっと理不尽に感じる言葉ではありますよね。これ、親からすれば子ガチャでもある訳ですが、そう言う話はまず聞かれません。でも、ろくでもない子供を授かったら親も運命を呪う気がするんですよね。

 子ガチャと言えば、昔は本当にリセマラしていたとか――と、そう言う話はここではやめときましょう。趣味を語るのが趣味日記ですからね。


 で、ガチャと言えば、いつの間にかアニメでも『制作会社ガチャ』と言う言葉が使われるようになっています。多分鬼滅の刃のヒットから生まれたのでしょう。確かに、この作品を他の制作会社がアニメ化していたらここまでにヒットは無理だった事でしょうね。そこは認めます。原作の話はいいのに制作会社が駄目にしてしまったと言うパターンも、何作かはすぐに思い浮かびますし(汗)。


 しかし待ってください。制作会社と作品は『ガチャ』で繋がるのでしょうか? 違いますよね。ガチャって、つまりは運って事でしょう。たまたまって事でしょう。そんな事ありえると思います? バカでも永遠に受験していればいつかは東大に合格するって言ってるようなものですよ。

 んなこたぁーないですわな。バカはどうあがいても東大には入れません。東大に入学するには相応の学力がないと無理です。


 そもそも制作会社ガチャって言うのは、高クオリティなアニメでヒットした時にその作品アンチが使うスラングです。じゃあ高クオリティなアニメスタジオはどうやって制作する作品を決めているのでしょう。コストをかけて作る以上は失敗したら会社が傾きます。テレビアニメはビジネスです。

 売れると思ったらからその作品を手掛けるのですよ。つまり、高コストもかけてもいいと思える作品を選んでいるんです。当然ですが、適当には決めてません。


 しっかり吟味して社運をかけて制作するんです、選ばれた作品は必然的に選ばれています。多少の博打はあると思いますが、運試しみたいなノリで作る訳がありません。ガチャなんて有り得ないんです。少なくとも高クオリティな作品を作るスタジオはね。

 逆に、低クオリティスタジオはもしかしたらガチャ感覚で制作する作品を決めている可能性はあるかも知れません。固定ファンがいて、ファンさえ満足させてグッズを買ってもらえたらいいや的な(汗)。


 だから、私は制作会社ガチャと言う言葉がだいっきらいなんです。大抵のアニメは収まるところに収まっているだけですよ。極一部を除いて、作品のクオリティに応じたクオリティのアニメになっていると私は思っています。

 本来の意味での制作会社ガチャは、低クオリティアニメに対してガチャ失敗したねーって使う方がまだ正しい気がしますなあ。失敗パターンもガチャではない気もしますけどね。


 ダメアニメはきっと色々な大人の事情があったのですよ……。それが大人の世界ってものなのですよ……。

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