プラチナエンド

 この作品はジャンSQで連載されていた原作大場つぐみ先生、作画小畑健先生による漫画が原作の作品です。アニメ放送前に原作が完結しているので、アニメで完結まで描くのか気になりますね。私は原作を読んでいるのでアニメの再現度について語れますけど、いい感じにアニメ化されていると思います。


 プラチナエンドと言うタイトルですけど、原作の最後のシーンを考えるとどの辺りがプラチナなエンドなんだろうと思ったり……(汗)。いや、これは原作に対する感想ですね。ここではアニメに対する感想なのでネタバレに配慮して書きませんと。


 物語を知らない人に説明すると、神様が寿命で死ぬので新しい神様候補を人間の中から選ぶよと言う話です。まぁありがち系な導入部分ですよね。他の作品とこの作品との違いは、別にバトルで殺し合って最後の1人になるまで戦う必要はないのと、神候補のキャラクターの能力が固定化されていると言うもの。


 この手の話って普通は各キャラの能力をバリエーション豊かにするものじゃないですか。でもこの作品では空を飛べる能力と、相手を好きにさせる能力と、相手を殺す能力しかありません。全キャラがその能力を使えます。付いた天使によっては天使の羽だけとか、好きにさせる赤い矢だけだったりと多少の違いはありますけど。

 後は各候補に付いた天使の助言くらいのものです。これで面白い話を作るのですから、流石はデスノートの作者の人ですよね。


 能力が限られているのもあって、必然的に心理戦などの頭脳バトルが繰り広げられる事となります。この頭脳戦が作品をヒットさせたのですね。不利な状況をどうひっくり返していくのか、皆さんそこに注目すると言う訳です。

 アニメでも原作のそんな心理戦がうまく再現されていて面白いです。特にメトロポリマン編はずっと緊張感が続くんですよね。再現度が高いので安心して見ていられます。


 ネット辞書を読むと全24話で完結まで描かれるそうなので、最終回はあの結末をアニメ勢も見る事になるのですね。きっと賛否両論になるだろうなぁ。ネタバレになるので言及はしませんけど、こう言う書き方で分かる通りとても特殊な終わり方をします。

 物語後半では哲学的なテーマになって話し合いがメインになるんですよね。なので、メトロポリマン編の流れが特に気に入っていた人は後半の展開で離脱しちゃうかも知れません。ガモウひろ……大場つぐみ先生的には後半の展開が一番言いたかった部分なのでしょうけどね。


 アニメの出来はとてもいいので、原作ファンの人は手放しで楽しめると思います。PVを見て気になった人も楽しめるんじゃないかな。一風変わったデスゲーム的な話なので、そう言うのが好きな人にもオススメかも。

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