バック・アロウ

 この作品はとにかくスタッフが豪華ですよね。まず監督が谷口悟朗氏。すぐに思いつくのはルルーシュでしょうか。脚本は中島かずき氏。代表作はグレンラガンかな。キャラデザはマギの大高忍氏。音楽は大御所の田中公平氏です。アニメ制作はスタジオヴォルンで、こちらはうしとらとか、からくりサーカスを作ったところです。


 この作品はそんな豪華スタッフが集まって作り上げたオリジナル2クールアニメ。ジャンルは異世界文化ごちゃまぜロボットファンタジーです。壁に囲まれた世界で2つの大きな勢力が戦っている。そこに名のない男が降り立ち、この世界を掻き回していくと言う筋書き。


 最初に面白いかどうか個人の感想を書くと、普通。って言うか、シリアスな展開の割に話が都合良く進み過ぎなんですよね。これが最初からそう言う戦略なのか、どこかからの圧力でそうなったのかは分かりません。ただ、序盤の展開はそのご都合主義からあれれー? と、首を傾げてしまう事も割とありました。

 これだけのスタッフを集めて感想が普通ってどうやねーんって感じですよ。色々な相性が上手く噛み合わなかったのでしょうか。


 ロボットものではありますけど、ファンタジーロボットなのですよね。腕に輪っかを装着して変身する感じです。系譜としては、等身は違いますけどワタルとかグランゾートみたいな感じ。今作の場合は変身アイテムは共通ですけど、持ち主の信念によって形状が変わる仕組みです。うん、ファンタジーだなぁ。主人公の乗るムクだけは自由自在に形状を変えられるのですけどね。そこは流石主人公機と言ったところ。


 2クールあると言う事で、前半は壁に囲まれた国同士の争いに主人公達が巻き込まれる姿を描いて、後半は壁の外と本格的に向きあう展開になるのでは? と予想しています。グレンラガンみたいに話が進むにつれてスケールがどんどん大きくなるような感じになったらいいなぁ。


 壁に囲まれた国と言うとやっぱり進撃の巨人を思い出しますよね。進撃の場合は外の世界の方が本当の世界だったって展開でしたけど、バック・アロウでもとんでもない設定を隠している気がします。単独で抜けようとしたら絶対防衛システムで阻まれてしまいますからねぇ。


 定期的にラクホウと言う形で外からバインドワッパーとかが供給されているところから見て、壁の外の存在は壁の中の世界を使って何らかの実験をしているんじゃないかと思うんですよ。

 1話で主人公がそれに乗って落ちてきたのはきっと何らかのミス……の可能性が高そうな気がします。全ての記憶をなくしても外の世界に戻りたいと言う思いだけは持っているくらいですからね。


 まだまだ色んな謎が放り投げっぱなしですけど、今後その伏線が明らかになる事を願うばかりです。まさか投げっぱなしはないと……信じたいですね。

 後、話が進むにつれてどんどん面白さは加速していっている気がします。今後、もっともっと面白くなっていってくれるといいな。

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