サクガン

 この作品はマクロスなどで有名なサテライトが制作するオリジナルアニメです。とは言え、完全なオリジナルではなく原案があります。文化放送・DeNA・創通・毎日放送の共同企画によるオリジナルアニメ制作プロジェクト『プロジェクトアニマ』の第1弾『SF・ロボットアニメ部門』の準大賞を受賞した戌井猫太郎氏の小説『削岩ラビリンスマーカー』がそれなんですね。だからある意味原作物アニメでもある訳です。

 この原案小説はエブリスタで発表されているので、ある意味ラノベアニメでもあるんですなあ。


 物語の舞台は未来。人々は長い間どこかの惑星の地下世界で暮らしていて、もう何故そう言う事になったかの歴史も失われつつある感じになっています。この地下世界には未開の地がたくさんあって、そこを開拓しようとする人は『マーカー』と呼ばれています。

 物語は、このマーカーを目指す天才少女のメメンプーとその父で元マーカーのガガンバーが、ある日送られてきた光の地図を頼りに伝説の場所を目指して冒険をすると言うもの。


 冒険は開拓用のロボットを操縦して行うので、一応ジャンルはロボモノになりますね。とは言え、戦争をする訳ではないので、派手な銃撃戦とかはありません。何故だかこの地下世界には怪獣が出てくるので、バトル自体はあるのですが。

 バトルとは言っても基本は逃げのバトルです。怪獣の方が強いですからねえ。


 設定の説明はこのくらいにして、アニメの質の話に進みましょうか。質は高いです。サテライトですからね。クオリティは安心していいでしょう。背景も凝っています。地下世界の地下っぽさもしっかり伝わってきますよ。キャラクターの作画が崩れる事もないし、作画の質も安定しています。声の演技やイメージもぴったりです。


 冒険モノ、ロードムービーを展開する話はアニメの王道で今期アニメでも割と多いですが、その展開のテンポも悪くないですね。見ている内に自然と世界の謎が解けていく感じになっています。今のところは降ってくる火の粉を払うばかりの展開ですけど、物語の後半では巨大な敵のようなものも出てくるのでしょうか?


 基本的にはお気楽な話で、ピンチはありますけどきっと何とかなるんだろうなと言う安心感がありますね。物語の構造的にはどこかで見たような展開を混ぜ混ぜしたような雰囲気なんで、一番の特徴はキャラのネーミングセンスと言う事になるでしょうか。

 とは言え、特徴的なのは主人公親子のメメンプーとガガンバーだけで、他のキャラはそこまで変でもないのですが。


 この作品は冒険モノが好きな人にオススメです。ロボが出て来るとは言え作業用のロボットなので、そう言うのが活躍するのが好きな人なら楽しく見られるかな。あ、私も毎週楽しみに見ていますよっ。

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